HIV感染ルート(性行為感染)

TOPHIV感染ルート(基本編)(性行為感染)(母子・血液感染)(番外編)

このページでは、HIV感染ルートのうち、最もHIV感染者数の多い「性行為感染」についてお話します。

厚生省エイズ動向委員会の報告によれば、2008年の新規HIV感染者数は、1,126人です。
このうち、性行為によるHIV感染者は999人にのぼり、実に全体の88.7%を占めます。

では、どんな性行為によってHIVに感染するのでしょうか。
答えは、全ての性行為、と言うことになります。

「HIV感染ルート(基本編)」のページを思い出して下さい。

HIV感染者から感染する可能性があるのは、精液、膣液、母乳、血液この4つでした。
そして、感染する可能性のある場所は、口の中、ペニス、膣、尿道、肛門、直腸、傷口でした。
これらは全ての性行為と深い関係があります。
それでは具体的な性行為別に見てみましょう。

◆異性間の性行為によるHIV感染
男女間のセックスによる感染は、性行為感染の22%を占めます。
そして、全ての性行為に感染の可能性があります。

①挿入による感染
女性がHIV感染者の場合には、膣液から男性のペニス、尿道へ感染の可能性があります。
男性がHIV感染者の場合には、精液から膣粘膜へと感染する可能性があります。

この感染ルートにおいてはコンドームの使用が有効です。精液、膣液が直接接触するのを防ぎます。
ただし、コンドームの正しい使用方法が大事です。
コンドームの使用については、後でまた説明します。

②オーラルセックスによるHIV感染
オーラルセックスにおいては、口や舌などの粘膜に、精液や膣液が直接接触することにより、HIV感染の
可能性があります。特に、口内に傷などがあるとより感染の可能性が高くなります。

③アナルセックスによるHIV感染
膣よりも直腸の方がHIV感染しやすいと言われています。男性の同性愛者に感染が多いのも、アナル
セックスによるものです。アナルセックスにおいては妊娠する可能性ががないため、コンドームを
使わないことも多くみられるようです。また、小さな傷がつきやすく、そこから感染しやすくなります。

④ディープキス
キスそのものでは感染しません。「HIV感染ルート(基本編)」のページでも書きましたが、唾液の量や、
中に含まれるHIVの数では感染するまでには至りません。

⑤指などで触れる行為
これも「感染ルート(基本編)」のページで書きましたが、HIVは人間の皮膚を通過してHIVに感染することは
ありません。指や手などに大きな傷口があって、その部分が精液、膣液、血液などに直接接触しな
ければ大丈夫です。

関連記事:「異性間のセックスによるHIV感染」

◆同性間の性行為によるHIV感染
同性間のセックスによる感染は、性行為感染の実に78%を占めます。
これは先ほども書きましたが妊娠の心配がないため、コンドームを使わずに性行為が行われるためと
思われます。

以上の実態から、異性間であれ、同性間であれ、性行為感染の予防にはまずはコンドームの使用が基本です。
ただし、正しい使用方法が大事です。
以下に、注意点をまとめておきます。

◆コンドームの正しい使い方
①まず、コンドーム装着のタイミングです。挿入前になって、あわてて装着するのは遅すぎます。
勃起状態になったときがコンドームの装着タイミングです。勃起状態から体液の分泌が始まるからです。

②セックスの最中に、コンドームがずれて外れるのを防ぐため、装着する前に包皮をむきます。

③突起状になった精液だまりをつまみ、空気が入らないように注意しながらペニスに装着します。
これはセックス中の動作によって、コンドームが破損するのを防ぐためです。

④陰毛をはさみこまないよう、根元までくるくるっとかぶせます。ロール状に巻いてある部分が、
根元まで伸びれば完了です。

⑤男性の皆さんはお分かりだと思いますが、射精が終わると急速に勃起状態も終わります。
速やかに精液がこぼれないよう、コンドームを外して下さい。
射精後も長く挿入状態を続けていると、コンドームだけ中に残ってしまう危険もあります。

⑥コンドームはちょっとした傷がついてもそこから精液が漏れます。爪やパッケージの角などで傷をつけ
ないように注意して下さい。

⑦2枚重ねは破損することがあり、止めて下さい。

⑧まさかそんな人はいないと思いますが、1回使ったものを再利用しないで下さい。洗ってもダメです。

⑨ラブホテルなどに備え付けのコンドームは避けた方が安全です。誰かがイタズラして穴や傷をつけて
ないとも限りません。ご自分で用意されることをお勧めします。

関連記事⇒「コンドームのウンチク」

以上のように、日本国内におけるHIV感染のほとんどは性行為によるものです。
これほど感染ルートは限定されているのに、なお感染者の数は年々増え続けています。
コンドームの着用でかなり安全にセックスが出来ると知りながら、でも自分だけは大丈夫、といった
過信があるのでしょうか。

コンドームの使用については、自分自身の体験を番外編として書きたいと思います。
「HIV感染ルート番外編」を読んで下さい。

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◇「これで感染する?しない?」・・「ウイルスと病原菌」・・「よくある質問」・・「HIVとその他の性感染症」

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⇒次は感染ルート その3