2014年第2四半期(4月~6月)のエイズ動向が、厚生労働省エイズ動向委員会より発表されました。(8月29日付け)

その概要を速報であなたにお届け致します。最新のエイズ動向としてご覧下さい。

今回新規に報告されたのは、2014年3月31日から2014年6月29日までの約3ヶ月間のエイズ動向情報です。従って2014年の第2四半期(4月~6月)にあたります。

情報源はこちらです⇒『エイズ動向委員会報告』

今回の発表では新規HIV感染者は276件、新規エイズ患者は120件となり、前回(2014年第1四半期)よりも増加傾向にあります。詳細は本文にて。

今回の報告でエイズ動向委員会岩本委員長コメントは、特に目新しい内容のコメントがなかったので割愛します。読みたい方は先ほどご紹介した情報源でお願いします。

今回のデータをあなたのHIV感染予防やHIV検査のきっかけにお役立て頂ければと思います。

 

1.2014年第2四半期(4月~6月) 新規HIV感染者とエイズ患者の人数

項目 4月-6月 前回 昨年同時期
新規HIV感染者数(人) 276 243 294
新規エイズ患者数(人) 120 89 146
合計数(人) 396 332 440
いきなりエイズの割合(%) 30.3 26.8 33.2

表1.新規HIV感染者とエイズ患者

2014年第2四半期の新規HIV感染報告件数は276件でした。前回(2014年第1四半期)と比べて33件の増加、昨年同時期と比べて18件の減少となっています。

一方、新規エイズ患者は120件の報告です。前回から31件の増加、昨年同時期から26件の減少となりました。

そしてHIVに感染したと報告された人の30.3%がすでにエイズを発症していました。(いきなりエイズの割合)

それでは個別にデータをみていきましょう。

 

2.2014年第2四半期 新規HIV感染者とエイズ患者の感染ルート

2-1)新規HIV感染者感染ルート

2014年第2四半期(4月~6月)の新規HIV感染者の感染ルートは以下の通りです。

感染ルート 件数 比率 (%)
異性間性的接触 55 18.1
同性間性的接触 202 73.2
静注薬物使用 1 0.4
母子感染 0 0.0
その他 2 0.7
不明 21 7.6
合計 276 100.0

表2.2014年第2四半期 新規HIV感染者の感染ルート

表2をグラフにしたものが図1です。

第2四半期HIVルート
図1.2014年第2四半期 新規HIV感染者の感染ルート

図1をご覧頂いてお分かりのように、新規HIV感染者の73.2%が同性間の性的接触による感染です。今回は女性同士の同性間性的接触による感染はなく、全て男性同士でした。

ただし、当サイトでもすでに記事にしていますが、女性同士の性的接触によってもHIV感染が発生することは明らかになっています。

『女性同士でHIV感染!』

HIV感染の基本はHIVを含む体液が相手の粘膜部に接触することです。そこに男女の差はありません。

また、同性間、異性間を合わせた性的接触による感染が全体の90%を超えています。性的接触による感染がいかに多いか分かります。現在の日本では血液感染や母子感染は極めてまれなのです。

2-2)新規エイズ患者感染ルート

2014年第2四半期(4月~6月)の新規エイズ患者の感染ルートは以下の通りです。

感染ルート 件数 比率 (%)
異性間性的接触 32 26.7
同性間性的接触 70 58.3
静注薬物使用 1 0.8
母子感染 0 0.0
その他 0 0.0
不明 17 14.2
合計 120
100.0

表3.2014年第2四半期 新規エイズ患者の感染ルート

表3をグラフにしたものが図2です。

第2四半期エイズルート
図2.2014年第2四半期 新規エイズ患者の感染ルート

HIV感染者同様、新規のエイズ患者においても同性間性的接触が最も多い感染ルートとなっています。全て男性で、女性による同性間の性的接触による感染はありません。

異性、同性両方を合わせた性的接触による感染が全体の約80%を超えています。日本では新規のエイズ患者はその8割以上が性行為によって感染発症しているのです。この事実をあなたには正確に知っておいて欲しいと思います。

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3.2014年第2四半期 新規HIV感染者・エイズ患者年代別分布

