2014年第1四半期(1月~3月)のエイズ動向が、厚生労働省エイズ動向委員会より発表されました。(5月23日付け)

その概要を速報であなたにお届け致します。最新のエイズ動向としてご覧下さい。

今回新規に報告されたのは、2013年12月30日から2014年3月30日までの約3ヶ月間のエイズ動向情報です。従って2014年の第1四半期(1月~3月)にあたります。

情報源はこちらです⇒『エイズ動向委員会報告』

今回の発表では新規HIV感染者は243件、新規エイズ患者は89件となり、前回(2013年第4四半期)よりも減少傾向にあります。詳細は本文にて。

今回の報告でエイズ動向委員会岩本委員長コメントは、特に目新しい内容のコメントがなかったので割愛します。読みたい方は先ほどご紹介した情報源でお願いします。

今回のデータをあなたのHIV感染予防やHIV検査のきっかけにお役立て頂ければと思います。

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・・1.2014年第1四半期(1月~3月) 新規HIV感染者とエイズ患者の人数

項目 1月-3月 前回 昨年同時期
新規HIV感染者数(人) 243 295 227
新規エイズ患者数(人) 89 108 107
合計数(人) 332 403 334
いきなりエイズの割合(%) 26.8 26.8 32.0

表1.新規HIV感染者とエイズ患者

2014年第1四半期の新規HIV感染報告件数は243件でした。前回(2013年第4四半期)と比べて52件の減少、昨年同時期と比べて16件の増加となっています。

一方、新規エイズ患者は89件の報告です。前回から19件、昨年同時期から18件の減少となりました。

そしてHIVに感染したと報告された人の26.8%がすでにエイズを発症していました。(いきなりエイズの割合)

それでは個別にデータをみていきましょう。

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・・2.2014年第1四半期 新規HIV感染者とエイズ患者の感染ルート


2-1)新規HIV感染者感染ルート

2014年第1四半期(1月~3月)の新規HIV感染者の感染ルートは以下の通りです。

感染ルート 件数 比率 (%)
異性間性的接触 44 18.1
同性間性的接触 178 73.3
静注薬物使用 0 0.0
母子感染 1 0.4
その他 1 0.4
不明 19 7.8
合計 243 100.0

表2.2014年第1四半期 新規HIV感染者の感染ルート

表2をグラフにしたものが図1です。

HIV感染ルート
図1.2014年第1四半期 新規HIV感染者の感染ルート

図1をご覧頂いてお分かりのように、新規HIV感染者の73.3%が同性間の性的接触による感染です。今回は女性同士の同性間性的接触による感染はなく、全て男性同士でした。

ただし、当サイトでもすでに記事にしていますが、女性同士の性的接触によってもHIV感染が発生することは明らかになっています。

『女性同士でHIV感染!』

HIV感染の基本はHIVを含む体液が相手の粘膜部に接触することです。そこに男女の差はありません。

また、同性間、異性間を合わせた性的接触による感染が全体の90%以上を占めています。性的接触による感染がいかに多いか分かります。現在の日本では血液感染や母子感染は極めてまれなのです。

それなのに、未だにHIV感染の説明を血液感染、母子感染から始め、性行為感染と同列で扱うサイトがあるのには驚きます。あなたには事実を正確に認識して頂きたいと思います。それがHIV感染の予防、早期HIV検査へとつながります。

2-2)新規エイズ患者感染ルート

2014年第1四半期(1月~3月)の新規エイズ患者の感染ルートは以下の通りです。

感染ルート 件数 比率 (%)
異性間性的接触 27 30.3
同性間性的接触 44 49.4
静注薬物使用 2 2.2
母子感染 0 0.0
その他 0 0.0
不明 16 18.0
合計 89
100.0

表3.2014年第1四半期 新規エイズ患者の感染ルート

表3をグラフにしたものが図2です。

エイズ感染ルート
図2.2014年第1四半期 新規エイズ患者の感染ルート

HIV感染者同様、新規のエイズ患者においても同性間性的接触が最も多い感染ルートとなっています。全て男性で、女性による同性間の性的接触による感染はありません。

異性、同性両方を合わせた性的接触による感染が全体の約80%を占めています。一部にエイズ患者というと未だに薬害エイズのイメージを持っている人がいますが、そうではありません。

