ここでは、抗HIV薬とはどんなものか説明します。

抗HIV薬と言うのは、HIVに感染した人が、免疫力の低下を防ぐために使う薬です。別の言い方をすると、HIVが自分のコピーを作るのを邪魔して、増殖させないようにする薬です。

HIVは体内で増殖出来なければ時間と共に減少していきます。すなわち免疫力の低下を防ぎ、エイズの発症を抑える(遅らせる)ことが出来るわけです。

ただし、残念ながら体内から完全にHIVを除去することは出来ません。計算上では完全に除去するまで平均で73.4年もかかるのだそうです。従って、事実上HIV感染の治療は生涯続けることになります。⇒『HIV感染完治するまで73.4年?』

では、抗HIV薬にはどんな種類があるかを見てみましょう。

大きく分類すると、抗HIV薬は次の3種類に分けることが出来ます。下に、HIVがコピーを作る過程を示す図を載せますので、その図を見ながら各薬の説明を読んで下さい。

●核酸系逆転写酵素阻害薬(NRTI)
コピー過程の3番を阻害します。HIVが逆転写酵素でRNAからDNAを作ろうとするとき、この薬はDNAの中に組み込まれます。この余計なものが組み込まれたために、いわばHIVの純正DNAを作ることが出来なくなります。その結果、その後の増殖プロセスに進むことが出来なくなり、コピーが作れません。

この薬が初めて抗HIV治療に使われた薬だそうです。名前に「核酸系」とあるのは、核酸の構成物質を使っているからです。

●非核酸系逆転写酵素阻害薬(NNRTI)
こちらもコピー過程の3番を阻害します。阻害する方法が異なるだけで、目的はNRTIと同じです。この薬はHIVの逆転写酵素と結合し、逆転写酵素本来の役割である、RNAからDNAを作る機能を妨害するのです。

この薬は核酸を基本にしていないので、「非核酸系」と呼ばれています。

●プロアテーゼ阻害薬(PI)
この薬は、コピー過程の5番を邪魔する薬です。宿主細胞のDNAを巧みに利用してHIVは自分のコピー部品をどんどん作らせ、それを宿主細胞内で組立てます。この薬は、その部品を作るプロセスを妨害し、部品を作らせないようにします。

当然ながら、HIVのコピーを組み立てる部品が全部揃わなければ、新しいHIVを組み立てることは出来ません。結果的に増殖を防止することが出来ます。

インテグラーゼ阻害薬(INSTI)
INSTIはHIV遺伝子の宿主遺伝子への「組み込み」を担う酵素インテグラーゼを阻害する薬です。結果的にHIVは自分のコピーを作ることができません。

侵入阻害薬
この薬はHIVがCD4陽性リンパ球に感染するとき、CCR5という受容体と結合するのを阻害します。つまり、コピー工程の1番を阻害します。結果的にHIVはCD4に感染することができず、自分のコピーを作れません。


【HIV増殖の過程図】

HIVがCD4に侵入する工程

これらの薬って、けっこう大きな錠剤なのですね。1個の大きさが、だいたい1.5cmから2cmくらいあります。実物がご覧になりたい方は、こちらからどうぞ⇒「抗HIV薬の種類」

こういった抗HIV薬は、一番最初に書いた通り、HIVがコピーを作るのを色んな方法でブロックする薬です。直接HIVを攻撃して駆除する薬ではあ りません。

実際の治療には、これらの坑HIV薬を何種類か混ぜ合わせて患者に投与します。HIVは容易に変異を繰り返すウイルスなので、1種類の薬ではすぐに耐性が出来て効かなくなってしまうからです。

ARTと呼ばれるこの坑HIV療法は、薬を何種類も使うため、多剤併用法カクテル療法とも呼ばれています。(ART=Anti-Retroviral Therapy

ARTによって早期にHIV感染が分かればエイズの発症が防げるようになりました。あるいはエイズ発症後においても免疫力の回復が可能となり、日和見感染症の治療が可能となったのです。

ただ、残念なことにそれでも体内のHIVを完全に除去することは出来ず、完治には至りません。

それでもHIV感染症は致死的疾患から慢性疾患に近づきつつあります。まさに早期のHIV検査は救命的検査となっています。

以上のような、抗HIV薬の開発により、現在ではHIVに感染しても体内のHIVの増殖を阻害しエイズの発症を防ぐことが可能になりました。すでにエイズを発症している患者にも免疫力回復が期待出来るようになったのです。

一方では、HIVの変異によってHIV感染からエイズ発症までの期間が短くなっています。つまり、HIV感染は早期に発見出来なければエイズ発症のリスクがより高くなっているのです。

この点において、今やHIV検査は救命的検査と言えます。

あなたにとって早期のHIV検査がどれほど大事か、改めてぜひ次の記事をご覧ください。HIV検査を遅らせることであなたにプラスになるこは何ひとつありません。いかに危険ばかりが大きくなっていくか、お分かり頂けるはずです。

 

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