平成23年エイズ動向報告

平成23年(2011年)第4四半期エイズ動向をエイズ動向委員会が発表!(2/24)

厚生労働省エイズ動向委員会から、平成23年の第4四半期(10月~12月)のエイズ動向速報値が発表になりました。これで、すでに発表済みの第1四半期から第3四半期のデーダと合わせると、平成23年の通期速報値が分かります。

さっそく、平成23年のエイズ動向速報値としてあなたにご紹介したいと思います。まっ先に注目すべきは新規のエイズ患者数です。平成23年の速報値では、467人で過去最多だった平成22年の469人に次いで過去2番目の多さでした。

しかし、最多だった平成22年の469人に対してわずかに2人のマイナスなので、後日発表される正式版の数値ではこれを上回り、過去最多になる可能性があります。では、詳細を本文にてお伝えしていきます。

本文には詳細データをご紹介していますが、ぜひあなたに知って欲しいことが3つあります。

1.日本では、毎日4.1人がHIVに感染している。

2.HIV感染者の31.4%は、「いきなりエイズ」を発症しており、3年連続増加。
(エイズを未然に防ぐチャンスを逸している。)

3.HIV感染者の85.7%は性行為によって感染している。

この3つがどんな意味を持っているのか、詳しくは本文にて説明します。

この記事は少し長い説明になりますので、目次を用意致します。お時間のない人は、興味のある
項目だけでもご覧下さい。

【 目 次 】

1.エイズ発生動向の概要

2.HIV感染者/エイズ患者の報告状況

3.HIV感染者/エイズ患者の感染ルート

4.HIV感染者/エイズ患者の年齢別分布

5.いきなりエイズ

6.都道府県別の新規HIV感染者とエイズ患者

7.保健所におけるHIV抗体検査件数

8.献血件数と陽性件数

◇総括・・・今回のデータから言えること
(本ページのデータは全てこちらから⇒『平成23年エイズ発生動向年報』

HIV感染者、エイズ患者の動向データが、あなたのHIV感染予防、エイズ発症予防に役立てば幸いです。

・・・ご存知ですか?あなたの自宅でHIV検査が可能です!

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・・1.エイズ発生動向の概要


まずは、平成23年に報告された新規HIV感染者と、新規エイズ患者の件数をご紹介します。

表1をご覧下さい。

平成23年新規HIV感染者・エイズ患者(人) (参考平成22年)
1.新規HIV感染者 1,019 1,075
2.新規エイズ患者 467 469

(表1)平成23年新規HIV感染者・エイズ患者

平成23年の新規のHIV感染者は、平成22年よりも56件減って1,019件でした。これは、過去5番目に多い数字となっています。ちなみに過去最多は平成20年の1,126件となっています。

一方、平成23年における新規のエイズ患者は、平成22年よりも2件減って467件でした。しかし、これは冒頭にも書きましたが、あくまでも速報値なので正式版が発表になったときは過去最多になっている可能性もあります。

昨年の2月に、平成22年の速報値が出たときも、新規エイズ患者は453件と発表されたのですが、正式版では469件と、16件も増えていました。

では、新規HIV感染者、新規エイズ患者の推移をグラフでご覧ください。

新規HIV感染者・エイズ患者の推移
(図1)新規HIV感染者・エイズ患者の推移

このグラフから、エイズ動向委員会の岩本委員長コメントには、

「新規HIV感染者の増加傾向が鈍化している可能性について議論された。」

とあります。結論として鈍化したと判断できるのかどうか、それは明確に示されていません。ただ、

「引き続きHIV感染対策を強化すべきである。」

と記されています。

もっとも、

●新規のエイズ患者が依然増加傾向にあること

●保健所などでのHIV検査件数がピーク時の74%しかないこと

を考慮すると、簡単にHIV感染は増えていないと断定するのは難しいのではないでしょうか。表に出てこない潜在的HIV感染者の動向が気になるところです。

なお、新規エイズ患者は、過去のHIV感染者とは重複しません。例えば、昨年新規HIV感染者として報告された人が、今年になってエイズを発症したとしても、今年の新規エイズ患者にはカウントされません。その場合には、病変報告として、任意の報告となります。