新規HIV感染者とエイズ患者の年代別分布データをご紹介します。

4-1)2014年第2四半期 新規HIV感染者の年代別分布

年齢区分 件数 比率 (%)
10歳未満 0 0.0
10歳~19歳 1 0.4
20歳~29歳 94 34.1
30歳~39歳 90 32.6
40歳~49歳 57 20.7
50歳~59歳 18 6.5
60歳~69歳 14 5.1
70歳以上 2 0.7
不明 0 0.0
合計 276 100.0

表5.2014年第2四半期 新規HIV感染者の年代別分布

表5をグラフにしたものが図3です。

第2四半期HIV年齢
図3.2014年第2四半期 新規HIV感染者の年代別分布

表5、図3からもお分かりのように、新規HIV感染者は20代が最も多くなっています。しかし、50歳以上にも全体の12.3%の新規HIV感染者が存在しています。

このグラフからもHIV感染に年齢は関係ないことがよく分かります。すでに高齢化社会を迎え、元気なお年寄りが増えれば当然、HIV感染者も増える可能性があります。

4-2)2014年第2四半期 新規エイズ患者の年代別分布

年齢区分 件数 比率 (%)
10歳未満 0 0.0
10歳~19歳 2 1.7
20歳~29歳 14 11.7
30歳~39歳 40 33.3
40歳~49歳 39 32.5
50歳~59歳 13 10.8
60歳~69歳 10 8.3
70歳以上 2 1.7
不明 0 0.0
合計 120 100.0

表6.2014年第2四半期 新規エイズ患者の年代別分布

表6をグラフにしたものが図4です。

第2四半期エイズ年齢
図4.2014年第2四半期 新規エイズ患者の年代別分布

図4からお分かりの通り、新規エイズ患者は30代、40代にもっとも多くなっています。しかし、50歳以上にも全体の20.8%が存在しています。そして問題は「いきなりエイズ」の割合です。

HIV感染者として報告された件数のうち、すでにエイズを発症していたケース、すなわち「いきなりエイズ」がどの程度の割合を占めていたのか、年齢層別に計算してみました。

それが以下の結果です。

●全体 30.3%

●20代 13.0%

●30代 30.8%

●40代 40.6%

●50歳以上 42.4%

以上のようになります。

お分かりでしょうか。実は50歳以上が最も「いきなりエイズ」の割合が大きいのです。この傾向はずっと前から続いており、平成25年(2013年)の年間エイズ動向報告では実に50歳以上の「いきなりエイズ」は50%を超えていました。

詳しくはここから⇒『平成25年(2013年)エイズ動向』

今回の第2四半期について言えば42.4%と、50%には届いていませんが通期でどうなるか、まだ分かりません。

当サイトで何度も繰り返し述べていますが、HIV感染は初期で見つかればエイズ発症を防ぐことも可能です。「いきなりエイズ」を防げるのです。

従って、50歳以上ではHIV検査の受検率が低いのではないでしょうか。もしもあなたが50歳以上であれば、どうかご用心ください。HIV感染に年齢は関係ありません。

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4.2014年第2四半期 都道府県別新規HIV感染者・エイズ患者数

2014年第2四半期(4月~6月)の都道府県別HIV感染者、エイズ患者の動向を表にしてあります。表中の前回とは、2014年の1月から3月です。

区分 新規HIV感染者 新規エイズ患者
都道府県 4月-6月 前回 累計 4月-6月 前回 累計
北海道 5 5 226 3 3 141
青森県 0 0 46 2 0 27
岩手県 0 0 26 0 0 29
宮城県 2 2 113 1 0 77
秋田県 0 1 21 0 0 23
山形県 2 0 23 0 0 23
福島県 0 0 60 0 0 41
茨城県 3 3 521 2 2 307
栃木県 3 4 231 2 5 186
群馬県 5 1 172 2 2 129
埼玉県 2 7 465 7 5 317
千葉県 9 9 717 8 6 493
東京都 104 97 6,092 18 13 1,888
神奈川県 21 13 1,121 11 5 548
新潟県 1 0 84 1 0 57
山梨県 0 0 106 0 1 44
長野県 1 0 297 2 1 193
富山県 0 0 34 0 0 26
石川県 4 0 67 1 0 34
福井県 0 0 45 1 1 27
岐阜県 3 2 123 1 0 99
静岡県 4 2 377 4 1 192
愛知県 17 16 954 12 7 490
三重県 4 2 141 0 2 84
滋賀県 1 0 66 2 1 53
京都府 3 1 213 2 1 103
大阪府 35 37 2,033 11 13 658
兵庫県 6 6 354 2 2 200
奈良県 3 1 94 3 0 64
和歌山県 1 0 55 1 0 46
鳥取県 0 0 13 1 1 13
島根県 1 0 17 0 0 5
岡山県 4 1 107 1 1 65
広島県 8 2 198 3 3 97
山口県 0 1 54 2 0 19
徳島県 1 1 27 1 0 20
香川県 0 0 49 0 0 36
愛媛県 1 1 66 0 0 49
高知県 0 0 30 0 0 16
福岡県 5 12 405 3 6 189
佐賀県 2 0 25 0 0 12
長崎県 5 1 45 2 1 28
熊本県 1 0 70 1 3 52
大分県 1 1 41 2 0 25
宮崎県 1 1 35 1 1 28
鹿児島県 2 3 73 1 1 51
沖縄県 5 10 179 3 1 93
合計 276 243 16,302 120 89 7,397

