世界のHIV流行の現状

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2010年11月23日に国連合同エイズ計画(UNAIDS)から発表になったデータを元に、世界のHIV感染者動向をご紹介しています。⇒「HIV世界の動向2010」
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世界的にはHIV感染、エイズ患者はどんな現状でしょうか。ここに、国連合同エイズ計画(UNAIDS)の推計データがあります。それによると、世界に生存するHIV感染者(エイズ患者を含む)は2006年末で3,950万人であり、死亡者は2,500万人にのぼるそうです。また、2006年1年間 に発生した新規のHIV感染者は430万人、死亡者は290万人と推定されています。

それでは、世界ではどの地域にどのくらいの感染者がいるのか、個別にみていきましょう。

1.東アジア・太平洋    75万人(+21.0%)

2.南・東南アジア     780万人(+8.3%)

3.オセアニア        8.1万人(+12.5%)

4.北アメリカ        140万人(+16.6%)

5.カリブ海諸国      25万人(+8.3%)

6.ラテンアメリカ     170万人(+13.3%)

7.東ヨーロッパ・中央アジア  170万人(21.4%)

8.西ヨーロッパ      74万人(+5.7%)

9.北アフリカ・中近東  46万人(+15%)

10.サハラ以南アフリカ  2,470万人(+4.7%)

HIV感染者合計 3,950万人(+6.5%)⇒(  )は2004年から2006年にかけてのHIV感染者増加率

この中から、いくつかの特徴的な国や地域について、更にみてみましょう。

・・1.アフリカ地域

アフリカにはHIV感染者の約3分の2が集中しており、特にサハラ以南のアフリカは世界で最もHIVの感染流行が深刻な地域となっています。この地 域では、主として異性間の性的接触でHIV感染が広まり、成人の5.9%がHIVに感染しているとみられています。中でも、一番感染が広がっているスワジ ランドでは、成人の平均HIV感染率は実に33%にも達しています。つまり、3人に1人はHIVに感染していることになります。

同様に、ボツワナ、レソト、ジンバブエ、ナミビア、南アフリカ共和国、ザンビアなどの国々でも平均HIV感染率は20%前後と非常に高いのです。当 然ながら、これだけHIV感染率が高いと、死亡率も高くなります。HIVの平均感染率が20%の国で暮らす、15歳の子供がエイズを発症して死亡する生涯確率は実に70%なのだそうです。

・・2.中国

中国のHIV感染者数は、2006年末で65万人と推計されているそうです。そして急速に地方からHIV感染が広まっているのだそうです。通常、 HIV感染は大都会から広がる傾向が多いのですが、中国では逆であり、沿岸部の大都会での流行はこれからではないかと心配されています。

・・3.インド

インドのHIV感染者は、2006年末で約570万人と推計され、1つの国の患者数としては世界で最大です。(第2位は南アフリカ共和国で520万 人) そして、成人のHIV平均感染率は1%程度だそうです。近年、工業の発展がめざましいインドですが、こうした工業発展地域にHIVの感染が集中して いるそうです。

・・4.タイ・カンボジア

タイやカンボジアではコンドームによるHIV感染予防策が国を上げて取られてきました。タイにおいては風俗関係者のHIV感染率が平均30%に達し ていたのが、コンドーム普及によって10%以下にまで下がったそうです。カンボジアでは同様に風俗関係者のHIV感染率が40%から20%まで下がったそ うです。しかし、タイ、カンボジア、ともに一般の成人におけるHIV感染率は1.5%程度に達しているそうです。

・・5.台湾

台湾においては、2004年に薬物静注者の間でHIV感染者が急増し、それまではHIV感染者は毎年1000人以下だったのが、いっきに2000人 から3000人を越えるようなHIV感染者数となってしまいました。これは、中国での流行が東沿岸部に広がり始めた兆候ではないかと見られているそうで す。

以上、世界的なHIV感染の状況を見てきました。最後になりますが、アジア地域におけるこれらの2006年末時点でのデータは、2010年、つまり 今年には2倍にまで増えている可能性があるそうです。日本国内だけでなく、アジア近隣諸国のHIV感染の状況も知っておくことは重要だと思います。アジア 各国に旅行に出る人、また海外から日本に来る人は大勢います。常に自分の身は自分で守ることをお忘れなく。

なお、本記事中のデータについては、「性感染症 STD 田中正利 ㈱南山堂」を参考にしました。

注)2010年6月14日に「南アフリカとエイズ」のコラムを追加しました。アフリカにおけるエイズの流行情報を記事にしています。よかったら、ぜひそちらもご覧下さい。⇒「南アフリカとエイズ」

最後になりますが、現在の抗HIV医療は進歩を重ねており、HIVに感染してもエイズ発症前に治療を開始すればエイズの発症を防ぐことが出来るようになりました。また、エイズ患者の免疫力を回復させることも可能になりました。

しかし、アフリカのように十分な医療環境に恵まれず、薬も十分に行き渡らない環境にあってはただ死を待つだけの人々が大勢います。

そして、あなたも私も、幸いなことに日本にいます。あなたがちょっとその気になれば、保健所で無料、匿名でHIV検査を受けることが可能です。

エイズが世界に広まって約30年、抗HIV医療の進歩のおかげで早期に検査で見つかればエイズ発症を防ぐことも出来るようになりましたが、一方ではHIVもこの30年で変異を遂げて感染からエイズ発症までの期間が短くなっています。

すなわち、HIV検査はあなたにとって救命的検査なのです。

*HIV検査は保健所に行かなくても自宅で可能です。私も2度使いました。

・STD研究所 STDチェッカー TypeJ(男女共通)

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