もしもあなたがHIVに感染したら、毎月のHIV・エイズ治療費はどのくらいかかるのでしょうか?

私が調べて分かった範囲の情報をあなたにお届け致します。

ただし、ここでの情報は2017年5月確認の内容です。

各支援制度は変更されることがあるので、必ず最新情報をあなたご自身で確認して下さい。

この記事はあくまで参考程度でお願いします。

 

◇HIV感染症の治療費概要

もしもあなたがHIVに感染しても、必ずしもすぐに高額医療費が発生する訳ではありません。

あなたの症状によって治療内容が変わり、当然治療費も変わってきます。

例えば、あなたに何も自覚症状がない段階でHIV感染が見つかったとします。

この場合、あなたにはまだ免疫力がありますから、すぐに抗HIV薬を投与することはありません。

この段階ではあなたの免疫力がどのくらいか、ウイルスの量がどのくらいか、定期的に検査で調べることがメインであり、診察代や検査費用のみ発生します。

あなたの免疫力が段々低下してきて、これ以上下がると色んな病気に感染してしまう、と言う段階になって初めて薬の投与となります。

この免疫力の基準として目安になるのがあなたのCD4値です。これは、血液1μL中のCD4陽性Tリンパ球の数です。(1μLは、1リットルの百万分の一です。)

普通に健康な人の場合には、CD4値は700から1500と言われています。

HIVに感染すると、このCD4がHIV増殖と共に破壊されていきます。

免疫機能の中枢細胞であるCD4陽性Tリンパ球が破壊されることによって、あなたの免疫力はどんどん低下していくのです。

このCD4値が350程度になると、坑HIV治療を開始します。

もっとも、抗HIV薬の投与開始時期は早いほど予後が良いとする研究が進み、現在では500程度、あるいはそれ以上でも開始するケースがあります。

ただ、早期治療開始の方が予後が良いと分かっていても早期開始に踏み切れない患者もいます。

それは早期開始だと治療負担が重いという事情の為です。

詳しくはこの後の本文にて。

 

重複感染は単独よりも危険です!
タイプO ・HIV
・梅毒
・B型肝
(男女共通)

¥7,750+消費税
矢印STDチェッカー タイプO

 

 抗HIV治療の薬代はかなりの高額負担となりますが、いろんな支援制度があって、それを利用することによって負担を軽くすることが出来ます。

では、あなたがHIVに感染した場合、薬の投与開始前と、投与開始後で治療費がそれぞれどのくらい必要かを見てみましょう。

実際にあなたが病院に支払う毎月の医療費としては、次のような概算金額となります。

(データーは、「国立国際医療センター エイズ治療・研究開発センター」ホームページによります。)

●抗HIV治療開始前(薬剤費なし)

初回の診察+検査費用=¥10,000~¥20,000

再診の検査費用=¥6,000~¥7,000/月


●抗HIV治療開始後(薬剤費含む)

健康保険のみを使った場合=¥60,000~¥70,000/月

健康保険+身体障害者手帳を使った場合=¥0~¥20,000/月

以上が大ざっぱな金額です。

抗HIV治療には色んな支援制度があって、患者の治療費負担を援助しています。

では、医療費についてどのような支援制度があるのか、個別にみていきましょう。

1.健康保険

2.身体障害者手帳

3.自立支援医療

4.重度障害者医療費助成制度

5.先天性血液凝固因子障害等研究事業

この5つについて説明します。

これらの支援制度を利用すると、先の負担金額は更に軽減されることがあります。

■あなたに少しでもHIV感染不安があれば・・・
『感染不安の人が必ず読んでいる記事』

 