すなわち、新規エイズ患者とは、HIV感染に気がつかず、「いきなりエイズ」を発症した人です。

平成23年には、HIVに感染した人の31.4%がいきなりエイズを発症しました。現在の抗HIV治療では、エイズ発症前にHIV感染が分かればかなり高い確率でエイズ発症を防ぐことが可能です。

早期のHIV検査はまさしく救命的検査なのです。

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・・2.新規HIV感染者/エイズ患者の報告状況


では、ここからもう少し詳しく平成23年の動向を見て行くことにしましょう。まずは、新規HIV感染者の報告件数を、過去からの推移で見てみることにします。

新規HIV感染者の推移
(図2)新規HIV感染者の推移

グラフからは平成20年をピークに感染者は横ばい状態になったように見えます。先ほども書きましたが、本当にHIV感染者の増加が鈍化しているのか、潜在化して見えないだけなのか、更なる調査結果が待たれるところです。

次に、新規エイズ患者の推移を見てみましょう。

新規エイズ患者の推移
(図3)新規エイズ患者の推移

冒頭にも書いたように、平成23年の新規エイズ患者は過去最多になる可能性もあり、こちらは増加傾向が続いています。エイズ発症前にHIV検査で感染が分かればエイズを未然に防ぐことが出来るだけに、エイズ動向委員会の岩本委員長コメントにも、

「もっと積極的にHIV検査を受けて欲しい」

とあります。

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・・3.新規HIV感染者/エイズ患者の感染ルート


3-1)新規HIV感染者の感染ルート

平成23年における新規HIV感染者の感染ルートは以下の通りでした。

新規HIV 感染ルート 件数 比率(%)
異性間性的接触 208 20.4
同性間性的接触 685 67.2
静注薬物使用 4 0.4
母子感染 1 0.1
その他 35 3.4
不明 86 8.4
合計 1,019 100.0

(表2)新規HIV感染者感染ルート

同性間の性的接触が67.2%を占めています。このルートは全て男性であり、女性の同性間性的接触の感染者はいませんでした。

また、母子感染が1件発生しています。出産前にHIV感染が分かっていれば母子感染の確率は極めて小さくすることが可能になっています。この1件がどんな状況から発生したのか不明ですが、平成22年も3件発生しており、非常に残念です。

表2をグラフにしたものが図4です。

新規HIV感染者の感染ルート
(図4)新規HIV感染者感染ルート

新規HIV感染者の87.6%が性的接触によって感染しています。いかにセーファーセックスが重要かお分かり頂けると思います。

3-2)新規エイズ患者の感染ルート

平成23年における新規エイズ患者の感染ルートは以下の通りでした。

新規エイズ 感染ルート 件数 比率(%)
異性間性的接触 131 28.1
同性間性的接触 250 53.5
静注薬物使用 1 0.2
母子感染 0 0.0
その他 15 3.2
不明 70 15.0
合計 467 100.0

(表3)新規エイズ患者感染ルート

表3からお分かり頂けるように、感染ルートのおよそ半分は同性間性的接触です。このルートは女性は1件のみで残りは全て男性です。

表3をグラフにしたものが図5です。

新規エイズ患者の感染ルート
(図5)新規エイズ患者感染ルート

新規エイズ患者の81.6%が性的接触による感染です。

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・・4.HIV感染者/エイズ患者の年齢層


それでは、新規HIV感染者とエイズ患者は、どんな年齢層が多いのでしょうか。

年齢層別に見てみましょう。

4-1)新規HIV感染者の年齢層分布

平成23年新規HIV感染者(人) (参考平成22年)
10歳未満 1 3
10-19 17 15
20-29 318 329
30-39 350 397
40-49 196 190
50歳以上 137 141
不明 0 0
合計 1,019 1,075

(表4)新規HIV感染者の年齢層分布

表4をグラフにしたのが下の図6になります。


新規HIV感染者の年齢分布
(図6)新規HIV感染者の年齢層分布

新規のHIV感染者は20代から30代が多いのですが、50歳以上にも全体の13.4%にあたる感染者がいます。HIV感染に年齢は関係ないことが分かります。高齢者のHIV感染が拡大していることは数年前から警鐘が鳴らされているところでもあります。

4-2)新規エイズ患者の年齢層分布

平成23年新規エイズ患者(人) (参考平成22年)
10歳未満 0 0
10-19 1 1
20-29 46 54
30-39 150 153
40-49 148 128
50歳以上 122 133
不明 0 0
合計 467 469

