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平成29年(2017年)のエイズ動向(速報値)をお届けします。

2018年3月16日、エイズ動向委員会から2017年の第3四半期、第4四半期のエイズ動向が発表になりました。

どうも最近はこの手の発表が以前に比べてすごく遅くなっています。今回の発表でやっと2017年通期の速報値が揃いました。

正式版は例年だと8月頃に発表されますが、それも今年はどうでしょう。かなり遅くなるかも知れません。

(本ページのソースはこちら⇒『エイズ動向委員会報告』)

【 目 次 】

■エイズ動向委員会 委員長コメント

1.エイズ発生動向の概要

2.HIV感染者/エイズ患者の報告状況

3.HIV感染者/エイズ患者の感染ルート

4.HIV感染者/エイズ患者の年齢別分布

5.いきなりエイズ

6.都道府県別の新規HIV感染者とエイズ患者

7.保健所におけるHIV抗体検査件数

8.献血件数と陽性件数

HIV感染者、エイズ患者の動向データが、あなたのHIV感染予防、エイズ発症予防に役立てば幸いです。

 

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■エイズ動向委員会 委員長コメント

厚生労働省エイズ動向委員会の岩本委員長からのコメントです。主な内容を箇条書きにしてみます。

●新規HIV感染者、新規エイズ患者は2016年より減少した。

●3年ぶりに複数の母子感染が発生した。妊婦検診を確実に受けるなど予防行動をとって頂きたい。

●HIV感染が分かった人の3割はエイズを発症していた。早期のHIV検査を受けて欲しい。

●早期のHIV検査は個人においては早期治療、社会においては感染防止の拡大に結び付く。保健所等の無料・匿名検査を積極的に利用して頂きたい。

このような内容のコメントがありました。

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1.エイズ発生動向の概要

まずは、平成29年に報告された新規HIV感染者と、新規エイズ患者の件数をご紹介します。

表1をご覧下さい。

平成29年(人) (昨年)
1.新規HIV感染者 992 1,003
2.新規エイズ患者 415 437
合計 1,407 1,440

(表1)平成29年新規HIV感染者・エイズ患者

平成29年の新規のHIV感染者は、平成28年よりも11件減って992件でした。

これは、過去11番目に多い数字となっています。新規HIV感染者が1,000件を切ったのは平成18年(2006年)以来です。ただし、今回は速報値であり正式版ではもっと増えている可能性大です。

 

一方、平成29年における新規のエイズ患者は、平成28年よりも22件減って415件でした。

これは過去11番目に多い数字となっています。

また新規HIV感染者と新規エイズ患者の合計件数は1,407件で、これは過去11番目に多い件数でした。

こうした数字を見ると、平成29年における新規HIV感染者、新規エイズ患者、共に減少傾向にあることが分かります。

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2.新規HIV感染者/エイズ患者の報告状況

では、ここからもう少し詳しく平成29年の動向を見て行くことにしましょう。

まずは、新規HIV感染者と新規エイズ患者の報告件数を見てみることにします。平成15年からの推移でグラフ化しています。(図1)

HIVエイズサマリー速報
(図1)新規HIV感染者・新規エイズ患者の推移

グラフ1を見ると平成21年頃からはほぼ横ばい状態に見えます。

ただし、決して減少傾向にはない高い数値のままの横ばい状態です。今回のエイズ動向発表のコメントにも、「横ばい」と言う表現が使われています。

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3.新規HIV感染者/エイズ患者の感染ルート

3-1)新規HIV感染者の感染ルート

平成29年における新規HIV感染者の感染ルートは以下の通りでした。

感染ルート 件数 比率(%)
異性間性的接触 153 15.4%
同性間性的接触 724 73.0%
静注薬物使用 3 0.3%
母子感染 3 0.3%
その他 18 1.8%
不明 91 9.2%
合計 992 100.0%

