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このページでは、性器ヘルペスについて説明します。

1.性器ヘルペスとはこんな病気です

クラミジア感染症、淋菌感染症と並んで感染者が多い性感染症です。単純ヘルペスウイルスⅠ型は、唇、口の中に感染します。Ⅱ型は性器に感染します。ところが近年、オーラルセックスの一般化に伴い、Ⅰ型が性器に、Ⅱ型が口の周りに感染した例が目立つようになってきたそうです。

◇平成15年(2003年)から平成29年(2017年)までの15年間 定点報告データ使用

性器ヘルペス定点報告

このデータは全国に約970ヶ所ほど指定されている定点観測医療機関から報告のあった患者数です。従って、国内全体の患者数ではありません。性器ヘルペスの他に、淋菌感染症、クラミジア感染症、尖圭コンジローマ、この4つの性感染症が定点観測医療機関からの報告対象になっています。

ちなみに、HIV(エイズ)と梅毒は全ての医療機関から報告を上げることが義務付けられています。⇒「性感染症の動向調査」

性器ヘルペスは女性に多い性感染症です。定点報告の結果グラフから見る限り、近年また感染者が増加傾向にあります。感染の トレンドとしては、オーラルセックスの流行による唇や喉への感染があります。

性器ヘルペスのウイルスには、単純ヘルペスウイルスⅠ型・Ⅱ型と2種類があり ます。Ⅰ型に感染すると唇や口内に潰瘍(かいよう)が出来ます。Ⅱ型に感染すると性器に潰瘍が出来ます。しかし、近年オーラルセックスが一般化し、Ⅰ型が 性器に、Ⅱ 型が唇や口内に感染する例が目立っているそうです。

 

◇平成29年(2017年)における年齢層別感染者 定点報告データ使用

性器ヘルペス年代別

性器ヘルペスは、女性では20代後半をピークに20代、30代に感染者が多くなっています。男性の場合は、30代をピークに、20代から40代 前半まで広がっています。

性器ヘルペスは治療によって症状が治ってもウイルスは体内に残り、免疫力が落ちたりすると、再発を繰り返します。そのため、60歳以降に感染者が多くなっています。

2.性器ヘルペスの病原体

単純ヘルペスウイルスⅠ型・Ⅱ型です。ウイルスの名前についた「単純」とは、いったい何が「単純」なのか、随分とネット上や専門書で調べてみたのですが、分かりません。Herpes simplex virus と言う英語名を日本語に訳しただけでしょうが、気になります。

3.性器ヘルペスの感染ルート

性行為感染と母子感染があります。オーラルセックスでも感染します。性行為感染にはコンドームの使用が感染予防に効果的です。ただし、オーラルセックスでも感染するので、コンドームの使用だけでは完全予防とは言えません。母子感染は、妊娠中に検査で性器ヘルペスの感染が分かっていれば、感染を防ぐ事が出来ます。

単純ヘルペスウイルスは、いったん体内に入ると、治療しても神経に住みついて消えることはありません。そのため、いったんは治ったと思っていても、また再発するパターンが多くあるそうです。

4.性器ヘルペスの検査方法

水泡や潰瘍(かいよう)部分から分泌物を採取して、ウイルスの有無を調べます。また血液によって抗体検査も行います。

5.性器ヘルペスの症状

潜伏期間は2日から10日くらいです。男性の場合には、水泡や潰瘍がペニスに出来ます。陰のうに出来ることはまれです。ウイルスが尿道に入ると排尿困難を伴います。再発は男性の方が多く、症状が軽いので、人に移さないように注意しましょう。

女性の場合には、外陰部に軽いかゆみが出て、その後に強い痛みと腫れを感じ、米粒くらいの赤い水泡が出来ます。やがて水泡は破れて潰瘍になります。下着が触れただけでも飛び上がるほど痛く、排尿も痛みのために困難になります。場合によっては歩けないほど痛かったり、足の付け根のリンパ節が腫れて発熱することもあります。

初めて感染して症状が出ると、非常に激しい症状が出ます。それで、初感染を急性型と呼びます。これに対して、いったん神経に潜んでおとなしくしていたウイルスが、免疫低下などで再び発症するのを、再発型と呼びます。再発の場合は急性型ほど症状は重くありません。

6.性器ヘルペスの治療法

何も治療しなくても、急性型(初感染)は3週間から4週間、再発型は1週間程度で治ってしまいます。ただし、急性型は痛みが強いので、抗ウイルス剤を飲んだり点滴したりすることもあります。その場合は1週間程度で治ります。再発型でも痛みがひどければ、抗ウイルス剤軟膏を患部に塗ると早く治ります。

しかし、治療を行ってもウイルスを完全駆除出来ないため、免疫力が低下して、抵抗力が落ちると再発します。

男性の場合は、泌尿器科、皮膚科、性病科へ行きます。女性の場合は、婦人科(産婦人科)、皮膚科、性病科へ行きます。
男女ともに口に感染した場合は、耳鼻咽喉科へ行きます。

7.性器ヘルペスの注意点

妊娠中に感染したり、再発症すると、流産、早産の原因となることがあります。感染したまま出産すると、産道感染して赤ちゃんが新生児ヘルペスにかかる可能性が高く、死亡率は80%から90%にもなります。

また、性器ヘルペスに感染していると、HIVの感染確率が高くなります。HIV予防の観点からも性器ヘルペスにはご注意ください。

この情報はあくまでもご参考程度にとどめて、ご心配なら専門医にかかって下さい。情報をどう使うかは、自己責任でお願い致します。

性器ヘルペス用の検査キットはありませんが、HIV用の検査キットをご紹介しておきます。

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■STDチェッカー TypeJ(男女共通)