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UNAIDS(エイズ合同計画)の事務局長ミシェル・シディベ氏の初来日記念講演会(2010年9月2日)に際し、「The Benchmark:日本の現状」という報告書が作成されました。UNAIDSというのは国際連合の中にある組織で、エイズ対策を世界的規模で行い、途上国への支援なども行っています。

「The Benchmark:日本の現状」はUNAIDSとゾグビー・インターナショナル社が世界25ヶ国で行ったエイズに対する意識調査です。調査は2010年3月30日から5月25日にかけてインターネット経由で行われ、合計11,820人が参加したそうです。

調査は全25問のアンケートから成っており、日本人の回答と他国の回答を対照して見れるように編集されています。興味のある人はこちらからどうぞ。⇒「The Benchmark:日本の現状」

それでは、アンケートの中から私が個人的に注目した何問かをご紹介することにしましょう。

質問:エイズは自分の国の問題だと思いますか?

回答:はい⇒30.3%  いいえ⇒51.8%  分からない⇒17.9%

エイズが日本の問題だと思っている日本人はわずかに30%です。どこか遠いよその国の問題だと思っている人が半分以上です。いや、正直私はこの回答率にはびっくりしました。エイズパニックの頃がうそみたいです。

質問:日本ではエイズに効果的に取り組んでいると思いますか?

回答:はい⇒17.2%  いいえ⇒51.9%  分からない⇒30.9%

そもそも、国がどんな取り組みを行っているかを知らない人が多いのではないでしょうか。取り組みを知らないから感心が低い、関心が低いから取り組みがイマイチ、この悪循環のような気がします。

質問:あなたの地域、コミュニティでは、エイズに対して効果的に取り組んでいると思いますか?

回答:はい⇒8%  いいえ⇒55.1%  分からない⇒36.9%

国に対してだけではなく、もっと身近な都道府県、市町村レベルでの取り組みに対してもどこまで関心を持っているでしょうか。「いいえ」と答えた人が55%もいますが、本当に取り組みの内容を知って不十分と思っているのでしょうか。自分が知らないことがすでに取り組み不十分の証だと思っている人がいないでしょうか。

質問:あなたはエイズについて心配していますか?

回答:はい⇒17.9%  いいえ⇒66.8%  分からない⇒15.4%

質問:あなた自身はHIV感染のリスクがあると感じていますか?

回答:はい⇒13.1%  いいえ⇒63%  分からない⇒23.9%

最後の2問が極め付けです。最初の質問で、エイズはどこか遠い国のお話だと思っている人が過半数でしたが、それを裏付けるかのような回答結果です。つまり、HIV感染もエイズ問題も、自分には全く関係のない他人事であり、自分だけは安全、安心だと信じて疑わない人が圧倒的に多いのです。

2009年から保健所でのHIV検査を受ける件数が15%も減少していますが、この回答を見ているとなるほどと思いますね。自分がHIVに対してまるきりリスクを感じていないのですから、HIV検査を受けるはずがありません。

でも、私自身、あまりえらそうなことは言えません。私も自分のHIV感染を疑うまでは、全く他人事だと思っていたのですから。わが身に危機が訪れて初めて現実を直視するようになります。

HIV感染は、誰かと1回でも性行為を持てばそれで感染の可能性があります。コンドームをしていたとしても、100%安全とは言い切れません。オーラルセックスによっても感染の可能性はあります。性行為の相手が限定されており、しかもその相手がHIVに感染していないことが確実な場合以外は、みなHIV感染の可能性を抱えています。

ましてや、不特定の相手に性行為を行った人、風俗で性行為の経験がある人は要注意です。

「まさか、あれくらいの行為でHIVに感染なんてしないだろう」

「自分に限ってHIVに感染するはずがない」

こんな根拠のない自信や勘違いを持っている人がいるのではないでしょうか。同じ性行為をしても、HIV感染に対するリスク感度によって、HIV検査を受ける人、受けない人に分かれるでしょう。

万一、HIVに感染していたら、取り返しのつかない状況に陥る可能性が高いのは、間違いなくHIV感染リスクの感度が鈍い人の方です。「いきなりエイズ」を発症してから、やっと自分のHIV感染に気付き、「まさか自分が!」と絶句しても手遅れです。

HIV感染の可能性が低いということと、HIVに対して安全だということは丸きり別です。いくら可能性が低くても、そこに可能性が存在する限りいつ感染しても不思議ではありません。例え相手が1人だけで、1回だけの性行為だったとしてもです。

HIV感染に対して不安があれば検査を受けるのは当然ですが、不安はなくても可能性があれば、思い当たる過去があれば、一度HIV検査を受けてみてはいかがですか?

ご参考までに、私が自分自身のHIV感染に悩みぬいた末に使った検査キットをご紹介しておきます。あなたのご自宅で誰にも知られずHIV検査が可能です。

*私が使用したHIV検査キットはこれです。

STD研究所 STDチェッカー TypeJ(男女共通)

「いきなりエイズ」を防ぐには、早くHIV検査を受ける以外に方法はありません。⇒ 「HIV検査があなたの命を救います」


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