(表2)新規HIV感染者感染ルート

同性間の性的接触が73.0%を占めています。この感染ルートは全て男性でした。ただし、ここで言う同性間性的接触者は、同時に異性間の性的接触を持つ人を含みます。

2017年は母子感染が3件発生しました。複数件の発生は2014年の2件以来3年ぶりです。エイズ動向委員会の岩本委員長も妊婦検診の徹底により母子感染を防いで欲しいと呼びかけています。

出産前に母親のHIV感染が分かっていれば母子感染は防ぐことが可能です。

表2をグラフにしたものが図2です。

HIV感染ルート速報
(図2)新規HIV感染者感染ルート

新規HIV感染者の88.4%が性的接触によって感染しています。ほぼ9割です。

いかにセーファーセックスが重要かお分かり頂けると思います。

3-2)新規エイズ患者の感染ルート

平成29年における新規エイズ患者の感染ルートは以下の通りでした。

感染ルート 件数 比率(%)
異性間性的接触 103 25.9%
同性間性的接触 230 55.1%
静注薬物使用 1 0.2%
母子感染 1 0.2%
その他 12 2.1%
不明 68 16.7%
合計 415 100.0%

(表3)新規エイズ患者感染ルート

表3からお分かり頂けるように、感染ルートの55.1%は同性間性的接触です。このルートは女性は0件でした。

表3をグラフにしたものが図3です。

エイズ感染速報
(図3)新規エイズ患者感染ルート

新規エイズ患者の81%が性的接触による感染です。感染ルート不明が16.7%もあるので、感染ルートが分かっているものはほとんどが性行為感染だと言えます。

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4.HIV感染者/エイズ患者の年齢層

それでは、新規HIV感染者とエイズ患者は、どんな年齢層が多いのでしょうか。

年齢層別に見てみましょう。

4-1)新規HIV感染者の年齢層分布

新規HIV感染者(人) 比率(%)
10歳未満 3 0.3
10-19 13
1.3
20-29 312 31.5
30-39 328 33.1
40-49 216 21.8
50-59 79 8.0
60-69 28 2.8
70歳以上 13 1.3
不明 0 0.0
合計 992 100.0

(表4)新規HIV感染者の年齢層分布

表4をグラフにしたのが下の図4になります。グラフの方がずっと分かりやすいですよね。


HIV年代速報
(図4)新規HIV感染者の年齢層分布

新規のHIV感染者は20代から40代が多いのですが、50代以上にも全体の12.1%が存在しています。

HIV感染には年齢は関係なく、なおかつ高齢者同士だとコンドームを使わないことも多いのではないでしょうか。

4-2)新規エイズ患者の年齢層分布

次は新規エイズ患者の年代別分布です。

新規エイズ患者(人) 比率(%)
10歳未満 1 0.2
10-19 0 0.0
20-29 56 13.5
30-39 106 25.5
40-49 137 33.0
50-59 71 17.1
60-69 31 7.5
70歳以上 12 2.9
不明 1 0.2
合計 415 100.0

(表5)新規エイズ患者の年齢層分布

表5をグラフにしたのが下の図5です。

エイズ年代速報
(図5)新規エイズ患者の年齢層

新規エイズ患者については30代、40代に多いのですが、50歳以上にも全体の27.5%が分布しています。つまり新規エイズ患者の4人に1人は50歳以上なのです。

 

しかも50代以上ではHIV感染が見つかった人48.7%がすでにエイズを発症していました。ほぼ2人に1人の割合です。

中高年がHIV検査を受けずに「いきなりエイズ」を発症していることが分かります。

年齢に関係なく、50代以上のあなたもぜひHIV感染の不安があれば検査を受けて下さい。

 

年齢がいくと他人の目が気になるものですが、どうしても保健所や病院へ行けないあなたは自宅で使える郵送式のHIV検査キットもあります。

最悪なのは不安をそのまま放置してエイズを発症することです。

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5.いきなりエイズ

次に、HIV陽性者におけるいきなりエイズの割合を見てみましょう。

いきなりエイズと言うのはHIVに感染している人が、自分のHIV感染に気が付かずそのまま放置して、文字通りいきなりエイズを発症してしまうことを言います。

つまりHIV感染が分かった時にはすでにエイズを発症しているケースを言います。

いきなりエイズの割合=(新規エイズ患者)/(新規エイズ患者+新規HIV感染者)×100%

 

