2013第3四半期(7月~9月)のエイズ動向が、厚生労働省エイズ動向委員会より発表されました。(11月27日付け)

その概要を速報であなたにお届け致します。最新のエイズ動向としてご覧下さい。

今回新規に報告されたのは、2013年7月1日から2013年9月29日までのエイズ動向情報です。従って2013年の第3四半期(7月~9月)にあたります。

情報源はこちらです⇒『エイズ動向委員会報告』

今回の発表では新規HIV感染者は261件、新規エイズ患者は108件となり、前回及び昨年同時期と比べてやや減少の横ばい状態となっています。

今回の報告でエイズ動向委員会岩本委員長コメントは、

1.新規HIV感染者および新規エイズ患者報告数は、前回及び前年同時期と比べやや少なく、傾向として横ばいであった。

2.保健所等におけるHIV抗体検査件数は、前回及び前年同時期と比べやや多く、傾向として横ばいであった。

3.献血時のHIV検査陽性件数(速報値)は、前年同時期とほぼ同数であった。

と言うことで、「横ばい」が並びました。

では、以下エイズ動向委員会から発表されたデータを私が独自に作成したグラフや表を交えてご紹介したいと思います。

今回のデータをあなたのHIV感染予防やHIV検査のきっかけにお役立て頂ければと思います。

________________________________________________

・・1.2013年第3四半期 新規HIV感染者とエイズ患者の人数

項目 7月-9月 4-6月 昨年同時期
新規HIV感染者数(人) 261 294 273
新規エイズ患者数(人) 108 146 111
合計数(人) 369 440 384
いきなりエイズ報告率(%) 29.3 33.2 28.9

表1.新規HIV感染者とエイズ患者

2013年第3四半期の新規HIV感染報告件数は261件でした。第2四半期比べて33件の減少、昨年同時期と比べて12件の減少となっています。

一方、新規エイズ患者は108件の報告です。第2四半期から38件、昨年同時期から33件の減少となりました。

そしてHIVに感染したと報告された人の29.3%がすでにエイズを発症していました。(いきなりエイズ報告率)

それでは個別にデータをみていきましょう。

________________________________________________

・・2.2013年第3四半期 新規HIV感染者とエイズ患者の感染ルート


2-1)新規HIV感染者感染ルート

2013年第3四半期(7月~9月)の新規HIV感染者の感染ルートは以下の通りです。

感染ルート 件数 比率 (%)
異性間性的接触 46 17.6
同性間性的接触 188 72.0
静注薬物使用 0 0.0
母子感染 0 0.0
その他 2 0.8
不明 25 9.6
合計 261 100.0

表2.2013年第3四半期 新規HIV感染者の感染ルート

表2をグラフにしたものが図1です。


図1.2013年第3四半期 新規HIV感染者の感染ルート

図1をご覧頂いてお分かりのように、新規HIV感染者の72%が同性間の性的接触による感染です。今回は女性同士の同性間性的接触による感染が1件ありました。

女性同士の性的接触による感染例は珍しいのですが、この事実は何を示しているのでしょうか。私が思うにHIVは挿入行為以外でも感染することを示してると思います。(オーラルセックスなど)

また、同性間、異性間を合わせた性的接触による感染が全体の90%近くを占めています。性的接触による感染がいかに多いか分かります。現在の日本では血液感染や母子感染は極めてまれなのです。

それなのに、未だにHIV感染の説明を血液感染、母子感染から始め、性行為感染と同列で扱うサイトがあるのには驚きます。あなたには事実を正確に認識して頂きたいと思います。それがHIV感染の予防、早期HIV検査へとつながります。

2-2)新規エイズ患者感染ルート

2013年第3四半期(7月~9月)の新規エイズ患者の感染ルートは以下の通りです。

感染ルート 件数 比率 (%)
異性間性的接触 30 27.8
同性間性的接触 59 54.6
静注薬物使用 0 0.0
母子感染 0 0.0
その他 1 0.9
不明 18 16.7
合計 108
100.0

表3.2013年第3四半期 新規エイズ患者の感染ルート

表3をグラフにしたものが図2です。


図2.2013年第2四半期 新規エイズ患者の感染ルート

HIV感染者同様、新規のエイズ患者においても同性間性的接触が最も多い感染ルートとなっています。全て男性で、女性による同性間の性的接触による感染はありません。

異性、同性両方を合わせた性的接触による感染が全体の82.4%を占めています。

*HIV検査は保健所に行かなくてもあなたの自宅で可能です。

■「もしかして・・・」 HIV感染が不安なら迷わず検査。自宅でHIV検査が出来ます。

STDチェッカー TypeJ(男女共用)

________________________________________________

・・3.2013年第3四半期 新規HIV感染者・エイズ患者年代別分布


新規HIV感染者とエイズ患者の年代別分布データをご紹介します。

4-1)2013年第3四半期 新規HIV感染者の年代別分布

年齢区分 件数 比率 (%)
10歳未満 0 0.0
10歳~19歳 0 0.7
20歳~29歳 74 28.4
30歳~39歳 90 34.5
40歳~49歳 65 24.9
50歳以上 32 12.3
不明 0 0.0
合計 294 100.0

