HIV(エイズ)検査キットってなに?

このページでは、HIV(エイズ)検査キットの概要をお話します。まずは、検査キットを全くご存知ない方もいると思いますので、どんなものか実物をご覧頂き、イメージしてもらいましょう。下の写真を見て下さい。


これは私が自分で購入して使用したHIV検査キットで「STDチェッカー」と言います。STD研究所と言う会社から販売されているものです。小さな箱の中に、ランセットと呼ばれる針が飛び出す器具と、血液を吸い取る「ろ紙」がセットで入っています。写真をクリックすると、詳しい情報がご覧いただけます。

検査キットを簡単に説明すると、自分で血液を採取し、メーカーへ送ってHIVに感染しているかどうか、調べるツールです。保健所や病院に行く必要もなく、自宅で誰にも顔を合わせずこっそりと検査を受けることが出来ます。

「検査キットの選び方」でも詳しく説明しますが、その検査精度は確かなものが保証されています。この検査キットを使ってHIV感染をチェックする人は年々増加しており、2007年が4万5000人、2008年は5万人以上が利用しています。⇒郵送検診利用者数

同キットには他には使い方の説明書や検査申し込み書などが同封されています。どこの会社の検査キットも、ほぼ同じ構成です。実にシンプルなセットで、使い方も簡単、安全です。

使い方はまた後ほど詳しく説明しますが、一口で言えば、自分の指に小さな細い針でキズをつけ、出血した血液を「ろ紙」に吸い取らせてメーカーに送り返すだけです。キズを付けると言っても、専用の器具があってほとんど痛くないし、衛生的で安全です。メーカーは「ろ紙」の血液を使って、HIVの抗体検査を行います。

では、この検査キットでどんな検査が可能なのでしょうか。どんなメリット、デメリットが私たちにあるのでしょうか。それを説明していきたいと思います。

さて、話は変わりますが、HIV感染検査を受けようと思えば、一般的には保健所や病院に行きます。
特に、保健所では無料で、しかも匿名で検査が受けられます。エイズの専門スタッフもいて、メンタルケアまで行ってくれます。ですから、はっきり申し上げてHIV検査を受けるなら、保健所に行くのが一番最良の選択肢だと思います。

でも、中には保健所が利用しにくいと言う人もいます。まず、保健所では毎日HIV(エイズ)検査を行っているわけではありません。保健所によっては、ひと月のうち数回しか検査を行っていない所もあり、自分の都合と合わせる必要があります。仕事の都合や学校、家庭の都合でどうしても検査日に保健所に行けない人もいるでしょう。

それに、即日検査を行っていない、通常検査のみの保健所だと、検査を受けて、それから後日検査結果を聞きにまた保健所まで行かなくてはなりません。この二度手間がちょっと困ると言う人もいるかも知れません。

更に、保健所ではHIV(エイズ)検査が匿名で検査可能と言っても、スタッフとの面談はあります。無人検査ではないのです。
他の職員とも顔を合わせることもあります。そういった、他人と顔を合わせることが嫌な人もいるかも知れません。

ましてや、病院では匿名でHIV検査を受けることは出来ません。また、当然ですが診療費、検査費を請求されます。こうした不便さを解消して、利用者のニーズに応えたものが自宅でも検査が可能な「HIV(エイズ)検査キット」です。国内においては、STD研究所と言うところが一番最初に郵送検査をパッケージ化して利便性を高めました。それが平成15年の11月にスタートしています。

では、HIV(エイズ)検査キットがどんなものなのか、概要を説明しましょう。

関連記事:「いきなりエイズ」・・自分が感染していることを知らずにいると、いきなりエイズが発症します。
________________________________________________

1.HIV(エイズ)検査キットで可能な検査は?
まず、エイズ検査キットで何が出来るか、何が出来ないのか、機能面を最初にお話したいと思います。
普通、HIV感染検査は、スクリーニング検査と呼ばれる1次検査と、確認検査と呼ばれる2次検査の組み合わせで行われます。

スクリーニング検査とは、非常に高い感度で血液を検査し、もしも陽性(感染している)であれば、絶対に見落とさないで見つけることを目的としています。

そのために、この検査で陰性(感染していない)の検査結果が出れば、確実に感染してないと分かります。(ただし、ウィンドーピリオドと呼ばれる検査が出来ない期間を過ぎていることが条件です。)

