HIV(エイズ)検査普及週間と言うのをあなたはご存知でしょうか。6月1日(水)から7日(火)まで、広くHIV(エイズ)検査を受けるよう呼び掛ける運動が全国で行われます。

具体的には、厚生労働省などが行う全国規模のキャンペーンと、各地方自治体が行うHIV検査の啓蒙活動が両輪になっています。

これは平成18年度から始まった運動で、厚生労働省、財団法人エイズ予防財団がが主唱するものです。

この運動の背景には、HIV(エイズ)検査を受ける人が年々減っていることがあげられます。下のグラフをご覧下さい。2010年(平成22年)までの過去11年間に保健所などでHIV抗体検査を受けた件数です。

・・保健所などによるHIV抗体検査数

グラフからもお分かりの通り、2009年、2010年と2年連続でHIV抗体検査を受けた件数は大幅減少しています。(エイズ動向委員会データからグラフ作成)

2009年には新型インフルエ ンザの影響だと言われていましたが、2010年も同様の傾向であり、エイズに対する関心が薄れているのではないかと懸念されています。

HIV(エイズ)検査を受ける人は減っているのですが、一方で新規にHIVに感染する人は2010年には1,503人であり決して減少傾向にはありません。

HIVに感染する人が減っていないのに、HIV(エイズ)検査を受ける人が減るとどうなるでしょうか。「いきなりエイズ」が増えることになります。自分がHIVに感染していることに気がつかず、エイズを発症してから感染していたことに気付くケースが増えているのです。

もうひとつ、下のグラフをご覧下さい。「いきなりエイズ」の発症傾向を過去11年間に渡って表したグラフです。

・・いきなりエイズの発生状況

このグラフからもお分かり頂けるように、「いきなりエイズ」の発生件数は増加の一途をたどっています。(エイズ動向委員会データからグラフ作成)

現在の抗HIV治療では、「いきなりエイズ」の前にHIV感染が分かれば、エイズ発症を防ぐことも可能になっています。そして、エイズを発症する前に治療を開始した方がずっと治療の効果も出るのです。

それなのに、HIV感染者の約30%は「いきなりエイズ」を発症しているのです。

国立国際医療センター エイズ治療・研究開発センターの岡センター長が、「HIV(エイズ)検査は救命的検査である」とおっしゃっているのは、エイズ発症前にHIV感染が見つかった方がその後の生存確率が高いからです。⇒「HIV検査があなたの命を救います」

これは私自身の経験からですが、地方の保健所ももう少しHIV(エイズ)検査の利便性を高めて欲しいと思います。予算の関係もあるのでしょうが、HIV(エイズ)検査実施日が限られていて、自分の都合に合わせるのが困難な場合があります。

私の住んでいる地方都市では、月にわずか2回しかHIV(エイズ)検査を実施していません。それも平日の昼間だけです。その上、検査が可能な日をホームページで確認することも出来ません。直接電話しないと分からないのです。

保健所のホームページ上には、「要予約」とだけ書かれてあります。これだけ見ると、予約はいつでも出来るのかと思ってしまいます。

ところが、実際には検査の日は決まっていて、その日しか予約は出来ません。毎月検査日が変わるので、ホームページのメンテが面倒だから検査日を載せていないのでしょうか。「要予約」としておけば保健所の手間がはぶけると思っているのでしょうか。そんな勘ぐりもつい出てきそうです。

確かに、私の住んでいる地方都市ではHIV感染者はほんの少数でしょう。しかし、だからといって現状の利便性は余りにひどいと言う気がします。

現に私も最寄の保健所の検査日を待つことが出来ず、HIV検査キットを使いました。HIV感染を不安に思い、やっとの思いで検査を決心したのに1週間も2週間も先じゃないと検査出来ないと言われたら、また決心が変わることだってあるかも知れません。

HIV(エイズ)検査普及週間もけっこうですが、もっと年間通しての利便性アップを期待したいものです。

大事なことは、HIV感染を不安に思うなら、1日でも早く検査を受けることです。それがあなたの命を救うことになるかも知れないからです。「いきなりエイズ」の前にHIV(エイズ)検査を受けてください。

*保健所や病院に行かなくてもHIV検査は可能です

■自宅でHIV検査体験記