表5.2013年第3四半期 新規HIV感染者の年代別分布

表5をグラフにしたものが図3です。


図3.2013年第3四半期 新規HIV感染者の年代別分布

表5、図3からもお分かりのように、新規HIV感染者は30代が最も多くなっています。しかし、50歳以上にも全体の12.3%の新規HIV感染者が存在しています。

このグラフからもHIV感染に年齢は関係ないことが分かります。高齢者ほどHIV感染に対する認識、危機感が不足しているのではないかと指摘されているところです。

4-2)2013年第3四半期 新規エイズ患者の年代別分布

年齢区分 件数 比率 (%)
10歳未満 0 0.0
10歳~19歳 0 0.0
20歳~29歳 9 8.3
30歳~39歳 29 26.9
40歳~49歳 31 28.7
50歳以上 39 36.1
不明 0 0.0
合計 146 100.0

表6.2013年第3四半期 新規エイズ患者の年代別分布

表6をグラフにしたものが図4です。


図4.2013年第3四半期 新規エイズ患者の年代別分布

前期に続き、今期もまた50歳以上が最も新規エイズ患者の多い世代となりました。全体の36.1%に相当します。

前回も指摘しましたが、このように50歳以上に新規エイズ患者が最も多い理由はHIV検査を受ける人が少ないためではないでしょうか。HIV感染イコールエイズだった時代ならともかく、現在はHIVに感染していることが分かればエイズ発症を防ぐことが出来ます。

高齢者のあなたに少しでもHIV感染の不安があれば、いきなりエイズ発症前にHIV検査を受けて下さい。エイズ発症までの潜伏期間は近年短くなる傾向にあり、かつての7年、10年から2,3年でエイズを発症する事例が増えています。

最近、西アフリカで発見された新種(新株)のHIVはエイズ発症までの潜伏期間が極めて短いそうです。こんな新種が日本に上陸しないことを願います。

*HIV検査は保健所や病院に行かなくても、あなたの自宅で可能です。

■「もしかして・・・」 HIV感染が不安なら迷わず検査。自宅でHIV検査が出来ます。

STDチェッカー TypeJ(男女共用)

________________________________________________

・・4.2013年第3四半期 都道府県別新規HIV感染者・エイズ患者数


各都道府県別の新規HIV感染者、エイズ患者の報告件数は以下の通りです。

区分 新規HIV感染者 新規エイズ患者
都道府県 7月-9月 4月-6月 累計 7月-9月 4月-6月 累計
北海道 5
5 208
2
5 132
青森県 0
1 46
0
1 25
岩手県 0
0 26
0
0 29
宮城県 4
1 107
2
3 74
秋田県 0
0 20
0
0 23
山形県 0
0 21
0
0 23
福島県 0
1 60
0
1 41
茨城県 6
5 503
0
1 300
栃木県 2
3 221
2
3 177
群馬県 3
2 163
0
2 124
埼玉県 8
9 450
1
4 302
千葉県 12
10 686
6
11 473
東京都 93
104 5,804
27
30 1,839
神奈川県 17
26 1,062
7
9 524
新潟県 2
2 83
0
1 53
山梨県 1
0 106
0
0 43
長野県 2
1 293
4
1 190
富山県 0
2 32
1
0 26
石川県 0
2 62
3
0 32
福井県 2
0 45
1
0 25
岐阜県 2
2 117
1
3 96
静岡県 3
6 367
2
6 184
愛知県 17
13 902
6
11 462
三重県 3
1 130
1
2 80
滋賀県 2
1 64
1
2 48
京都府 3
3 205
1
1 99
大阪府 33
49 1,912
18
17 622
兵庫県 6
9 334
3
12 193
奈良県 0
1 88
1
0 58
和歌山県 2
1 53
1
0 45
鳥取県 0
0 12
1
1 11
島根県 0
0 16
0
0 4
岡山県 2
0 94
1
1 63
広島県 3
4 181
1
3 85
山口県 0
0 51
0
1 17
徳島県 1
0 25
1
1 19
香川県 2
2 47
0
3 35
愛媛県 0
0 63
2
0 48
高知県 2
0 30
0
0 16
福岡県 14
13 376
4
3 177
佐賀県 2
4 23
0
0 12
長崎県 0
1 39
1
0 25
熊本県 0
1 67
1
0 47
大分県 1
1 37
1
2 22
宮崎県 2
2 33
1
1 25
鹿児島県 1
1 66
1
1 45
沖縄県 3
3 158
2
3 87
合計 261
294 15.488
108
146 7,080

表4.都道府県別新規HIV感染者・エイズ患者数

なお、このデータはあくまでも報告地ベースであり、新規のHIV感染者、エイズ患者が報告された都道府県に居住しているとは限りません。例えば北海道に住んでいる人が東京に遊びに来てHIV感染が見つかれば東京でカウントされます。