その代わり、スクリーニング検査はあまりに感度が高いので、陰性であっても、まれに陽性判定が出ることがあります。
これを偽陽性と呼ぶのですが、100人に1人の割合だと言われています。(保健所配布パンフによる)

つまり、スクリーニング検査が陽性であっても、本当の陽性なのか偽陽性なのかは、確認検査という2次検査を受けないと確定しません。

HIV(エイズ)検査キットで行う検査は、スクリーニング検査です。従って、検査結果がもしも陽性であれば、保健所か病院で確認検査を受けることになります。
まず、これがHIV(エイズ)検査キットの機能説明になります。検査キットで何が検査出来るか、お分かり頂けたでしょうか。

関連記事:HIV 検査の種類」・・HIV検査の種類を色んな角度から説明してあります。
________________________________________________

2.誰にも会わずに検査ができる?
次にHIV(エイズ)検査キットの特徴として、匿名検査があげられます。
保健所も匿名検査は可能ですが、最初に書いた通りスタッフとの面談や、保健所内で職員と顔を合わせることは避けられません。この様子は、私が保健所でHIV検査を受けた体験記に詳しく書いてあります。(関連記事を参照)

しかし、HIV(エイズ)検査キットなら全く、誰にも顔を合わせる必要がありません。
むろん、検査も匿名で受けることが出来ます。検査キットの最大のメリットはこの匿名性にあると思います。

具体的には、検査キットには次のようなサービスが用意されています。

◆HIV検査キットを自宅で受け取りたくない人は、コンビニや郵便局で受け取ることが出来ます。むろん、どこで受け取っても、中身が何か分からない梱包にしてくれます。

◆検査キットを使って検体(血液)を検査会社に送るときには、個人情報は全く不要です。
検査キット会社は、送られてきた検体が誰のものか分からずにHIV検査を行い、結果をweb上で報告します。
むろん、検体を送った本人しか知らないパスワード設定を行います。これが検査キットのシステムです。

ただ、このシステムは問題だと指摘される方もいます。検査結果が陽性だったとき、誰にもフォローしてもらえないと言う指摘です。しかし、1項でも書いた通り、検査キットで可能なのはスクリーニング検査のみです。従って、この検査キットの段階で陽性が出ても、それは偽陽性かも知れず、確認検査が必要です。

そして、その確認検査は保健所か医療機関に行かなければ受けることが出来ません。本当にフォローが必要になるのは確認検査でも陽性が出て、感染が確定したときです。この時点では保健所か医療機関に行っている訳で、フォローは可能です。

だから、検査キットではスクリーニング検査しか出来ません、陽性が出ても偽陽性の可能性があります、と言うことを絶対に事前に知っておく必要があります。そうしないと、それこそ検査キットの陽性判定で深刻なパニック状態に陥ることだってあるかも知れません。検査キット各社はその点を、十二分に利用者に説明する責任があります。

関連記事:「保健所でHIV検査を受けました」・・管理人が保健所でHIV検査を受けた体験記です。
________________________________________________

3.自分の都合に合わせてHIV検査
エイズ検査キットの購入はネット上で簡単に出来ます。申し込んだ翌日にはエイズ検査キットが届きます。
どこかに買いに行く手間もなく、24時間いつでも購入可能です。これもまた、検査キットの大きなメリットです。

そして、自宅で検査キットを使って自分の血を採取するのですが、これも簡単で安全なランセットと言う器具が用意されています。検査キットは1時間もあれば余裕で全ての作業が完了します。

そして、検査キットで採取した検体(血液)を検査会社へ送り返すと、向こうに到着後1日から3日で検査結果が出ます。パソコンや携帯電話から確認することが出来ます。

以上のように、検査キットを使うと、全ては自分の都合に合わせてHIV(エイズ)検査を行うことが可能になっています。忙しくて保健所や病院に行けない人も、手軽にHIV検査を受けることが出来ます。

関連記事:HIV 検査キットを使ってみました」・・管理人が検査キットを使った体験記です。
________________________________________________

