2014年第3四半期(7月~9月)のエイズ動向が、厚生労働省エイズ動向委員会より発表されました。(11月21日付け)

その概要を速報であなたにお届け致します。最新のエイズ動向としてご覧下さい。

今回新規に報告されたのは、2014年6月30日から2014年9月28日までの約3ヶ月間のエイズ動向情報です。従って2014年の第3四半期(7月~9月)にあたります。

情報源はこちらです⇒『エイズ動向委員会報告』

今回の発表では新規HIV感染者は291件、新規エイズ患者は119件となり、前回(2014年第2四半期)に比べて新規HIV感染者は15件の増加、新規エイズ患者は1件のマイナスとなりました。

今回の報告でエイズ動向委員会岩本委員長コメントは、

1.同性間の性的接触によるHIV感染が増加傾向にある。

2.10代から70代まで幅広い年齢層でHIV感染が認められる。

3.早期発見は個人においては早期治療、社会においては感染の拡大防止に結びつくので、今後も保健所等の無料・匿名HIV抗体検査および相談を積極的に利用していただきたい。

となっています。

今回のデータをあなたのHIV感染予防やHIV検査のきっかけにお役立て頂ければと思います。

 

1.2014年第3四半期(7月~9月) 新規HIV感染者とエイズ患者の人数

項目 7月-9月 4月-6月 昨年同時期
新規HIV感染者数(人) 291 276 261
新規エイズ患者数(人) 119 120 108
合計数(人) 410 396 369
いきなりエイズの割合(%) 29.0 30.3 29.3

表1.新規HIV感染者とエイズ患者

2014年第3四半期の新規HIV感染報告件数は291件でした。前回(2014年第2四半期)と比べて15件の増加、昨年同時期と比べて30件の増加となっています。

一方、新規エイズ患者は119件の報告です。前回から1件の減少、昨年同時期から11件の増加となりました。そしてHIVに感染したと報告された人の29%がすでにエイズを発症していました。(いきなりエイズの割合)

こうして四半期ベースのデータを見ると新規HIV感染者の増加傾向が止まっていないことがよく分かります。

それでは個別にデータをみていきましょう。

 

2.2014年第3四半期 新規HIV感染者とエイズ患者の感染ルート

2-1)新規HIV感染者感染ルート

2014年第3四半期(7月~9月)の新規HIV感染者の感染ルートは以下の通りです。

感染ルート 件数 比率 (%)
異性間性的接触 43 14.8
同性間性的接触 213 73.2
静注薬物使用 2 0.7
母子感染 0 0.0
その他 2 0.7
不明 31 10.7
合計 291 100.0

表2.2014年第3四半期 新規HIV感染者の感染ルート

同性間の性的接触による感染は前期(4月~6月)は202件で11件の増加となっています。また213件全て男性感染者であり女性の感染者はいませんでした。

表2をグラフにしたものが図1です。

HIV感染ルート
図1.2014年第3四半期 新規HIV感染者の感染ルート

図1をご覧頂いてお分かりのように、新規HIV感染者の73.2%が同性間の性的接触による感染です。今回は男性の感染者のみでしたが、女性同士の性的接触でもHIVは感染する可能性があります。こちらの記事をご覧ください。

『女性同士でHIV感染!』

HIV感染の基本はHIVを含む体液が相手の粘膜部に接触することです。そこに男女の差はありません。

また、同性間、異性間を合わせた性的接触による感染が全体の88%を占めています。性的接触による感染がいかに多いか分かります。現在の日本では血液感染や母子感染は極めてまれなのです。ちなみに今期は薬物常用者の注射器による感染が2件、母子感染はゼロでした。

2-2)新規エイズ患者感染ルート

2014年第3四半期(7月~9月)の新規エイズ患者の感染ルートは以下の通りです。

感染ルート 件数 比率 (%)
異性間性的接触 27 22.7
同性間性的接触 78 65.5
静注薬物使用 0 0.0
母子感染 1 0.8
その他 1 0.8
不明 12 10.1
合計 119
100.0

表3.2014年第3四半期 新規エイズ患者の感染ルート

新規エイズ患者の感染ルートも同性間の性的接触によるルートが最も多く、全体の65.5%を占めています。同性間の感染による女性エイズ患者はいませんでした。全て男性患者となっています。