では新規にHIVに感染したと報告された件数のうち、どのくらいいきなりエイズだったのか、過去15年間の推移をグラフで見てみましょう。図6をご覧下さい。

いきなりエイズ速報
(図6)いきなりエイズの割合

平成29年のいきなりエイズの割合は29.5%で平成28年より0.8%下がりました。しかしこの10年間はほぼ30%前後で推移しています。いっこうに減少傾向には向かいません。

すなわち、それだけ早期のHIV検査が行われていないと言うことです。

 

先ほども説明しましたが、50歳以上のいきなりエイズの割合はほぼ50%です。

全体平均が29.5%ですから、約20%も高いことになります。

繰り返しになりますが、中高年はHIV検査を受ける人が少ないのだと思います。

そもそも自分がHIVに感染しているなどと疑っていない、危機感がないのかも知れません。

HIV感染、エイズ発症に年齢は関係ないことをどうか忘れないようにして下さい。

「いきなりエイズ」を防ぐ早期のHIV検査は、救命的検査と言えます。

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6.都道府県別の新規HIV感染者とエイズ患者

平成29年(2017年)の都道府県別HIV感染者、エイズ患者の件数は、姉妹サイトにて公開しています。

どうぞこちらをご覧下さい。

『HIV感染者の多い都道府県は?』(HIVの検査・症状100問100答)

 

7.保健所などにおけるHIV抗体検査件数

続いて、平成29年における保健所など自治体でのHIV抗体検査の件数をご紹介します。

保健所速報
(図7)保健所でのHIV抗体検査件数

図7をご覧頂いてお分かりのように、平成20年(2008年)をピークに下げ止まったまま横ばい状態がずっと続いています。

いきなりエイズが30%のまま減らない状況から、早期のHIV検査を受けるよう保健所も啓蒙活動に力を入れているのでしょうが、実際にはなかなかHIV検査を受ける人は増えていません。

一方で、自宅で使える郵送式のHIV検査キットが年間に9万個以上使われ、こちらはずっと右肩上がりで増加の一途をたどっています。それも保健所HIV検査が増えない1つの要因でしょうか。

 

全国の保健所では無料・匿名検査が可能です。また、梅毒やクラミジアなどの性感染症も同時に検査出来るところが多くあります。

ぜひあなたも最寄の保健所をご利用下さい。

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8.献血件数と陽性件数

次は、平成29年に全国の血液センターなどで行われた献血の件数と、その中から見つかったHIV陽性件数をご紹介します。

献血速報
(図8)献血件数とHIV陽性件数

図8をご覧頂いてお分かりのように、献血でみつかるHIV陽性は平成20年をピークに減少し続けています。6年連続で減少傾向にあります。これは潜在的なHIV感染者が減少しているからでしょうか。

あるいはHIV検査目的の献血が減ってきたからでしょうか。

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以上、平成29年(2017年)のエイズ動向速報値をお届けしました。

最後にもう一度繰り返します。あなたに何も自覚症状がなくてもHIV感染の不安や心当たりがあるなら、早期のHIV検査をお勧め致します。

 

本文の中でもご紹介しましたが、平成29年もまた新規のHIV感染者として報告された人の約30%が自分のHIV感染に気が付かないまま、「いきなりエイズ」を発症しています。

あなたも私も、HIV感染の疑いは検査を受けるしか判定する方法はありません。

早期のHIV検査は救命的検査です。

 

あなたが、HIV検査を受ける決心はついたけど、どうしても保健所に行く時間がなかったり、誰にも知られず、誰にも会わずにHIV検査を受けたいと思うならHIV検査キットと言う方法もあります。

STDチェッカーなら保健所や病院と同じ、第四世代のHIV検査が可能です。HIV抗原も検出するので感染早期にも信頼性の高い検査が可能です。

私も何度か使っていますが、簡単、安全、わずか10分でした。

 

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