4.HIV(エイズ)検査キットの信頼性
いくら便利に使えても、検査キットの検査結果に信頼性がなければ意味がありません。
HIV(エイズ)検査キットでは抗体検査と呼ばれる、一番一般的な検査方法を採用しています。

また、検査キットでは、検体(血液)をろ紙に吸い取らせて、検査会社に郵送するシステムとなっています。
このやり方も広く一般に行われているやり方であり、実績のある方法です。HIV検査キットに限りません。

ユーザーから送られてきた検体の検査は登録衛生検査所で行われます。
登録衛生検査所とは、病気の診断や健康診断のために採取された血液などの検体を、医療機関から集めて検査する施設のことです。 そこでは保健所や病院などからも委託を受けてHIV検査を行っています。

当然、衛生面や安全面では厳しい基準をクリアしていなければなりません。
その厳しい基準とは、「臨床検査技師等に関する法律」です。
⇒臨床検査技師等に関する法律

この法律によって、血液検査を行う検査技師の資格や、検査を行う施設について、安全面、衛生面などに厳しい条件が設けられています。

従って、登録衛生検査所でHIV検査を行っている、と言うことが保健所や病院でHIV(エイズ)検査を受けるのと同等の信頼性を保障します、と言う目安になるのです。

私は保健所でHIV(エイズ)検査を受けたことがあるのですが、そのときに保健所のスタッフに、検査キットの信頼性を尋ねてみました。

そのスタッフの方のお話では、

「保健所の検査と全く同等とは言えないかも知れませんが、検査キットも実用上は問題ない信頼性があると思います。」

とのことでした。

ただし、HIV(エイズ)検査キットに限らず、どんな製品でもそうですが、品質の善し悪しは製造、販売を行っている会社によって差があります。検査キットを選ぶときは十分に品質確認を行ってから購入したほうがいいと思います。
________________________________________________

5.HIV(エイズ)検査キットの費用
HIV(エイズ)検査キットは、一番安いもので2500円くらいからあります。高いものでも5000円程度です。
このくらいの差しかありませんので、検査キットは値段で選ぶよりも信頼性、安全性など、品質重視で選定することを強くお勧めします。

一番高いHIV検査キットを購入しても、病院でHIV検査を受けるよりはたぶん、安いと思います。(むろん、保健所なら無料です。)それから、検査キットはHIV単体のみならず、クラミジア感染症や淋菌感染症、性器ヘルペスなどの非常に感染者の多い、他の性感染症とセットになったキットも用意されています。

HIVとこれらの性感染症は感染ルートが非常に似ているので、HIVに感染している可能性があるのなら、当然他の性感染症も危ないと言うことになります。

セット価格については、どの検査と組み合わせるかで価格が異なってきます。その一例を関連記事でご紹介しますので、ぜひご覧下さい。単体の検査キットだと5000円くらいしても、セットにすると1つの検査当たり2000円くらいになります。

関連記事
「HIV検査キットを使ってみました」:管理人の体験記です。写真付きで詳細に解説しています。

以上がHIV(エイズ)検査キットの概要説明になります。

現在、検査キットを販売している会社は10社以上あります。‏色んな商品がネット上でも紹介されています。ちょっと見ただけでは検査キットを選ぶのが難しいかも知れません。
私がHIV(エイズ)検査キットを購入した体験談を載せていますので、下の関連記事を参考にして頂ければと思います。

はっきり言って、保健所で検査を受ければ費用はかかりません。しかし、どうしても保健所には行きたくない、と言う人もいます。そんな人はどうぞ検査キットを利用してい下さい。一番怖いのは、検査を受けずに自分の感染に気が付かないことです。

すでに年間に5万人以上の人が利用しているHIV検査キットです。その特性をよく知った上で、皆さんは利用の可否を決めて頂ければいいと思います。

□知っていますか? この病気に感染していると、HIV の感染リスクが何十倍にもなるって・・⇒ここから
検査キットの選定ミスをしないため、ここだけはしっかり押さえておきたい、4つの重要ポイント・⇒ここから
□この検査キットなら簡単、安全。 写真付きでとっても詳しい管理人の使用体験レポート。・・・⇒ここから

.
.
.
.
.
.
.
.

⇒次は「検査キットの重要な役割」