表4から、新規のHIV感染者、エイズ患者の多い都道府県は、東京、大阪、神奈川、千葉、愛知などです。

また、あなたのお住まいの都道府県でHIV感染者やエイズ患者が少ないからといって、それはあなたがHIVに感染するリスクが少ないと言うことではありません。どうぞ誤解されないようにお気をつけ下さい。

________________________________________________

・・5.保健所などの抗体検査数


2013年第3四半期(7月~9月)に保健所や地方自治体の実施するHIV抗体検査を受けた件数は以下の通りでした。

◇2013年7月~9月の保健所などにおける抗体検査件数

時期 7月-9月 4月-6月 昨年同時期
件数(件) 31,689 31,307 31,408

表8.保健所抗体検査数(保健所以外の自治体が実施する検査を含む)

ご覧のように、前回に比べると382件増えていますがほぼ横ばい状態です。当サイトで何度も書いていますが保健所におけるHIV検査は2008年をピークに低迷したまま増加傾向になっていません。

2013年11月には献血をHIV検査目的で利用したと思われる40代男性の血液によって輸血のHIV感染が発生しています。HIV感染が不安なあなたは絶対に献血には行かないでください。保健所では無料・匿名で検査が可能です。

どうししても保健所や病院には行きたくないあなたは自宅で使えるHIV検査キットをご利用ください。献血はHIV検査代わりにはなりません。

*HIV検査は保健所や病院に行かなくても、あなたの自宅で可能です。

■「もしかして・・・」 HIV感染が不安なら迷わず検査。自宅でHIV検査が出来ます。

STDチェッカー TypeJ(男女共用)

________________________________________________

・・6.献血件数、及びHIV抗体検査陽性件数


2013年の1月~9月に献血を受けた件数、及びHIV陽性が発見された件数をご紹介したいと思います。

◇2013年1月~9月の献血件数

時期 献血件数 HIV陽性件数 10万人当り
件数(件) 3,908,307 55 1.407

表9.献血件数とHIV陽性件数

先ほど保健所のHIV検査件数の項目でも書きましたが、献血で集めた血液の輸血によってHIV感染が発生しました。40代の男性が、男性間の性行為を行った2週間後に献血を受けたのです。

献血前の問診では、過去6ヶ月以内に男性間の性行為を行った人は献血できません。しかし、その男性は問診に事実と異なる回答をし、HIV検査目的で献血を受けました。

そのときすでに男性はHIVに感染していたのです。しかし、まだ感染して2週間しか経過していなかったため、体内のウイルス量が少なく検査をパスしてしまいました。

その結果、HIVに汚染された血液は60代の男性と80代の女性の2人に輸血用として使われてしまったのです。そして60代の男性はHIVに感染してしまったのです。

最近ではHIVがニュースで取り上げられることはめったにないのですが、この献血でHIV感染者が出たことは全国版のテレビニュース、新聞、ネットメディアで大々的に取り上げられました。

そして、多くの人が今回の事件を通じて初めて気が付いたのです。献血で集められた血液にはHIV感染のリスクが存在することを。

当サイトではすでに何度も献血によるHIV感染のリスクを取り上げてきました。実際に献血では毎年100件近いHIV陽性が見つかっていることも記事にしてきました。

遅まきながらではありますが、今後二度と同じようなHIV感染が発生しないよう願いたいと思います。それには色んな施策が必要になることでしょう。

________________________________________________

・・7.まとめ


冒頭ご紹介したように、2013年第3四半期(7月-9月)のデータは次の4点が特徴的でした。

1.新規HIV感染者、新規エイズ患者は前回より減少している。

2.HIVに感染していると報告された人の29.3%はすでにエイズを発症していた。(いきなりエイズ)

3.HIVに感染した人の87.5%は性行為によって感染しており、そのうち約76%は男性同士の性的接触によって感染している。

4.新規エイズ患者を年代別にみると50歳以上が最も多い。

以上、2013年の第3四半期(7月~9月)のエイズ動向をご紹介しました。このシリーズの記事を書きながら毎回思うのですが、HIVもエイズも未だに私たちの身近に存在します。

まるで自分には関係な、遠いどこかの国の出来事だと思っているあなた。図らずも今回の献血でHIV感染者が出たことがそうではないことを証明する結果となりました。

もしもあなたが、ほんのわずかでもHIV感染の不安を持っているなら、どうか早期に保健所でHIV検査を受けてください。どうしても保健所には行けないあなたは自宅でHIV検査キットを使うこともできます。

早期のHIV検査は救命的検査であることを忘れないでください。

■「もしかして・・・」 HIV感染が不安なら迷わず検査。自宅でHIV検査が出来ます。

STDチェッカー TypeJ(男女共用)
HIV検査のみ

■HIVと最も重複感染が多い梅毒、B型肝炎。症状がより重症化することがあります。

STDチェッカー TypeO(男女共用)
HIV・梅毒・B型肝炎が同時に検査できます。

■検査キットの信頼性についてはこちら⇒検査の信頼性について
■検査キットを使った人のクチコミはこちら⇒利用者の声



・・HIV(エイズ)検査完全ガイド  TOP