1.健康保険

◇自己負担

あなたが医療機関で診察や治療を受けたときに通常使う制度です。

あなたもご存じのようにかかった費用の3割負担で済みます。

ただの風邪や腹痛程度の治療費であれば、保険適用で数千円で済むでしょう。

しかし、坑HIV治療の場合投薬が始まると、1回の薬代は20万円近くかかります。

保険を使っても6万円近く負担しなくてはなりません。

これは多くの人にとってはかなり重い負担となります。

◇高額医療費

3割負担がずっと継続すると、当然払えない人もたくさんいます。

そこで、健康保険には「高額医療費」と言う制度があります。これは所得によって月額の自己負担の上限が決まっており、それを超える医療費は償還払いされる制度です。

償還払いと言うのは、いったんあなたが医療費の全額を病院などで払っておいて、後から超過分を申請して戻してもらうやり方です。

月額の自己負担上限額は、所得によって次の5種類に分かれます。

●月額83万円以上

=252,600+(医療費ー842,000)×1% 

(4回目以降は140,100)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

●月額53万円~79万円

=¥167,400+(医療費ー¥558,000)×1% 

(4回目以降は¥93,000)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

●月額28万円~50万円

=¥80,100+(医療費ー¥267,000)×1% 

(4回目以降は¥44,400)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

●26万円以下

=¥57,600 (4回目以降は¥44,400)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

●住民税非課税世帯=¥35,400 

(4回目以降は¥24,600)

この制度の利用に当たっては、事前に手続きしておけば償還払い方式ではなく支払い時に限度額の適用を受けることも可能です。

また、限度額の計算が外来と入院で分かれていたり、70歳以上と69歳以下でも分かれていたり、やや複雑な面もあるので医療機関の窓口や保険の窓口で詳しい説明を確認して下さい。


◇特定疾病療養費

HIVに感染した原因が、血液製剤に起因したものに限定されるのですが、申請して認められれば、

月額上限=¥10,000

となります。

血液製剤以外の感染ルートでは認められません。

 

重複感染は単独よりも危険です!
タイプO ・HIV
・梅毒
・B型肝
(男女共通)

¥7,750+消費税
矢印STDチェッカー タイプO

 

2.身体障害者手帳

あなたがHIVに感染した場合、「免疫機能障害」として身体障害者手帳の認定を受けることが出来ます。

これによって様々な支援制度を受けることが可能になります。

認定には感染ルートは関係ありません。

免疫機能障害の認定には、CD4の値や症状によって1級から4級までがあります。

等級によって、受けられるサービスが異なります。詳しくは市町村役場の福祉課でご確認下さい。

この記事の冒頭に、早期治療に踏み切れない患者の事情があると書きました。

それはこの身体障害者手帳の申請に理由があります。

早期に申請すると認定が軽い等級になる可能性があり、そうすると受けられるサービスも限定されてしまいます。

治療面から考えると早期開始がいいのに、支援制度からすると不利になるという、現状があるのです。

私が読んだ専門書や専門サイトで何人かの専門家がこの点を制度上の不備として指摘しています。

 

3.自立支援医療

HIV感染者が身体障害者手帳を取得すると障害者自立支援医療を申請することが出来ます。

この制度によって、

●抗HIV薬

●日和見感染症の予防

●日和見感染症の治療

にかかる医療費の助成を受けることが可能です。

負担金額については収入によって変わります。

 

4.重度障害者医療費助成制度(障害者医療)

身体障害者手帳を取得でき、かつ決められた所得の制限以下の場合に利用出来る医療費助成の制度です。

障害者の医療を保証する制度で、治療状況や感染ルートは問われません。

利用条件については自治体によって異なるため、事前の確認が必要です。

また、制度としては3項の「自立支援医療」が優先されますが、こちらの制度の方が負担が軽くて済む場合もあります。

また2つの制度を併用出来る場合もあります。これらも自治体窓口で事前確認が必要です。

■あなたに少しでもHIV感染不安があれば・・・
『感染不安の人が必ず読んでいる記事』

 

5.先天性血液凝固因子障害等治療研究事業

血液製剤によるHIV感染の場合、医療費、入院時の食事療養費、在宅介護サービス費などが全額自己負担なしとなります。

この制度は、都道府県別の手続きとなり、保健所か県庁が窓口となります。

詳しくはこちらから⇒「先天性血液凝固因子障害等治療研究事業の実施について」

 

重複感染は単独よりも危険です!
タイプO ・HIV
・梅毒
・B型肝
(男女共通)

¥7,750+消費税
矢印STDチェッカー タイプO

6.支援体制(図解)

今まで説明してきた支援体制を図に表したものが下図です。「これでわかるHIV/AIDS診療の基本」(南江堂)を参考にしました。

エイズ治療費支援の枠組み

注1:生活保護受給中に身障1~3級を受けると、「障害加算」が計上され、生活保護費が変更になるため家族に知られることがあります。

注2:ART(antiretroviral therapy 抗HIV療法)

