今更ですが、改めて早期のHIV検査の大切さ、重要性を発信したいと思います。
2017年6月19日(月)読売新聞からの情報です。
◇HIV脳症の悲劇
読売新聞では2017年6月、「性感染症のいま」と言う5回連載の特集を組んでいます。
その第2回が6月19日の朝刊に載っていました。
そこにはこんなエイズ患者の事例が紹介されていました。
千葉在住の49歳のタイ出身の女性(日本人男性と結婚)がHIVに感染し、意識障害で病院に行った時にはすでにエイズを発症していました。
彼女はエイズ指標疾患の1つ、HIV脳症を発症しており、そのため夫の顔を見ても誰だか分からず、意思表示も出来ず、手しか動かせないそうです。
むろん、彼女はHIVの増殖を抑える抗HIV療法を受けています。
よく、
「今やHIV感染症は慢性疾患に近い」
とか、
「エイズで死ぬことはなくなった」
などと言います。
それは確かにその通りなのですが、あくまでエイズ発症前の早期治療が大事です。
エイズ発症後の治療では生命の危険があったり、後遺症で苦しむこともあります。
まさにこの女性の場合は、HIV感染が分かった時にはすでにHIV脳症を発症しており、お気の毒にも回復する見込みがないと診断されているそうです。
女性がエイズを発症したのは6年前のこと。HIV感染、エイズ発症の詳しい事情は新聞には載っていませんでした。
ただ、夫婦はすれ違い生活が多く、夫も妻の異変に気付かなったそうです。
しかし、こうしたHIV感染が見つかった時にすでにエイズを発症している、いわゆる「いきなりエイズ」はとても多く報告されています。
毎年、HIV感染が報告された患者の約30%は「いきなりエイズ」なのです。
それまで本人は全くHIV感染に気付いていません。
何かの症状が出て病院で検査を受けた時にはすでに免疫力は極端に低下しており、エイズ指標疾患を発症しているのです。
あくまでもHIV感染症が慢性疾患に近いと言われるのはエイズ発症前に治療を開始出来た場合の話です。
◇高齢化が進むエイズ患者
先の女性は現在、県内の特別養護老人ホームで暮らしているそうです。
しかし、ここに入居するまでには随分と苦労されたそうです。やはりHIV感染者であることがネックになって受け入れ先が見つからなかったのです。
多くの施設では過去にHIV感染者の入所実績がなく、どう対応していいのか分からず不安や混乱を招くとして躊躇するのです。
彼女を受け入れてくれた施設でもHIV感染者の受け入れは初めての経験だったそうです。
専門家を呼んで全職員がHIVを正しく理解できるよう勉強会もやったそうです。
また、すでに受け入れ経験のある他の施設から情報も仕入れたそうです。
「HIVを理由に断ることはない。」
と言う施設の方針があればこその対応だったのですね。
高齢化が進む日本おいて、HIV陽性者の受け入れ施設をどう確保するか、これはとても大きな問題です。
◇まとめ
今回は読売新聞に連載中の特集「性感染症のいま」から、あるエイズ患者の例をご紹介しました。
ここで私があなたにお伝えしたかったのは次の2点です。
1.HIV感染症はエイズ発症前の治療が大事。エイズ発症後では後遺症のリスクもある。
2.高齢化したHIV陽性者を受け入れる施設は少ない。この先の大きな課題である。
高齢者の受け入れ施設不足を解決することは、あなたや私だけの力ではどうにもなりません。
しかし、HIV感染を早期に見つけること、エイズ発症前に治療を受けること、これは私たちで何とか出来ます。
HIV感染の不安や心当たりがあったら、すぐにHIV検査を受けることです。
全国の保健所ではHIV検査を無料・匿名で受けることが出来ます。
あなたが忙しくて時間がないなら、自宅で郵送検査と言う方法もあります。
今回の女性の夫が言った言葉が印象的です。
「エイズになる前に、僕がちゃんと見ていればよかった。」
本人も、家族も、「まさか・・・」と言う想いがあったのでしょう。
早期のHIV検査はあなたにとって救命的検査となります。
HIV検査の先送りは「いきなりエイズ」のリスクが増すだけです。
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