HIVと帯状疱疹・単純ヘルペス帯状疱疹>単純ヘルペス

HIV感染に伴う皮膚疾患のうち、単純ヘルペスについて説明したいと思います。(参考資料:「帯状疱疹・単純ヘルペスがわかる本」法研)

帯状疱疹も単純ヘルペスも人に感染するヘルペスウイルスが病原菌なのですが、その種類が異なります。

帯状疱疹はVZV(水痘-帯状疱疹ウイルス)でしたが、単純ヘルペスでは、

単純ヘルペスウイルス1型 (HSV-1)

単純ヘルペスウイルス2型 (HSV-2)

この2種類のヘルペスウイルスによって発症します。

単純ヘルペスは帯状疱疹と同様、HIV感染の免疫不全によって発症する皮膚疾患の1つではありますが、HIV感染以外の要因で発症することがあります。

しかも、帯状疱疹がほとんど再発がないのに比べて単純ヘルペスは何回でも再発を繰り返し悩ませるのです。

1.単純ヘルペスとは

単純ヘルペスウイルス1型(以下HSV-1)、単純ヘルペスウイルス2型(以下、HSV-2)が感染することによって発症する病気を単純ヘルペスと言います。このヘルペスウイルスはごくありふれたウイルスで、かつては9歳くらいまでに50%の人が感染し、免疫を持っていました。

ヘルペスウイルスに感染して口内炎になったり、ポツポツと水ぶくれが出ることもあるのですが、多くの子供は不顕在感染と呼ばれる症状のない感染でした。知らない間に感染し、知らない間に免疫が出来ていたのです。

しかし、今日では免疫力を持つ人が急激に減っており、30歳代まで入れてもやっと50%程度の割合だそうです。これは子供の生活環境が改善され、清潔さを求めるあまりウイルスに触れる機会がないまま大人になっているのが原因とされています。

この傾向は単純ヘルペスに限った話ではなく、他の病原菌に対する抵抗力、免疫力低下も指摘されているところです。単純ヘルペスの免疫を持たず、大人になって初めて感染すると症状が重くなることが多いそうです。あなたはいかがですか?

2.単純ヘルペスの症状

単純ヘルペスウイルスに感染して4日から7日くらいすると感染部分が赤く腫れて、次に水ぶくれが現れてきます。HSV-1もHSV-2も、初めて感染したときには体のどこにでも発症します。

例えば、唇やその周辺、性器やお尻などに小さな水ぶくれが何個か集まって出来る、これが典型的な発症パターンです。

感染した場所の近くのリンパ節が腫れて痛みを伴ったり、発熱や頭痛を伴うこともあります。水ぶくれはやがて破れてかさぶたとなり、発症後2週間から4週間くらいで治ります。

ただし、HIV感染者が感染した場合には皮膚症状が特にひどくなる場合があり、しかもなかなか治りません。早期のHIV検査による発見が大事です。

3.単純ヘルペスは感染する

単純ヘルペスウイルスは強い感染力を持っています。感染して水ぶくれを起こしている患部に触れることで接触感染します。また、発症している人とキスをするだけでも感染することがあります。更に、水ぶくれが破れて手指、器具などがウイルスに汚染されるとそこからも感染します。

ただし、ウイルスが潜伏しているだけの状態の人からは感染しません。発症した人から感染するのです。また、ウイルスによる直接感染もあり得るのですが、健康な皮膚を通して感染することはありません。

他の性感染症と同様、皮膚に傷や潰瘍、炎症などがあるとそこから感染します。また、粘膜部(口の中、ペニス、膣、尿道、肛門、直腸など)では当然そこから感染してしまいます。

従って、性器にヘルペスが感染した性器ヘルペスを発症すると、HIVの感染リスクは非常に高くなります。HIVに感染している人が性器ヘルペスになると性器やその他の水ぶくれの中にヘルペスウイルスといっしょにHIVが含まれています。

