HIV感染確率、高いのは女?

あなたはご存知ですか?

そもそも、HIV感染に男女の差があるのでしょうか?

まず、このデータを見て下さい。厚生労働省エイズ動向委員会の発表した2010年の
新規HIV感染者、エイズ患者の件数です。

◇2010年の新規HIV感染者・エイズ患者

新規HIV感染者 1,075人
男性 1,015人(94.4%)
女性    80人(5.6%)

新規エイズ患者 469人
男性   450人(95.9%)
女性    19人(4.1%)

このデータを見ると、圧倒的に男性のHIV感染者が多く、HIVに感染しやすいのは男性だ、
と判断出来そうです。

しかし・・・

一方では、こんなデータがあります。厚生労働省がエイズ予防事業として運営している
「HIV検査相談マップ」と言うサイトに載っていたHIV感染確率データです。

◇膣を使ったセックスによるHIV感染確率

膣を使ったセックス(女性側) 0.1%

膣を使ったセックス(男性側) 0.05%

これはコンドームなしにセックスをした場合のHIV感染確率を示すデータです。
男性がHIV感染者で、女性にうつる確率は0.1%とされています。

しかし、女性がHIV感染者で、男性にうつる確率は0.05%です。女性の半分です。
このデータを見ると、女性の方が男性の2倍もHIVに感染しやすいことになります。

しかし、実際にHIVに感染しているのは95%近くが男性なのです。
この2つのデータは矛盾するのでしょうか?

実は、全く矛盾しません。理屈にかなっているのです。

その理由が『感染宣言』(石井光太 講談社)と言う本の中に詳しく書かれています。

◇男性よりも女性がHIVに感染しやすい理由

HIVが感染するルートが男女で異なる。
男性の精液に含まれるウイルスが、女性の膣内の粘膜部から体内に侵入する。
女性の膣液に含まれるウイルスが、男性の尿道粘膜から体内に侵入する。

このように感染ルートが男女で異なるのです。

男性は尿道から感染し、女性は膣内から感染します。

ところが、男性の場合、尿道にウイルスが入ってきても、射精や放尿で外に押し出されて
しまうことがあります。

しかし、女性の膣内に精液といっしょに入ったウイルスが外に押し出される機会はあまり
ありません。長時間入ったままであり、当然感染しやすくなります。

しかも、男性の尿道からの感染は、尿道に傷や炎症がない限り侵入しにくいとされています。

精液と膣液ではウイルスの量が違う
同書によると、同じHIVに感染していても、男性の精液に含まれるウイルスの量と、膣液に
含まれるウイルス量を比べると、精液の方が多いのです。

当然ながらウイルス量が多ければ感染確率も高くなります。
ゆえに女性の方が感染しやすいのです。

では、なぜ実態としては圧倒的に男性のHIV感染者が多いのでしょうか。

それは、次のデータが疑問を解明してくれます。

先ほどと同じ、「HIV検査相談マップ」からのHIV感染確率のデータです。

◇アナルセックスによるHIV感染確率

アナルセックス(受け入れ側) 0.5%

アナルセックス(挿入側) 0.067%

このデータから、アナルセックスの受け入れ側の感染確率が、女性の感染確率の5倍も
高いことが分かります。

厚生労働省エイズ動向委員会の2010年報告によれば、HIV感染者全体の約70%は
男性同士の性的接触による感染です。

これもアナルセックスの感染確率の高さを証明しています。

なお、アナルセックスの感染確率が高いのは、挿入行為によって小さな傷、出血が起き
やすいからだとされています。

傷口や炎症部があると、そこからHIVが侵入する確率は何倍、何十倍にも高くなります。

まとめとして、

女性の方が男性よりもHIVに感染しやすい

と言うことが言えます。

同時に、

コンドームなしのアナルセックスはHIV感染確率が高い

とも言えます。

むろん、だからと言って、アナルセックスをしない男性はHIV感染に注意しなくていいと言う
訳ではありません。

感染確率がいくら低くても、最初の1回で感染するときは感染します。

当たり前の話ですが、感染した人にとっては100%です。

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