コラム一覧コラム(保健所/血液センター)>保健所のHIV検査件数が減少?


このページでは、保健所などで行う無料・匿名でのHIV抗体検査についてご紹介します。

下のグラフをご覧下さい。昨年までの過去10年間のHIV検査を受けた人の件数と、HIV感染者の人数をグラフにしたものです。HIV検査は、主に保健所が行っている無料・匿名の抗体検査です。

赤い折れ線グラフは、その年に新たに報告されたHIV感染者の人数を表します。これにはエイズ患者は含んでいません。(データは「エイズ動向委員会」発表資料による)

こうして、HIV検査の受検件数と、感染者数を同時にグラフで見れば、その相関関係は一目瞭然です。受診件数に比例して感染者の報告数も増減しています。考えてみれば、当然ですね。沢山の人が検査を受ければ、それだけ感染者も多く見つかるでしょう。

そこで問題なのが、昨年、平成21年です。その前年の平成20年と比べるとHIVの新規感染者数は減ったのですが、受診件数も15%近く減っており、とても喜べません。むしろ、感染者が潜伏してしまってリスクが大きくなっていると見た方がいいのではないかと思われます。

【HIV検査の受診件数とHIV患者数】

すでにあなたもご承知のように、HIVに感染してもほとんどの人は自覚症状がありません。自分から足を運んで検査を受けない限り、HIVに感染しているかどうかは分かりません。HIVに感染しているのに気が付かず、パートナーにうつしたり、自分自身の感染が進んでしまうことになります。

この平成21年の受診件数低下の大きな理由は、新型インフルエンザだと言われています。保健所はじめ、HIV検査を行っている公的機関や医療機関が、新型インフルエンザの対応に追われてHIV検査まで十分手が回らなかったとされています。

事実、各地の保健所のホームページ上で、HIV検査を縮小して新型インフルエンザ対応を行いますと言った案内が見られました。夜間、土日、特別キャンペーンなどのHIV検査が減った保健所があったのです。

では、今年、平成22年はどうでしょうか。その後新型インフルエンザが猛威を振るっている様子はありません。昨年の一時期にはマスクが品切れで店頭から姿を消す騒ぎまでありましたが、今ではどこの店でもたっぷり在庫があります。学級閉鎖、学校閉鎖と言ったニュースも聞きません。

油断は出来ませんが、一応落ち着いた状況なのではないでしょうか。厚生労働省のホームページにも、「現在は第一波が終息した状態だ」と書かれています。

それでは、HIV検査を受ける人はまた増えて元のレベルに戻ったのでしょうか。データを見る限り、戻っていません。エイズ動向員会が発表した今年5月のデータでは、次のように報じられています。

今年の1月から3月までの3ヶ月間に、全国の保健所などで無料・匿名のHIV抗体検査を受けた人の件数は、29,455件でした。この件数は、昨年同時期と比べると、35%も減少しています。昨年の1月から3月までの3ヶ月間に検査を受けた人の件数は45,829件だったのです。

つまり、年間通した合計の件数で、前年よりも15%受診件数が減った、その昨年と比べて今年は更に受診件数が減っているのです。受診件数が減った要因とされる新型インフルエンザが影響しているとは考えにくい状況なのにです。

これはもう、HIVに対する関心そのものが減っていると言うことではないでしょうか。6月には全国的にエイズキャンペーンを張って、受診件数アップを図りましたが、その効果はどうだったのでしょう。

もしも、あなたにHIV感染の不安があって、検査をためらっているとしたら、あなたにとって早期のHIV検査がどれほど大事か、ぜひ次の記事をご覧ください。

HIV検査を遅らせることであなたにプラスになるこは何ひとつありません。いかに危険ばかりが大きくなっていくか、お分かり頂けるはずです。

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