TOP コラム一覧コラム(ニュース編)>横浜「聖隷横浜病院」のHIV検査


すでに新聞、ニュースなどで皆さんご存知でしょう。横浜聖隷横浜病院において、入院患者全員に、患者負担でHIV検査を行っていたと言う事実が報道されました。これは、今年1月に同病院に対する厚労省の立ち入り調査が行われ、そこで発覚したものです。

同病院では、2006年8月から、院内感染を防止する目的でHIV検査を入院患者全員に行うようになりました。これまでにHIV検査を行った患者数はのべ5000人に登り、実際に何人かのHIV感染者が見つかっています。

院内感染防止が目的であり、直接的な治療目的ではないため、HIVの検査費用は健康保険の適用外でした。つまり、全額患者負担で行われており、1人1300円かかっていたそうです。

この病院が行ったHIV検査で、何が問題だったとかと言うと、次の2点が問題とされました。

1.対象が入院患者全員であり、病院側は患者本人の同意を得ているとしているが、半ば強制的であった可能性が高い。

2.院内感染防止が目的であれば、HIV検査の費用は病院側が負担すべきであり、患者が負担するのはおかしい。

新聞報道などを見る限り、2の問題点については病院側も認め、これまでに検査費用を自己負担した5000人の患者に対して検査費用の返還を行うそうです。

1の問題点については、特に病院側からのコメント記事が見つかりませんでした。しかし、普通に考えてみれば患者の立場では断りづらいです。今から何かの病気で入院しようとするときに、「院内感染防止のためにHIV検査を受けて下さい」と言われて、嫌です、とは言いにくい。

それはHIV検査以外の検査であったとしても、同様です。患者と医師・病院の立場を考えれば、どうしたって患者の方が弱いです。特に重い疾患で入院する患者さんほどそうでしょう。すがる思いで入院する患者も多いと思うのです。

この病院、ホームページで見ると大きな病院です。病床数は300、診療科27、職員数は429名だそうです。ホームページの中に、「特色と取り組み」と言うカテゴリーがあり、「感染対策の取り組み」と言うページもあります。内容を見たのですが、とても素晴らしい取り組みが書かれてあります。この活動を患者本位でやって頂ければと思います。⇒横浜「聖隷横浜病院」」

さて、最後に今回問題となったHIV検査ですが、健康保険の適用はどうなっているか、ご存知ですか?本人に何も自覚症状がなく、医師が検査が必要と認めないケースにおいては、保険適用外となります。

つまり、今回の院内感染防止のように、単なる「心配だから念のために検査する」と言う場合は治療目的ではないので全額自己負担になるのです。(詳しくは「HIV検査の保険適用」参照)

でも、保健所に行けば無料・匿名でHIV検査が受けられます。感染防止とエイズ発症を抑える目的からすれば、当然の仕組みだと思います。

「いきなりエイズ」を防ぐには、早くHIV検査を受ける以外に方法はありません。⇒ 「HIV検査があなたの命を救います」

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