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今回は中国におけるHIV感染予防に関するニュースをご紹介します。

このコラムの5月1日付けで「風俗とHIV」と言う記事を書きました。その中で、風俗産業におけるコンドームの普及について、現行法との矛盾点を指摘しました。

つまり、日本においては「売春防止法」と言う法律があって、風俗店での本番行為は禁止されています。それゆえ、コンドームの普及を公には出来ない、と言う事情があります。コンドームを普及させることは本番行為を認めることになりかねません。

ところが、中国においてはちょっと事情が違うようです。中国は広東省東莞市(とうかんし)でのお話しです。この街は人口が75万人の工業都市です。昔は赤土の広がる貧しい農村ばかりだったらしいのですが、広州、深圳、香港の中間に位置することから、パソコンや電子部品、衣料品などが盛んになったそうです。

中国当局は、この街でのHIV感染を防ぐため、風俗店におけるコンドームの普及を図っているのです。現在のコンドーム使用状況は20%程度らしいのですが、これを今年中には80%まで引き上げ、2014年までには90%にしたいと言うのが目標だそうです。⇒ニュースソースはこちら

なぜ、このような目標を立てたかと言うと、同市におけるHIV感染が風俗店を起点に一般家庭にまで広がりつつあるからです。同市においては、1991年に初めてのHIV感染者が見つかってから、2007年までに1503件が確認されているそうです。この感染ルートは50%から70%が性行為感染なのだそうです。

むろん、中国においても日本同様、本番行為の売春は法律で禁じられています。しかし、他の国々同様、非合法的には本番サービスを売りにするお店は存在します。私も何回か中国には行きました。香港、上海、及びその周辺で夜の歓楽街を見てびっくりしました。

他のアジアの国々同様、カラオケを装った風俗サービス店がけっこうあります。でも、さすがに私も中国で遊んだことはありません。純粋にカラオケを楽しんでホテルに直行です。あまり中国のその方面の事情に詳しくなくて、万一当局に捕まったらどんな目に合うかわからないと言う不安が大きかったからです。

私たち外国人相手ではなく、中国人の男性を相手にした風俗サービスの実態はまるで知りません。きっと、そこが一番の大きな問題なのでしょう。コンドームの普及率を上げるターゲットも、そんなお店が対象なのではないかと思われます。

いずれにしても、建前としては本番禁止だけど、ホンネでコンドームの普及率を数値目標まで立てて進めるのはごりっぱです。何せとんでもなく人口の多い国中国です。HIV感染が爆発的に広がれば目覚ましい中国の発展を妨げる要因になりかねません。日本への感染拡大もむろん心配です。

ひるがえって、日本ではどうでしょうか。たぶん、ムリでしょう・・・・。

「いきなりエイズ」を防ぐには、早くHIV検査を受ける以外に方法はありません。⇒ 「HIV検査があなたの命を救います」

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