TOPコラム一覧コラム(HIV/エイズの現状編)>「いきなりエイズ」多い県はどこ?


今回は、2009年の「いきなりエイズ」報告状況を、都道府県別に発症率でご紹介したいと思います。

8月24日にエイズ動向委員会から、2009年のエイズ動向報告が出されました。そのデータから、各都道府県別の「いきなりエイズ報告率」を調べ、率が高い都道府県順に並べてみたのが次の表です。

「いきなりエイズ報告率」とは、HIVに感染したと報告された人の中で、すでにエイズを発症していた人の割合を言います。(新規エイズ患者)÷(新規HIV感染者+新規エイズ患者)×100%

「いきなりエイズ」と言うのは、HIVに感染した人が、自分の感染に気が付かないまま放置して、文字通りいきなりエイズを発症してしまうことを言います。

エイズ動向委員会の調査では、毎年新規のHIV感染者、エイズ患者の報告数を集計するのですが、HIV感染者とエイズ患者が重複しないようにカウントしています。

例えば、今年新規のHIV感染者として報告された人が、来年にエイズを発症しても、新規エイズ患者としてはカウントされません。その場合にはHIV感染者の病変報告として、任意の報告となります。

つまり、新規エイズ患者と言うのはもともと「いきなりエイズ」の患者さんを意味しているのです。ですから、「いきなりエイズ」の発症数が多いのは、新規エイズ患者の報告数が多い都道府県と言うことになり、東京がもっとも多く、以下、大阪、愛知、神奈川と続きます。

今回は、あえて「いきなりエイズ」の報告件数ではなく、「報告率」で調べてみました。ちょっと意外に思える結果となりました。

私のイメージでは、「いきなりエイズ」の報告率は大都会が多いように思っていたのですが、結果はその逆でした。報告件数ではダントツに多い東京都は、報告率では全国で42番目と、とても少ないのです。

「いきなりエイズ」の報告件数が東京に次いで多い大阪府も、「報告率」で見れば全国で37番目です。つまり、大都会は新規エイズ患者の報告件数は多いけれど、「いきなりエイズ」の報告率は低い傾向にあります。

その理由は、HIV検査を受ける人が多く、HIV感染者として早期に見つかるからだと思います。大都会では保健所でのHIV検査を受けやすい、利便性があるのでしょう。HIV検査が出来る保健所が多く、交通の便もいいし、土日や夜間も検査しているところがあります。

また、大都会の方がHIVやエイズに対する意識、危機感が強いのではないでしょうか。私の住んでいる地方都市では、決してエイズに対する関心が高いとは言えません。どこか遠い別世界のお話のような感覚さえあるような気がします。

ただ、「いきなりエイズ」の報告率が高いからといって、その県がHIV検査に対する取り組みが遅れている、とは言えないと思います。例えば、「いきなりエイズ」の報告率が全国唯一100%だった秋田県ですが、報告件数はわずかに2件です。

「いきなりエイズ」は患者ご本人の治療面でも、二次感染防止の面でも避けるべきです。報告件数、発症率、両面から実情を把握してエイズ対策が必要ではないでしょうか。

そして私たちが、自分ですぐに出来る対策はただひとつ、HIV検査を受けに行くことです。

都会に比べて地方都市の「いきなりエイズ」報告率が高い原因が、保健所の不便さにあるのなら、「検査キット」を使う手もあります。自宅で誰にも知られず、自分の好きなときに検査が受けられます。検査の信頼性も保健所で受ける検査と同じです。

あなたが、

「HIV?自分に限っては大丈夫・・」

なんて根拠のない気休めや自信に頼っていると、いきなりエイズを発症して

「まさか自分が感染するなんて・・」となる危険性もあります。

2010年の厚生労働省の調査結果では、HIV感染者として報告された人の30.1%は自分がHIVに感染したことに気がつかず、「いきなりエイズ」を発症しているのです。

「いきなりエイズ」発症前にHIV感染が見つかればエイズ発症を防ぐことも出来ます。近年エイズ発症までの潜伏期間が短くなっており、より早期のHIV検査が重要になっています。HIV検査はあなたにとって救命的検査になるかも知れません。

最後に、私が自分のHIV感染を疑ったときに使用した検査キットをご紹介します。あなたが保健所に行く時間がなかったり、誰にも知られたくない、誰にも会わずにHIV検査を受けたいと思うならこれがお勧めです。

*保健所や病院に行かなくてもHIV検査は可能です

■自宅でHIV検査体験記


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