これは健康に関する格言では必ず登場する、イギリスの神学者トーマス・フラーの言葉です。
私もあなたも、人は誰でも痛みや苦痛を感じていない段階では健康のために何かの行動を起こすことはありません。
病気になって初めて今まで健康でいられたことのありがたみを痛感するのです。そして、それから行動を起こしてもすでに手遅れで間に合わないこともあります。
HIV 感染に関しても同じことが言えます。
HIVの最大感染ルートは性行為であり、誰にとってもごくありふれた日常的な感染ルートです。でも、HIV感染を自分のリスクとして感じている人はほとんどいません。
ゆえに自覚症状が何もないあなたは、HIV検査を受けるという行動を起こすことはしません。でも、それはあなただけではなく、多くの人がみなそうなのです。
こんなデータがあります。
ジュネーブにある国連合同エイズ計画(UNAIDS)とゾグビー・インターナショナル社が実施した、世界中の人々がエイズの広がりと対応についてどのように思っているかという調査報告です。
調査は2010年3月30日から5月21日の間に25カ国で11,8820人の成人を対象に行われました。
この中に日本の現状も報告されています。
『あなた自身はHIV感染のリスクがあると感じていますか?』
調査アンケートの中に、こんな質問があります。
日本人の回答は以下の通りです。
○自分でもHIV感染のリスクを感じている・・・13.1%
○自分ではHIV感染のリスクを感じない・・・・63%
この調査結果が示す通り、60%以上の人にとってHIV感染は他人事であり、自分の問題ではないのです。
このサイトを運営している私だって同じです。
もしも、3年前の私がこのサイトを訪れたとしたら、いったいどれほどの記事を読んでいたでしょう。たぶん、トップページをちらっと読んですぐ次のサイトへ移っていたはずです。
何故なら、3年前までの私にはHIV感染やエイズは100%他人事であり、私自身の問題ではなかったからです。HIV検査など頭の片隅にもありませんでした。
しかし、3年前の私がHIV感染に関して特別安全な状況であったから他人事だと思っていた訳ではありません。
私にHIVやエイズに関する知識、情報が不足していただけです。私自身がいかに危険な状況にあるのかを知らずにいただけです。
「何が危険かを知らない」ということほど怖いことはありません。
さて、私の経験上、仮に今あなたがHIV感染についてあまり関心がないとしても、次の3つのことだけは知っておいて欲しいと思います。
1.今の日本では、毎日4.2人がHIVに感染している。(年間1500人以上が感染)
2.最近では、HIVに感染してからエイズ発症までの潜伏期間が短くなっている。かつての8年から10年ではなく、3年から4年以内にエイズを発症する例が多い。
3.HIVに感染しても、早期に検査で発見できればエイズ発症を防ぐことが出来る。
この3つの事実が何を物語っているか、あなたにお分かり頂けるでしょうか。
あなた自身がHIV感染に関心があろうとなかろうと、あなたの周囲でHIV感染が確実に広まっています。HIVは特別な人が、特別な場所で感染するのではありません。
HIV感染はあなたの日常生活の中に存在し、あなた自身がHIVに感染するリスクも高まっています。
しかも、近年保健所などでHIV検査を受ける人の数は減少傾向にあり、検査で見つかっている以上に潜在的なHIV感染は拡大している可能性が高いとされています。
こうしたHIV感染拡大の現実がある一方で、HIV感染からエイズ発症までの潜伏期間が短くなっています。
HIVに感染していても、エイズ発症前に見つかれば治療によってエイズを発症せずにすむのに、その治療を受けるチャンスが減っているのです。
すなわち、あなたが気がつかないうちにHIVに感染してしまうリスクが高くなると同時に、エイズ発症のリスクも高くなっているのです。
とまぁ、ここまでHIV感染のリスクについて書いてきたのですが、しょせん
「だから何だ?」
と言われてしまえばそれで終わりです。
しかし、すでにあなたが次のような行為に心当たりがあるとしたら・・・・
○例え数回でも、コンドームなしのセックス(挿入行為)をしたことがある。
○コンドームなしでオーラルセックスをしたことがある。
○コンドームなしでアナルセックスをしたことがある。
○コンドームを挿入行為の途中から装着したり、あるいは途中で外してしまったことがある。
あなたにこうした経験があるなら、せめて1回は保健所に行ってHIV検査を受けて欲しいと思います。
あなたがHIV感染に無関心なのは、今のあなたが健康だからです。何も自覚症状がないからです。でも、あなたが本当に健康かどうか、それを証明するのはHIV検査しかありません。
私もそうだったのですが、1回HIV検査を体験すると、その後のHIVに対する予防意識は高まります。無関心ではいられなくなります。
「病気になって初めて知る健康のありがたさ」
あなたが、このトーマス・フラーの言葉を、エイズを発症して後悔と共につぶやくことのないよう、願っています。
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■重複感染でより重症化したり進行が早まったりすることがあります。
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HIV・梅毒・B型肝炎。重複感染の多い性感染症を3つ同時検査出来ます。