注3:レセプト(医療費明細書)の仕組みを理解した上で利用しないことを選ばれる場合があります。

注4:代理申請などプライバシーに配慮されることを理解した上で、利用しないことを選ばれる場合があります。

注5:マル長とは、特定疾病療養費のこと。マル血とは、先天性血液凝固因子障害等治療研究事業のこと。

注6:自立支援医療と併用が可能であれば併用する。

■あなたに少しでもHIV感染不安があれば・・・
『感染不安の人が必ず読んでいる記事』

 

7.まとめと問題点

以上のように、もしあなたがHIVに感染して、身体障害者手帳を取得して、各種支援制度を利用した場合には抗HIV治療費の自己負担はかなり軽減されます。

実際にあなたが支払う金額は自己負担ゼロだったり、2万円までだったりします。

しかし、こういった支援制度を受けるためには、あなたが申請して認可を受けることが必要です。

この手続きに問題点もあります。

ひとつには、あなたの個人情報、プライバシーの保護です。

あなたがHIVに感染していることを周囲の人に知られたくない、と考えている場合はかなりハードルの高い申請となります。

実際、人に知られるのが嫌で、申請をしない人もいるそうです。

そのため、本人が窓口に行かずに郵送で手続きを行う方法や、医療ソーシャルワーカーが代理人となって手続きを行う方法もあるそうです。

また、各申請の担当窓口にHIVに詳しいスタッフがいないケースもあります。

個人情報の保護も含めた患者のケアについて、十分な配慮や対応が出来ないケースもあります。

こういった課題を解決するための活動も広く行われています。

例えば、「エイズ予防財団」や、「JHC」ではHIV感染者、エイズ患者に対する各種支援事業を行っています。

以上、HIV、エイズの治療費について説明しました。

もしも、あなたにHIV感染の不安が少しでもあるのなら、どうか勇気を出して検査を受けてください。

仮に、あなたがHIV陽性であっても、早期治療でエイズの発症を抑えることも出来るし、治療費についてもここでご紹介したような様々な支援を受けることが可能です。

何よりあなにとって大事なことは、治療費の心配よりもまず、HIV感染が重症化する前に検査を受けることです。

早期のHIV検査は、万一あなたがHIV陽性の時は救命的検査となります。

「自分に限っては大丈夫・・」

なんて根拠のない気休めや自信に頼っていると、

「まさか自分が・・」

となる危険性もあります。

2016年の速報値では、HIV感染者として報告された人の30.3%はすでにエイズを発症していました。

「いきなりエイズ」を発症してからHIV感染に気付いたのです。

HIV検査を遅らせることであなたにプラスになるこは何ひとつありません。エイズ発症のリスクが大きくなるばかりです。

いかに抗HIV医療が進んだとは言え、エイズ発症後の治療では後遺症の問題やその後の生存率の問題があります。

繰り返しますが、早期のHIV検査は救命的検査となります。

アイコンボタン不安があれば今すぐ!エイズ発症前のHIV検査は救命的検査です。
バナー2

いきなりエイズ発症前にHIV検査
タイプJ ・HIV検査専用です。(男女共通)
・私はたったの10分で終わりました。

¥4,600+消費税
矢印STDチェッカー タイプJ
重複感染は単独よりも危険です!
タイプO ・HIV
・梅毒
・B型肝
(男女共通)

¥7,750+消費税
矢印STDチェッカー タイプO
一番人気の5項目検査キット!
タイプE ・HIV
・梅毒
・B型肝炎
・クラミジア
・淋菌

¥9,200+消費税
矢印タイプE 男性はこちらから

矢印タイプE 女性はこちらから






【ご注意】

ここに掲載した記事は、

「国立国際医療センター エイズ治療・研究開発センター」

「横浜市立大学付属病院」

「これでわかるHIV/エイズ診療の基本」

などを参考にしました。

各制度のご利用に際しては、本記事はご参考にとどめ、直接関連部署窓口へご確認下さい。

本記事のご利用はあくまでも自己責任にてお願い致します。