また今回は母子感染よるエイズ患者が1件報告されています。事前に母親がHIV感染者と分かっていたのかどうか不明です。

表3をグラフにしたものが図2です。

エイズ感染ルート
図2.2014年第3四半期 新規エイズ患者の感染ルート

HIV感染者同様、新規のエイズ患者においても同性間性的接触が最も多い感染ルートとなっています。

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3.2014年第3四半期 新規HIV感染者・エイズ患者年代別分布

新規HIV感染者とエイズ患者の年代別分布データをご紹介します。

4-1)2014年第3四半期 新規HIV感染者の年代別分布

年齢区分 件数 比率 (%)
10歳未満 0 0.0
10歳~19歳 4 1.4
20歳~29歳 91 31.3
30歳~39歳 90 30.9
40歳~49歳 68 23.4
50歳~59歳 24 8.2
60歳~69歳 11 3.8
70歳以上 3 1.0
不明 0 0.0
合計 291 100.0

表5.2014年第3四半期 新規HIV感染者の年代別分布

表5をグラフにしたものが図3です。

HIV年代別
図3.2014年第3四半期 新規HIV感染者の年代別分布

表5、図3からお分かりのように、新規HIV感染者は20代~40代に多くなっており、全体の85.6%を占めています。しかし、50歳以上にも13.1%の感染者が存在しています。HIV感染に年齢は関係ありません。

今後社会の高齢化が進めば更に高齢者のHIV感染者は増加するのではないでしょうか。HIVだけに限らずクラミジア、梅毒などを含めた性感染症の感染者高齢化を指摘する記事も目に付きます。

4-2)2014年第3四半期 新規エイズ患者の年代別分布

年齢区分 件数 比率 (%)
10歳未満 1 0.8
10歳~19歳 0 0.0
20歳~29歳 13 10.9
30歳~39歳 41 34.5
40歳~49歳 33 27.7
50歳~59歳 20 16.8
60歳~69歳 7 5.9
70歳以上 4 3.4
不明 0 0.0
合計 119 100.0

表6.2014年第3四半期 新規エイズ患者の年代別分布

表6をグラフにしたものが図4です。

エイズ年代別
図4.2014年第3四半期 新規エイズ患者の年代別分布

図4からお分かりの通り、新規エイズ患者は30代に34.5%、40代に27.7%と多いのですが、しかし50歳以上にも26.1%分布しています。

この新規エイズ患者はHIV感染が分かった時点ですでにエイズを発症していた患者さんであり、「いきなりエイズ」と言うことになります。当サイトで繰り返し記事にしてきた通り、現在ではHIV感染が早期に見つかれば抗HIV薬の投与によってエイズ発症を防ぐことも可能です。つまり、HIVに感染してもエイズ患者にならずに済みます。

50歳以上に新規エイズ患者、いきなりエイズが多いのはHIV検査を受ける人が少ないせいではないでしょうか。若い世代に比べるとHIVやエイズに対する警戒感が薄かったり、あるいは保健所、病院でHIV検査を受けることに抵抗のある人が多いのかも知れません。

かつてはHIVに感染してからエイズ発症までは8年や10年の潜伏期間がありましたが、近年では2,3年以内に発症する例が多いと報告されています。もしもあなたがHIV感染の不安を感じたら早期のHIV検査があなたの命を救います。

関連記事⇒『いきなりエイズ』

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4.2014年第3四半期 都道府県別新規HIV感染者・エイズ患者数

