HIV感染とアトピー

アトピーとHIV感染

アトピー患者はHIVに感染しやすい?」これ、ホントだと思いますか?

何気に動画サイトを見ていたら、私の理解不能な投稿動画を発見しました。

つい先日、偶然ですがある動画サイトを見ていたら、「アトピー患者はHIVに感染しやすい」
という内容の投稿動画を発見してしまいました。

今までに何冊もHIVやエイズについて書かれた専門書を読んだり、医療サイトを見てきましたが、
「アトピー患者はHIVに感染しやすい」という記事にはお目にかかったことがありません。

・・◇変な理由?


動画の投稿者がどんな素性の方かは知りませんが、動画の中に登場する人物は一見医師風の
白衣らしきものを着ています。

その人物が動画の中で言ってる内容は、こんな話です。

1.アトピー患者はHIVに感染しやすい。

2.この事実は恐らく政府も発表していないはず。

3.その理由は、アトピー患者が治療のために免疫抑制剤を使うため。

4.免疫抑制剤で免疫力が低下すると、HIVはじめ感染症にかかりやすくなる。

5.感染すると免疫抑制剤で免疫力が低下しているので、より重篤な症状になりやすい。

6.アトピー患者は免疫抑制剤の使用には十分注意した方がいい。

こういった内容をしゃべっています。

要するに、こんな理屈です。

アトピー患者は、

免疫抑制剤を使う⇒免疫力が低下する⇒感染症にかかりやすくなる⇒HIVに感染しやすい

私は医療の専門家ではないので、この理屈が医学的に正しいのかどうか、知りません。
しかし、私が今まで調べた限りにおいては、どうも合点がいかない理由です。

私が理解している範囲では、

「HIVは、免疫力が低下した人に感染するのではなく、HIVに感染した人の免疫力が低下する」

のだと理解しています。

もし、動画サイトで言ってる理屈が正しければ、免疫力の強化がHIV感染の予防手段になり得ます。
しかし、HIV感染を予防するために免疫力を高めよう、などと書いた専門書や医療サイトにはお目に
かかったことがありません。

確かに、性感染症の中でも膣カンジダ症などは、免疫抑制剤で免疫力が落ちると発症することが
あります。免疫力を高めておくことが発症の予防になります。

しかし、それはカンジダ・アルビカンスという常在菌がすでに体内に存在し、免疫力低下によって
菌が増殖するから発症するのです。免疫力を高めることで細菌の増殖を抑えることができます。

HIVの場合は免疫力がどんなに高くても、免疫細胞そのものを破壊しながら増殖していくので、
カンジダと同じようにはいきません。

・・◇なぜアトピー?


免疫抑制剤の使用とHIV感染が結びつくこと自体が理解できないのですが、仮にそれが
正しかったとしても、なぜアトピーなのでしょう。

免疫抑制剤を使う治療はアトピーに限りません。リューマチなどの自己免疫疾患全般に使われて
いるはずです。

動画では、

「この事実は政府も発表していない」

などと言ってますが、事実正しい理論であれば政府が隠す必要は全くないと思いますが。

その動画は、累計で15,000回を超えるアクセスになっていました。

アトピーの人が動画を見たら、どう思ったでしょうか。私がアトピーなら、たぶん気分悪いと思います。
受け取り方によっては、アトピー患者に対する差別、偏見ともいえるような気がしました。
(私の個人的意見ですけど)

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