(表5)新規エイズ患者の年齢層分布

表5をグラフにしたのが下の図7です。

新規エイズ患者の年齢分布
(図7)新規エイズ患者の年齢層

新規エイズ患者については、50歳以上が全体の26.1%を占めています。エイズ発症までの潜伏期間を考慮すると、HIV感染者よりも高齢化するのは当然です。

しかし、同時に高齢者になるほどHIV検査を受ける人が少ないと言うことも理由の1つにあるのではないでしょうか。私自身もそうでしたが、高齢者ほど保健所に出向いての対面検査は苦手だと思います。どうしても世間体が悪いと感じたり、恥ずかしいと感じたりします。

あるいは、HIV感染に対する危機感そのものが若い世代に比べて薄いと言えるかも知れません。自分だけは大丈夫みたいな、根拠のない自信を持っている人が多いのではないでしょうか。

何が危険か知らないことが、最も危険です。

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・・5.いきなりエイズ


次に、いきなりエイズの発生率を見てみましょう。いきなりエイズ、と言うのはHIVに感染している人が、自分のHIV感染に気が付かず、そのまま放置して、文字通りいきなりエイズを発症してしまうことを言います。

現在ではHIV感染が早期に分かれば、早期治療によって免疫力低下を抑えることができ、エイズ発症を防ぐことが出来るようになっています。

しかし、いきなりエイズの場合には、すでに免疫力がかなり低下して発症に至っている訳で、そこからの治療はより困難になります。

さて、いきなりエイズの発生率をご覧頂きましょう。図8をご覧下さい。

いきなりエイズ発症率
(図8)いきなりエイズ発生率

平成23年のいきなりエイズ発症率は31.4%で3年連続で増加しています。何度も書いていますが、現在の医学ではHIVに感染しても早期発見が出来ればエイズの発症を防ぐことが可能です。従って、いきなりエイズはとても残念な結果です。

エイズを発症する前に抗HIV治療を開始出来るか、それともいきなりエイズ発症後に治療を開始するか、治療開始時期によってその後の生存率にも大きな差が出ます。

それゆえ「いきなりエイズ」を防ぐ早期のHIV検査は、救命的検査と言えます。

関連記事:HIV検査があなたの命を救います

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・・6.都道府県別の新規HIV感染者とエイズ患者


平成23年の都道府県別の新規HIV感染者、エイズ患者は以下の通りです。平成22年のデータ、及び昭和60年(1985年)からの累計データといっしょにまとめてみました。

区分 新規HIV感染者 新規エイズ患者
都道府県 2011年 2010年 累計 2011年 2010年 累計
北海道 17 16 172 10 5 115
青森県 3 2 42 1 1 23
岩手県 0 3 22 2 2 28
宮城県 13 3 97 5 7 60
秋田県 1 0 16 1 3 21
山形県 1 2 20 1 0 21
福島県 3 5 52 1 1 38
茨城県 17 8 473 8 9 289
栃木県 13 5 206 8 8 159
群馬県 7 4 146 8 4 113
埼玉県 17 23 390 15 10 276
千葉県 34 37 627 20 22 424
東京都 322 400 5,169 83 107 1,657
神奈川県 58 55 935 24 22 469
新潟県 6 2 69 4 4 50
山梨県 8 0 100 1 1 41
長野県 13 10 278 7 6 176
岐阜県 21 11 101 12 8 84
静岡県 22 25 323 11 8 158
三重県 7 6 118 5 3 74
愛知県 74 82 782 55 56 406
富山県 2 2 27 2 0 24
福井県 5 7 40 2 1 19
石川県 7 4 53 4 4 25
滋賀県 2 1 54 4 0 39
京都府 10 12 185 6 8 91
大阪府 150 198 1651 62 68 523
兵庫県 29 25 283 18 16 158
奈良県 8 9 79 5 7 53
和歌山県 5 3 42 3 1 38
鳥取県 1 0 12 0 3 8
島根県 5 3 17 0 1 4
岡山県 9 11 77 5 11 54
広島県 17 18 157 8 9 62
山口県 3 7 48 3 2 15
徳島県 6 4 22 0 4 14
香川県 4 4 35 5 2 28
愛媛県 6 4 57 4 2 40
高知県 1 2 27 2 0 14
福岡県 37 35 296 18 23 147
佐賀県 3 1 12 3 1 12
長崎県 5 1 36 2 1 21
熊本県 6 1 57 5 5 43
大分県 5 4 31 3 1 17
宮崎県 7 2 27 5 3 21
鹿児島県 7 7 58 6 6 39
沖縄県 12 11 136 10 3 74
合計 1,019 1,075 13,667 467 469 6,266

