最新中国エイズ情報をお伝えします。

つい先日、上海近郊に住んでいる私の友人が久々に休暇を取って帰国しました。友人は50歳で単身赴任しています。けっこうな遊び人で、現地でもそれなりに楽しんでいる様子。私はその友人に陰性エイズのことを聞いてみました。

陰性エイズとは、通常のHIV検査では陰性となるのに、エイズに似た症状が出るとされる新種の感染病です。中国ではかなりの感染者がいて、日本にも中国で感染したとする人がブログで告白しています。でも、その実態はよく分かっていません。

私の友人に現地でそうした陰性エイズについての報道がどうなのか、聞いてみました。友人の話では、全くそんな話題は出ないそうです。ナイトスポットでも聞いたことがないと言っていました。中国は広いですが、陰性エイズが中国中にまん延しているわけではないようです。

私はその友人に逆取材されてしまったのですが、今後中国で何か情報があったら教えて欲しいとお願いしておきました。

◇中国のHIV感染者は78万人

国連エイズ合同計画(UNAIDS)、世界保健機関(WHO)、中国衛生部の合同専門家チームの推計によると、2011年末時点で中国のHIV感染者・エイズ患者数は合計78万人と推計されています。ただし、HIV感染が確認できているのは34万6000人であり、残り43万4000人は自分がHIVに感染していることを知らないのだそうです。また、2009年のデータと比較すると、HIV感染者は4万人増えています。

2011年の新規HIV感染者は4万8000人であり、そのうち81.6%が性行為による感染です。

人口が13億5000万人近い大国で、HIV感染者の推計が78万人というのも何か少ない気がします。単純に他国との比較はできないのですが、インドは人口が12億人いてHIV感染者は510万人と推計されています。むろん、インドと中国の事情は異なりますから一概に何とも言えないのですが、私の感覚としてどうも中国にはもっと多くのHIV感染者がいるのではないかと思えて仕方ありません。こんな記事もありますし・・・⇒『中国のHIV感染者1000万人?』

◇増える60歳以上のHIV感染者

近年、中国のHIV感染で問題になっているのが60歳以上の感染者が増加傾向にあることです。2005年と2010年で、60歳以上の新規HIV感染者、エイズ患者の報告数を比較してみると、

●60歳以上の新規HIV感染者
2005年   483人(2.2%)
2010年 3,031人(8.9%)

●60歳以上の新規エイズ患者
2005年   237人(5.4%)
2010年  2,546人(11%)

このように、この5年間でHIV感染者、エイズ患者の合計では7.7倍に増えています。ただ、全体のHIV感染者数が5年間でどのくらい増えているのか分からないため、60歳以上の増加がどの程度インパクトあるものなのかが分かりません。国連エイズ合同計画(UNAIDS)、世界保健機関(WHO)の2005年当時の推計データでは、中国のHIV感染者数は84万人とされていました。いかに推計が難しいか分かりますね。

なお、60歳以上のHIV感染者が増加している背景には、高齢者の売春、同性間性行為があるそうです。

中国国務院は2011年にエイズ予防のための新しい5ヶ年行動計画を決め、2015年時点でHIV感染者、エイズ患者数を120万人前後に抑えることを目標にしています。

しかし、中国のHIV感染はかつてのように薬物常用者などのハイリスクグループに特化された感染ルートから分散傾向にあるため、予防や管理が難しくなっているそうです。

最後に日本の最新状況をご紹介しておきます。

●平成23年 新規HIV感染者 1,019人
●平成23年 新規エイズ患者 467人

●平成22年末時点での累計HIV感染者 12,623人
●平成22年末時点での累計エイズ患者  5,783人
(エイズ動向委員会公表資料から)

*「生存率」・「いきなりエイズ」・「潜伏期間」

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