その状態でHIVに感染していない人と性的接触を持つと、当然ながらHIVをうつす可能性が高くなります。

また、HIVに感染していない人が性器ヘルペスに感染すると、やはり性器やその周辺に水ぶくれや炎症を起こし、そこからHIVが侵入しやすくなります。つまり、HIVをうつされる可能性が高くなるのです。

多くの性感染症の専門書によれば炎症があれば2倍から5倍感染しやすく、潰瘍でもあれば何十倍にも感染しやすくなると書かれています。(例えば「ストップHIV/AIDS」少年写真新聞社)

4.単純ヘルペスは再発する

単純ヘルペスがHIV感染に伴う皮膚疾患である理由は、免疫低下で再発するからです。HSV-1は初めて感染した後に治っても、ウイルスは残ります。三叉神経節(さんさしんけいせつ)と言う、顔面にある神経節に潜むのです。

この神経節が支配している顔面はじめ上半身で再発します。

一方、HSV-2は仙骨神経節(せんこつしんけいせつ)と言う腰にある神経節にもぐり込みます。そして性器など主に下半身で再発するのです。単純ヘルペスは、HIVによる免疫不全で再発する他にも、紫外線や歯科治療が刺激となって発症することがあります。

あなたが歯の治療に行って、神経を抜いたり注射を打つと、その刺激で今まで寝ていたヘルペスウイルスを起こしてしまうことがあります。あるいは、エステでレーザー脱毛などを行うとこれが刺激となって再発することもあります。

単純ヘルペスが再発した場合の症状としては、皮膚に不快感やヒリヒリした痛み、かゆみ、などを感じ、その後2日から3日くらいの間に水ぶくれが現れます。水ぶくれはやがて破れてかさぶたとなり、2週間ほどで治ります。

一般的には、HSV-1の再発は症状が重い代わりに再発頻度は低く、HSV-2は症状が軽い代わりに再発頻度が高いとされています。中でも性器ヘルペスは最も再発が多い単純ヘルペスとされています。

5.HSV-1とHSV-2の関係

HSV-1に感染している人は、HSV-2にも感染することがあります。しかし、HSV-2に感染している人はHSV-1には感染しません。その理由までは専門書に書かれていなかったので、分かりませんでした。

ただ、HSV-1に感染している人が、HSV-2に感染した場合は症状が出ないことが多いそうです。この場合、無症候でありながらウイルスが増殖している場合には二次感染が広まる可能性があります。

唾液や精液、膣液にウイルスがたくさんあるため、性行為で感染していきます。

そのため、単純ヘルペスはオーラルセックスだけでも感染します。口の中に感染しているHSV-1がオーラルセックスによって性器に感染したり、その逆にHSV-2が咽頭感染したりするケースが増えているそうです。

ちなみに、最近ではHSV-1に感染したのか、HSV-2に感染したのか、血液検査で簡単に分かるようになったそうです。皮膚科、泌尿器科、婦人科で検査可能です。

以上、ここまでは単純ヘルペスについて説明してきました。

6.まとめ

さて、3回に渡ってHIVと帯状疱疹、単純ヘルペスに関する情報をお伝えしてきました。記事の中で何度も書いたように、ヘルペスウイルスそのものは私やあなたにとっても身近なウイルスで珍しくありません。

あなたが帯状疱疹を発症しても、単純ヘルペスを発症しても何も不思議はないのです。ですから、帯状疱疹になったからと言って、ただちにHIV感染を不安がることはありません。

その一方で、帯状疱疹、単純ヘルペスがHIV感染による免疫不全で発症することも事実です。あなたが全HIV感染の可能性を否定する自信があるならHIV検査の必要はありません。ただし、それはあなたが一度も性交渉の経験がない場合だけです。

あなたが一度でも誰かと性交渉を持った経験があるのなら、それはもう立派にHIV検査を受ける理由となり得ます。あなたがHIV検査を受けようと思えば保健所では無料です。検査キットを使えば自宅で簡単に出来ます。

そんな時間と手間を惜しんで、いきなりエイズを発症するようなことがあれば、どんなに後悔しても追いつくものではありません。帯状疱疹、単純ヘルペスがHIV感染発見のきっかけとなっていることを知っておいて下さい。

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