(表6)都道府県別新規HIV感染者と新規エイズ患者

仮にあなたのお住まいの都道府県で、HIV感染者が少なかったとしても、だからと言ってあなたが安全だと言うことにはなりません。かつて私もそうでしたが、何となく勘違いしてしまいがちです。

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・・7.保健所などにおけるHIV抗体検査件数


続いて、平成23年における保健所など自治体でのHIV抗体検査の件数をご紹介します。ここ数年減少傾向でしたが、歯止めはかかったのでしょうか。

保健所などのHIV抗体検査件数

(図9)保健所でのHIV抗体検査件数

グラフをご覧頂くとひと目でお分かりの通り、やっと減少傾向に歯止めがかかったようです。

●平成20年 177,156件

●平成21年 150,252件

●平成22年 130,930件

●平成23年 131,243件

というように、平成23年は前年よりも313件の微増ながら、減少に歯止めがかかったようです。しかし、ピークだった平成20年に比べれば、まだ74%にしかなりません。

平成21年に保健所などでのHIV抗体検査件数が減少を始め、同じ平成21年から「いきなりエイズ発生率」が増加に転じています。やはりエイズ発症を防ぐには早期のHIV検査しかありません。

今後もHIV検査件数が増加に転じなければ潜在的HIV感染者は増加し続け、「いきなりエイズ」もまた増え続けます。もしもあなたにHIV感染不安があるなら、どうぞ早期に保健所に行ってHIV検査を受けて下さい。

多少の時間と手間はかかるでしょうが、あなたが万一HIVに感染していた場合を考えれば、その時間と手間がいかほどの障害でしょうか。あなたにとって命より大事なものはないはずです。

・・・ご存知ですか?あなたの自宅でHIV検査が可能です!

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・・8.献血件数と陽性件数


次は、全国の血液センターなどで行われている献血の件数と、その中から見つかったHIV陽性件数をご紹介します。

献血件数とHIV陽性件数

(図10)献血件数とHIV陽性件数

図10では過去25年間の献血件数と、その中から見つかったHIV陽性件数をグラフにしています。こうして見ると、献血件数は年々減少傾向にあり、HIV陽性件数は逆に増加傾向にあることが分かります。

潜在的なHIV感染者が多くなっているのか、HIV検査を目的として献血を受ける人がいるのか。しかし、このサイトでも幾度となく記事にしてきましたが、献血を受けてもHIV検査の代わりにはなりません。

どうぞあなたはHIV感染が少しでも心配、不安であれば献血に行かずに保健所へ行って下さい。どうしても保険所に行けないのなら、自宅で検査キットを使う方法もあります。

決して献血をHIV検査の代用にしないようお願いします。

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以上、平成23年の新規HIV感染者、新規エイズ患者の動向報告をお届け致しました。今回の発表は速報値なので、正式版が発表されたときには数値が増えている可能性があります。例年だと8月くらいに発表になるはずです。

最後にもう一度繰り返します。あなたにHIV感染の不安があるなら、すぐにでもHIV検査を受けて下さい。あなたのHIV感染は検査を受けるしか判定する方法はありません。

私自身もそうでしたが、あなたにどんなに怪しい症状が出ていても感染していないかも知れません。あるいは全く自覚症状がなくても、HIVに感染していることもあり得ます。でも、エイズ発症前にそれが分かれば薬でエイズの発症を抑えることが出来ます。

今や早期のHIV検査は救命的検査です。

あなたが、HIV検査を受ける決心はついたけど、どうしても保健所に行く時間がなかったり、誰にも知られず、誰にも会わずにHIV検査を受けたいと思うならこんな方法もあります。実は私自身もこれを使用しました。

*誰にも知られず、いつでも、どこでもHIV検査ができます。私は10分で終わりました。

・STD研究所 STDチェッカー TypeJ(男女共通)

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