TOP コラム一覧コラム(検査/治療)>HIV検査の背中を押したもの

このページでは、私自身の体験記をご紹介したいと思います。HIV検査を受けることが怖かった私の背中を押してくれたもの、それは・・・。

2009年に、新しく報告されたHIV感染者とエイズ患者の合計は、1,452人でした。(エイズ動向委員会発表による)このうち、エイズ患者は431人です。つまり、昨年報告されたHIV感染者の約3人に1人はいきなりエイズを発症したことになります。

この431人の人たちの事情は様々なのだと思います。丸きり、自分がHIVに感染しているなんて、夢にも思わなかった人もいるでしょうし、もしかしたら・・・と不安に思っていた人もいたかも知れません。そう、HIV感染にまったく気付かなかった訳ではないけど、検査を受けなかった人もいると思うのです。

HIV検査を受けなければ・・・と、思いながらも、どうしても検査を受けることが出来ない人だっています。かつての私がそうでした。

このサイトに、「HIV検査のススメ・あなたを救う」と言うページがあります。このページでは、私がHIV検査を受ける決心をするまでの日々をお伝えしています。

かつて私は自分でHIVに感染しているかも知れないと大きな不安を抱えていました。だけど、HIV検査を受ける勇気がなくて、保健所には行けませんでした。

理屈で考えると、HIVに感染しているかどうかは、検査以外に知る方法はありません。だから、保健所に行って検査を受けない限り、不安から解放されることはありません。

でも、HIVに感染しているかも知れないと言う不安が、検査を受けて的中することが怖かったのです。このサイトの中でもご紹介している、本田美奈子さんの著書に「エイズ感染爆発とSAFE SEXについて話します」と言う一冊があります。

この中で、自分がHIVに感染しているかも知れないと悩む若い女性が本田さんにこう言います。

『「自分は平気だ」と思っている人ほど、検査を受けに行くと思う。私は怖くて怖くて、ほんとに感染していたらどうしようと思うと、その一歩が踏み出せない』

まさにその通りです。私の当時の心境そのままです。検査を受けなくては、そう頭では分かっているのですが、どうしても怖くて行けない。HIV感染が確定してしまうことが怖いのです。

私がHIV感染を疑い出してから、実際に検査を受けるまで3ヶ月ほどかかりました。その間は、夜もぐっすり眠れないし、仕事にも集中出来ませんでした。

「もしも本当にHIVに感染していたら・・・・」

そう考え出すと、胃が痛くなって食事も喉を通りません。エイズノイローゼになりそうでした。いや、実際にはもうノイローゼ状態だったかも知れません。

たぶん、HIV感染の不安を持つ多くの人も同じことをすると思うのですが、私はネット上で沢山の情報を集めました。HIVやエイズに関する情報です。公的医療機関から、果ては2チャンネルまで情報を探しました。

私が欲しかった情報は、私のHIV感染を否定してくれる情報でした。つまり、

「あなたのやった行為では、HIVに感染なんてしません」

そう教えてくれる情報を探していたのです。確かにネット上にはHIVやエイズに関する情報が溢れています。しかし、本当に信用出来る情報は少ないし、何よりHIVに感染しているかどうかは、実際に検査を受ける以外に分かりません。

結局、情報を集めれば集めるほど、不安は大きくなるばかりでした。私が不安から解放されることはなかったのです。

では、そんな私がどうして最後にはHIV検査を受けることが出来たのか。それは、最後に私の背中をひと押ししてくれるものがあったからです。それは、「何 としても助かりたい、楽になりたい」と願う気持ちでした。

今のまま検査を受けずにいれば、果てしなくこの不安、悩みは続く。こんな辛い日々がずっと続くなんて、到底耐えられない。3ヶ月と言う時間の果てに、私はもう疲れきっていたのかも知れません。

それに、もしもHIVに感染していても、早期に分かればエイズ発症を抑える治療も可能です。かつては致死的疾患であったHIV感染も、現在ではキチンと薬を飲めば免疫力の低下を防ぐことが出来るようになったのです。手遅れになりたくない、その思いも私の背中を押したのです。

もしかしたら、この記事を読んでくれている人の中にも、私と同じようにHIV検査を受けることが怖くて、検査を延ばし延ばしにしている人がいるかも知れません。検査が怖いのは当然です。よく分かります。私は最後には検査を受けたけど、それは検査を怖いと思わなくなったからではありません。

検査は最後まで怖かった。検査結果が「陰性」と出るその直前まで、ずっと怖かったのです。だけど、その怖さ以上に、エイズを発症して手遅れになることはもっと怖かったのです。

私の背中を押してくれたものは、「何とか助かりたい、楽になりたい」と言う思いでした。きっと、HIV検査が怖いけど検査を受けた人はみな、何かに背中を押されたのだと思います。何が背中を押してくれるのか、それは、人それぞれに違うかも知れません。

もしも、私の体験記が、ほんの少しでも検査をためらっている人の背中を押すことになれば、こんな嬉しいことはありません。全身の発疹や、帯状疱疹や、発熱など、HIV急性感染症と同じ症状が出て、検査が怖くてたまらなかった私です。

そんな私でも最後には検査を受けることが出来ました。そして、HIV感染の不安から解放されたのです。いま、検査が怖いと思っているあなたも、私と同じように検査を受けることがきっと出来るはずです。

HIV感染の不安に悩む人が、1人でも多く、1日でも早く、HIV検査に行くことが出来ればと願っています。

「HIV検査のススメ」=「いきなりエイズ」を防ぐには、早期の検査でHIV感染をみつける以外に 方法はありません。=

HIV感染からエイズ発症までの潜伏期間がどんどん短くなっているデータをご存知ですか? でも、HIV感染は早期に発見できればエイズ発症を抑え る(遅らせる)ことができるようになりました。「いきなりエイズ」の前に、絶対HIV検査を受けてください。

・・増加する「いきなりエイズ」を防ぐには、早期にHIV検査を受ける以外に方法はありません。⇒ 「HIV検査のススメ」








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