表4.都道府県別新規HIV感染者・エイズ患者数

なお、このデータはあくまでも報告地ベースであり、新規のHIV感染者、エイズ患者が報告された都道府県に居住しているとは限りません。例えば北海道に住んでいる人が東京に遊びに来てHIV感染が見つかれば東京でカウントされます。

表4から、新規のHIV感染者、エイズ患者の多い都道府県は、東京、大阪、神奈川、千葉、愛知などです。

また、あなたのお住まいの都道府県でHIV感染者やエイズ患者が少ないからといって、それはあなたがHIVに感染するリスクが少ないと言うことではありません。どうぞ誤解されないようにお気をつけ下さい。

 

5.保健所などの抗体検査数

2014年第2四半期(4月~6月)に保健所や地方自治体の実施するHIV抗体検査を受けた件数は以下の通りでした。

◇2014年4月~6月の保健所などにおける抗体検査件数

時期 4月-6月 前回 昨年同時期
件数(件) 37,797 35,482 31,307

表8.保健所抗体検査数(保健所以外の自治体が実施する検査を含む)

ご覧のように、前回よりも2,315件増えています。また、昨年の同時期に比べても6,490件の増加です。

どうしても保健所や病院には行きたくないあなたは自宅で使えるHIV検査キットをご利用ください。献血はHIV検査代わりにはなりません。

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6.献血件数、及びHIV抗体検査陽性件数

2014年の1月~6月に献血を受けた件数、及びHIV陽性が発見された件数をご紹介したいと思います。

◇2014年1月~6月の献血件数

時期 献血件数 HIV陽性件数 10万人当り
件数(件) 2,511,475 36 1.433

表9.献血件数とHIV陽性件数

昨年の11月末に、40代の男性が献血をHIV検査代わりに受け、結果1名のHIV感染者が発生してしまいました。この事故を受け、日赤では本年8月より献血で集めて血液に対して個別NAT検査を開始しました。

これでHIV検査の精度は上がりますが、それでも100%ではありません。もしもあなたがHIV感染の不安を感じているなら、どうぞ献血ではなく保健所をご利用ください。

 

7.まとめ

以上、2014年の第2四半期(4月~6月)のエイズ動向をご紹介しました。新規HIV感染者、新規エイズ患者、共に第1四半期よりも増加しています。今回公開された資料を見ても、男性同士の性的接触が最大感染ルートであること、更に高齢者の間に依然としていきなりエイズが多いこと、などが分かります。

最後に、毎回ほぼ同じ文言ではありますが、エイズ動向委員会、岩本委員長のお言葉を紹介してまとめとさせて頂きます。

『HIV感染の早期発見は個人においては早期治療、社会においては感染の拡大防止に結びつくので、今後も保健所等の無料・匿名HIV抗体検査および相談を積極的に利用していただきたい。』

もしもあなたがどうしても保健所に行くのが嫌なら、あなたの自宅で検査キットを利用する方法もあります。HIV検査の先延ばしはあなたにとって何のメリットもありません。どうか、早期のHIV検査が救命的検査であることを忘れないで下さい。

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■HIVと最も重複感染が多い梅毒、B型肝炎。症状がより重症化することがあります。

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