2014年第3四半期(7月~9月)の都道府県別HIV感染者、エイズ患者の動向を表にしてあります。表中の前回とは、2014年の4月から6月です。

区分 新規HIV感染者 新規エイズ患者
都道府県 7月-9月 前回 累計 7月-9月 前回 累計
北海道 4 5 230 2 3 143
青森県 1 0 47 0 2 27
岩手県 1 0 27 0 0 29
宮城県 4 2 117 2 1 79
秋田県 0 0 21 0 0 23
山形県 0 2 23 0 0 23
福島県 2 0 62 2 0 43
茨城県 1 3 513 3 2 310
栃木県 4 3 235 1 2 187
群馬県 6 5 187 2 2 131
埼玉県 6 2 471 1 7 319
千葉県 11 9 728 4 8 497
東京都 111 104 6,203 35 18 1,923
神奈川県 15 21 1,136 8 11 556
新潟県 1 1 85 0 1 57
山梨県 0 0 106 0 0 44
長野県 1 1 298 0 2 193
富山県 1 0 35 0 0 26
石川県 0 4 67 2 1 36
福井県 2 0 47 2 1 29
岐阜県 4 3 127 5 1 104
静岡県 5 4 382 1 4 193
愛知県 19 17 973 4 12 494
三重県 0 4 141 0 0 84
滋賀県 1 1 67 1 2 54
京都府 4 3 217 0 2 103
大阪府 39 35 2,072 11 11 669
兵庫県 5 6 359 1 2 201
奈良県 1 3 95 2 3 66
和歌山県 0 1 55 0 1 46
鳥取県 0 0 13 1 1 14
島根県 0 1 17 2 0 7
岡山県 7 4 114 4 1 69
広島県 2 8 200 4 3 101
山口県 0 0 54 0 2 19
徳島県 2 1 29 0 1 20
香川県 0 0 49 1 0 37
愛媛県 1 1 67 0 0 49
高知県 1 0 31 0 0 16
福岡県 13 5 418 10 3 199
佐賀県 1 2 26 1 0 13
長崎県 0 5 45 0 2 28
熊本県 3 1 73 1 1 53
大分県 4 1 45 0 2 25
宮崎県 4 1 39 0 1 28
鹿児島県 0 2 73 2 1 53
沖縄県 4 5 183 3 3 96
合計 291 276 16,593 119 120 7,516

表4.都道府県別新規HIV感染者・エイズ患者数

なお、このデータはあくまでも報告地ベースであり、新規のHIV感染者、エイズ患者が報告された都道府県に居住しているとは限りません。例えば北海道に住んでいる人が東京に遊びに来てHIV感染が見つかれば東京でカウントされます。

表4から、新規のHIV感染者、エイズ患者の多い都道府県は、東京、大阪、神奈川、千葉、愛知などです。

また、あなたのお住まいの都道府県でHIV感染者やエイズ患者が少ないからといって、それはあなたがHIVに感染するリスクが少ないと言うことではありません。どうぞ誤解されないようにお気をつけ下さい。

 

5.保健所などの抗体検査数

2014年第3四半期(7月~9月)に保健所や地方自治体の実施するHIV抗体検査を受けた件数は以下の通りでした。

◇2014年7月~9月の保健所などにおける抗体検査件数

時期 4月-6月 前回 昨年同時期
件数(件) 36,516 38,854 34,340

表8.保健所抗体検査数(保健所以外の自治体が実施する検査を含む)

ご覧のように、前回よりも2,338件減少しています。また、昨年の同時期に比べると2,176件の増加です。

どうしても保健所や病院には行きたくないあなたは自宅で使えるHIV検査キットをご利用ください。献血はHIV検査代わりにはなりません。

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6.献血件数、及びHIV抗体検査陽性件数

2014年の1月~9月に献血を受けた件数、及びHIV陽性が発見された件数をご紹介したいと思います。

◇2014年1月~9月の献血件数

時期 献血件数 HIV陽性件数 10万人当り
件数(件) 3,759,951 50 1.330

表9.献血件数とHIV陽性件数

献血で見つかるHIV陽性件数は、潜在的なHIV感染者の動向を探る手がかりとなります。何しろ年間に500万人以上の献血件数があります。自分でHIVに感染していると気づいていない潜在的な感染者の動向がある程度分かります。エイズ動向委員会の報告書に毎回献血での陽性件数が載っているのはそのためだと思います。

 

7.まとめ

以上、2014年の第3四半期(7月~9月)のエイズ動向をご紹介しました。第3四半期は前期(4月~6月)に比べて新規HIV感染者は15件増加、新規エイズ患者は1件減少でした。両方合わせた件数では14件の増加であり、男性同士の性的接触が主な増加の感染ルートになっています。

最後に、毎回ほぼ同じ文言ではありますが、エイズ動向委員会、岩本委員長のお言葉を紹介してまとめとさせて頂きます。

『HIV感染の早期発見は個人においては早期治療、社会においては感染の拡大防止に結びつくので、今後も保健所等の無料・匿名HIV抗体検査および相談を積極的に利用していただきたい。』

もしもあなたがどうしても保健所に行くのが嫌なら、あなたの自宅で検査キットを利用する方法もあります。HIV検査の先延ばしはあなたにとって何のメリットもありません。どうか、早期のHIV検査が救命的検査であることを忘れないで下さい。

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