今や新規のエイズ患者はその8割が性行為によって感染発症しているのです。この事実をあなたには正確に知っておいて欲しいと思います。

*HIV検査は保健所に行かなくてもあなたの自宅で可能です。

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・・3.2014年第1四半期 新規HIV感染者・エイズ患者年代別分布


新規HIV感染者とエイズ患者の年代別分布データをご紹介します。

4-1)2014年第1四半期 新規HIV感染者の年代別分布

年齢区分 件数 比率 (%)
10歳未満 0 0.0
10歳~19歳 5 2.1
20歳~29歳 83 34.2
30歳~39歳 73 30.0
40歳~49歳 55 22.6
50歳以上 27 11.1
不明 243 0.0
合計 294 100.0

表5.2014年第1四半期 新規HIV感染者の年代別分布

表5をグラフにしたものが図3です。

HIV年代別
図3.2014年第1四半期 新規HIV感染者の年代別分布

表5、図3からもお分かりのように、新規HIV感染者は20代が最も多くなっています。しかし、50歳以上にも全体の11.1%の新規HIV感染者が存在しています。

このグラフからもHIV感染に年齢は関係ないことが分かります。すでに高齢化社会を迎え、元気なお年寄りが増えれば当然、HIV感染者も増える可能性があります。

4-2)2014年第1四半期 新規エイズ患者の年代別分布

年齢区分 件数 比率 (%)
10歳未満 0 0.0
10歳~19歳 1 1.1
20歳~29歳 10 11.2
30歳~39歳 22 24.7
40歳~49歳 31 34.8
50歳以上 25 28.1
不明 0 0.0
合計 89 100.0

表6.2014年第1四半期 新規エイズ患者の年代別分布

表6をグラフにしたものが図4です。

エイズ年代別
図4.2014年第1四半期 新規エイズ患者の年代別分布

図4からお分かりの通り、新規エイズ患者は40代にもっとも多くなっています。前期は50歳以上が最も多かったのですが、今回も50歳以上は全体の28.1%もいます。

もしかしたら、あなたはこう思うかも知れませんね。

「HIVに感染してからエイズ発症までは数年かかる。高齢者にエイズ患者が多いのは当然だ。」

確かにその通りです。そうした側面はあるでしょう。しかし、決して忘れてはならないのが、HIVに感染しても早期に分かればエイズの発症を防げるということです。

しかし、50歳以上でHIVに感染したと報告された人たちの48%、半数近くはすでにエイズを発症していました。この事実は何を物語っているでしょうか。すなわち50歳以上がいかにHIV検査を受けていないか、という事実を物語っています。いわゆる「いきなりエイズ」です。

「いきなりエイズ」の割合は全体では約30%ですから、50歳以上の48%は非常に高いと言えます。とかく若い世代に比べてHIV感染予防に対する関心が薄いとか、早期のHIV検査に関心がないとか言われる世代です。

もしもあなたが50歳以上であれば、どうかご用心ください。HIV感染に年齢は関係ありません。

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・・4.2014年第1四半期 都道府県別新規HIV感染者・エイズ患者数


2014年第1四半期(1月~3月)の都道府県別HIV感染者、エイズ患者の動向を表にしてあります。表中の前回とは、2013年の10月から12月です。

区分 新規HIV感染者 新規エイズ患者
都道府県 1月-3月 前回 累計 1月-3月 前回 累計
北海道 5 8 221 3 2 138
青森県 0 0 46 0 0 25
岩手県 0 0 26 0 0 29
宮城県 2 2 111 0 2 76
秋田県 1 0 21 0 0 23
山形県 0 0 21 0 0 23
福島県 0 0 60 0 0 41
茨城県 3 3 509 2 0 305
栃木県 4 3 228 5 2 184
群馬県 1 3 167 2 0 127
埼玉県 7 6 463 5 1 310
千葉県 9 13 708 6 6 485
東京都 97 87 5,988 13 27 1,870
神奈川県 13 25 1,100 5 7 537
新潟県 0 0 83 0 0 56
山梨県 0 0 106 1 0 44
長野県 0 3 296 1 4 191
富山県 0 2 34 0 1 26
石川県 0 1 63 0 3 33
福井県 0 0 45 1 1 26
岐阜県 2 1 120 0 1 98
静岡県 2 4 373 1 2 188
愛知県 16 19 937 7 6 478
三重県 2 5 137 2 1 84
滋賀県 0 1 65 1 1 51
京都府 1 4 210 1 1 101
大阪府 37 49 1,998 13 18 647
兵庫県 6 8 348 2 3 198
奈良県 1 2 91 0 1 61
和歌山県 0 1 54 0 1 45
鳥取県 0 1 13 1 1 12
島根県 0 0 16 0 0 5
岡山県 1 8 103 1 1 64
広島県 2 7 190 3 1 94
山口県 1 2 54 0 0 17
徳島県 1 0 26 0 1 19
香川県 1 1 65 0 2 49
愛媛県 1 1 65 0 2 49
高知県 0 0 30 0 0 16
福岡県 12 12 400 6 4 186
佐賀県 0 0 23 0 0 12
長崎県 1 0 40 1 1 26
熊本県 0 2 69 3 1 51
大分県 1 2 40 0 1 23
宮崎県 1 0 34 1 1 27
鹿児島県 3 2 71 1 1 50
沖縄県 10 6 174 1 2 90
合計 243 295 16,026 89 108 7,277

