TOP コラム一覧コラム(検査/治療)>抗HIV・エイズ治療の難しさ

HIVに感染したことが分かっても、すんなりと抗HIV・エイズ治療に入れない人もいます。

そんな事例を、「これでわかるHIV/AIDS診療の基本」(南江堂 白坂琢磨編)からご紹介します。

私は自分がHIVに感染しているのではないかと不安だった頃、検査結果が「陽性」と出るのが怖くてHIV検査を受けることが出来ませんでした。HIV検査を受けることでしか、感染の有無は分からないと知ってもなお、検査を迷いました。

これが、多分感染していないはずだけど、念のために一応検査を受けよう、程度の思いなら、そんなに悩んだり、迷ったりしなかったと思います。私の場合には、絶対にHIV急性感染症だと思うような症状が連発したので、多分、感染しているだろうと思ったのです。

私は、海外の風俗で遊び、その後に全身に発疹が出たり、帯状疱疹を発症したのです。どう考えても怪しかった。HIV急性感染症の説明に出てくる事例を全部経験しているような状況だったのです。しかし、勇気を出して検査を受けたところ、「陰性」だったのです。あんなに怪しい症状が出たけど、「陰性」でした。

そのとき、HIV検査を決心するまでに、「もしも検査結果が陽性だったら・・・HIVに感染していたら・・・」こればかり考え続けた日々もありました。色んな専門書を見て、エイズは今やすぐに死ぬ病気ではないことを知りました。でも、やっぱり、怖かった。

「これでわかるHIV/AIDS診療の基本」には、HIV感染が分かっても、すぐには治療に入れない人の事例が紹介されています。私は、決してその人たちの気持ちが分かるなんて、思っていません。HIV検査の前に「陽性」の結果を想像しただけの私と、実際に「陽性」判定を告知された人の気持ちが同じであろうはずがありません。

ただ、そういったすぐには治療に入れなかった人も、カウンセラーや専門スタッフの支援で、多くはやがて治療に入れるようになった、と言う事実をご紹介したくて記事を書いています。

すぐには治療に入れない、入りたくない人の理由は様々です。

●薬の副作用が怖い。

●今はまだ元気なので、薬を飲む気になれない。

●家族、同居人にHIV感染を伝えてないため、薬が見つかるのが困る。

●いったん飲み始めても、継続出来る自信がない。

●薬が大きくて、飲むのが不安。

●薬を飲むたびに自分がHIVに感染していることを思い起こさせるので飲みたくない。

つまり、自分がHIVに感染していることを、受け入れることはとても大変なことなのです。

HIV感染を告知された人は、次々と高いハードルを越えなくてはなりません。

○自分が感染の告知を受ける。

○家族、職場の人、その他に感染を告知する。

○定期的に通院する。

○毎日、決められた量、回数の薬を飲み続ける。(飲み忘れは薬が効かなくなる恐れがある。)

○CD4の値によっては、日和見感染症の予防薬を投与される。(CD4は免疫力の指標)

○身体障害手帳の申請ほか、支援体制の申請手続き。

こういった、ハードルを越えられない人がいるそうです。でも、カウンセラーも専門スタッフも、根気良く、何度でも話を繰り返すことで、少しずつ前向きになり、ひとつひとつハードルをクリアしていくのだそうです。

私は、自分自身の体験から、HIV検査を迷っている人がいれば、ぜひ受けるようにと勧めています。ささやかですが、迷う人の力になりたいと思っています。

では、HIV検査で陽性を告知された人に対してはどうでしょうか。私は何かの力になれるのでしょうか。実際に、身近にまだそういった人がいません。仮にいても、私が知らないだけかも知れません。

もしも、私の親しい誰かがHIV感染を告知され、それを私にも告げられたとしたら。そのとき私はどうするべきか、今から考えておきたいと思います。

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