感染宣告
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今回ご紹介するのは、ノンフィクション作家・石井光太氏が初めて手掛けた衝撃のエイズルポルタージュです。
日本国内100人にも及ぶHIV感染者の取材を通して、今や忘れ去られた感のあるエイズ患者の実体に迫ります。
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◇本のタイトル:感染宣告-エイズなんだから、抱かれたい-
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◇著者:石井光太 講談社(2010年) ¥1,500+税
1977年東京都生まれ。日本大学芸術学部卒業後、海外生活や文化に関する著書を多数発表。「物乞う仏陀」(文芸春秋)、「神の棄てた裸体」(新潮社)、「地を這う祈り」(徳間書店)など。
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◇内容
エイズが日本に入ってから25年が過ぎました。この25年間でHIV感染症は致死的疾患ではなく、慢性疾患に近い病気になりました。そして、いつの間にか世間の関心も低くなり、日本にいる2万人近い感染者は忘れ去られた感があります。
しかし、死の病ではなくなったとは言え、それぞれの患者が感染前と全く同じ人生を歩んでいる訳ではありません。石井氏のルポは、HIVに感染することによって、あるいはエイズを発症することによって、どう人生が変わっていったのか、そこにスポットを当てます。
本人、恋人、親兄弟。それぞれの人生が苦悩と悲しみに覆い尽くされる中、一筋の救いを見つけることは出来るのでしょうか。
【目次抜粋】
第1章 宣告
第2章 家族
第3章 花嫁
第4章 夫婦
第5章 妊娠
この「感染宣告」はアマゾンのレビューで評価が完全に二分されています。真実を伝えるべきノンフィクション作品のはずが、石井氏の創作、捏造が入っているとの指摘がある一方で、感動して涙が止まらなかったと言う人もいます。
この作品のように、複数の人のインタビューから記事を起こして一冊の本を作るのに、100%ノンフィクションはあり得ないと私は思います。
それは、真実を曲げて書いたり、架空の作り事を混ぜているのではなく、ルポの本質を際立たせるために石井氏の視点で背景の不足部分を補っているのだと思います。
そうしなければ読み物として成り立たず、一番伝えたいエイズ患者の人生が読み手の胸に入ってきません。
少なくとも、私はこの本を読んで私なりにすごく納得出来ました。HIVに感染した人が100人いれば、100通りの人生があるのだと思います。それは、HIVに感染していない私には直接うかがい知ることの出来ない世界でもありました。
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◇オススメポイント
「みんな、エイズによる死に不安を感じているのでしょうか?」
「HIVの恐ろしさいうんは、死ぬことじゃありません。彼らは感染者として生きることを怖がっとるんです。」
文中にこんなやり取りが出てきます。今やHIV感染は慢性疾患に近いものがあり、死の恐怖ではなく、生の恐怖だと言うのです。
これは私には最初全く理解出来ませんでした。しかし、この本を最後まで読み終えた時、ほんの少しですが、分かったような気がしました。
この本は、単なるエイズ予防の一冊ではありません。
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◇管理人の満足度(あくまでも主観による独断と偏見の採点です)・・・・100点
石井氏が今回100人のHIV感染者を取材した中から取り上げた数人の患者は、特に印象深いケースだったに違いありません。
しかし、取り上げられなかった患者にもそれぞれの人生があります。私の、あなたの、知らないどこかで今日もエイズ患者の人生模様が繰り広げられているのです。
それは決して、私にとってもあなたにとっても他人事、遠い世界の出来ごとではないはずです。
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あなたにとって早期のHIV検査がどれほど大事か、ぜひ次の記事をご覧ください。HIV検査を遅らせることであなたにプラスになるこは何ひとつありません。いかに危険ばかりが大きくなっていくか、お分かり頂けるはずです。
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