表4.都道府県別新規HIV感染者・エイズ患者数

なお、このデータはあくまでも報告地ベースであり、新規のHIV感染者、エイズ患者が報告された都道府県に居住しているとは限りません。例えば北海道に住んでいる人が東京に遊びに来てHIV感染が見つかれば東京でカウントされます。

表4から、新規のHIV感染者、エイズ患者の多い都道府県は、東京、大阪、神奈川、千葉、愛知などです。

また、あなたのお住まいの都道府県でHIV感染者やエイズ患者が少ないからといって、それはあなたがHIVに感染するリスクが少ないと言うことではありません。どうぞ誤解されないようにお気をつけ下さい。

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・・5.保健所などの抗体検査数


2014年第1四半期(1月~3月)に保健所や地方自治体の実施するHIV抗体検査を受けた件数は以下の通りでした。

◇2014年1月~3月の保健所などにおける抗体検査件数

時期 1月-3月 前回 昨年同時期
件数(件) 35,482 43,077 29,011

表8.保健所抗体検査数(保健所以外の自治体が実施する検査を含む)

ご覧のように、昨年同時期に比べると6.471件の増加ですが、前回に比べると7,595件の減少となっています。前回は献血によるHIV感染が発生し、全国的にHIV検査が注目されたため件数が多かったという側面があります。

どうしても保健所や病院には行きたくないあなたは自宅で使えるHIV検査キットをご利用ください。献血はHIV検査代わりにはなりません。

*HIV検査は保健所や病院に行かなくても、あなたの自宅で可能です。

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・・6.献血件数、及びHIV抗体検査陽性件数


2014年の1月~3月に献血を受けた件数、及びHIV陽性が発見された件数をご紹介したいと思います。

◇2014年1月~3月の献血件数

時期 献血件数 HIV陽性件数 10万人当り
件数(件) 1,254,924 20 1.594

表9.献血件数とHIV陽性件数

先ほども少し触れましたが、昨年の11月末に献血によるHIV感染が発生しました。HIV感染の不安を持つ40代の男性が献血をHIV検査代わりに利用したのが原因とされています。

この事態を受けて、日赤では今年から献血で集めた血液のHIV検査を従来の20人分まとめて検査から個別検査へ移行します。これでかなり検査精度の向上が期待できますが、それでも100%完全ではありません。

もしもあなたがHIV感染の不安を感じているなら、どうぞ献血ではなく保健所をご利用ください。

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・・7.まとめ


以上、2014年の第1四半期(1月~3月)のエイズ動向をご紹介しました。昨年2013年が過去最多のエイズ患者報告件数となっていたので、今年の第1四半期の動向に注目していました。

どうも最近は「四半期ベースでは過去最多」とか、「過去2番目」とかいった表現が多かったのですが、今回それはありませんでした。

しかし、まだまだ通期でどうなるか分かりません。厚生労働省エイズ動向委員会の見解としては、「高止まり」の感染状態が続いているとしています。こうした国内のエイズ動向をふまえ、くれぐれもあなたがHIVに感染することのないよう、ご注意ください。

そして例によって同じことを何度も繰り返しますが、早期のHIV検査はあなたにとって救命的検査となるかも知れません。HIV感染の不安があれば迷わず検査を受けてください。

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HIV検査のみ

■HIVと最も重複感染が多い梅毒、B型肝炎。症状がより重症化することがあります。

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HIV・梅毒・B型肝炎が同時に検査できます。

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