平成23年4月1日から献血の年齢制限が一部緩和されます。あなたはご存知でしたか?

緩和の内容は主に2点あります。

・・1.400ml献血が17歳以上で可能(男性のみ)

400ml献血や成分献血は従来男女ともに18歳以上でないと出来ませんでした。4月1日以降は男性に限り17歳以上から400ml献血が可能になります。

400ml献血とはどんなものかと言うと、文字通り1回の献血で400mlの血液を採血する献血です。同様に200ml献血は1回で200mlの血液を採血します。

人間の血液と言うのは、同じ血液型であっても厳密には全く同じではなく個人差があります。例えば、あなたの血液型がA型で手術をするために800mlの輸血をするとします。

もしも400ml献血で採血されたA型の血液を使うとすれば、2人の献血者でまかなうことが出来ます。一方、200ml献血だと4人の献血者が必要となります。

先ほども書いたように、同じA型と言っても献血者の個人差があって、4人分の血液を混ぜるよりも2人分の血液でまかなう方が、輸血されるあなたの健康には安心なのです。

あなたの血液と輸血で体内に入ってくる血液が微妙に異なると副作用が出る危険があるのです。なるべく少ない人数分の血液で輸血する方が安全と言う訳です。

従って、医療の現場では出来れば400ml献血で集めた血液が大量に欲しいのです。

とは言え、献血する人の体調も考慮する必要があります。十分大人になっていない人から多くの血液を採取することは負担になります。それで、今までは16歳や17歳の人は1回あたりの献血は200mlと制限をしていたのです。

それが今回の年齢制限緩和で、男性に限っては上限制限が18歳から17歳へ緩和されたのです。

・・2.血小板成分献血は69歳まで可能(男性に限り)

従来は血小板成分献血については、男女ともに上限54歳と言う年齢制限がありました。それが今回の変更で男性に限り69歳まで緩和されました。

ただし条件付きで、65歳から69歳までの人は、60歳から64歳までの間に献血の経験がある人に限定されます。無条件に69歳まで上限緩和することは危険が伴うと言う判断があったのだと思います。

なお、60歳から64歳の間で可能な献血としては、血漿(けっしょう)成分献血、200ml献血、400ml献血があります。この3種類の献血は上限年齢が69歳となっています。

また、血小板成分献血と言うのは、血液の成分の中から血小板だけを取り出し、その他の成分は再び体内に戻すと言う献血です。こうすると献血者に大きな負担をかけることなく血小板を多く集めることが出来ます。

血小板は白血病やガンの治療には欠かせない大事な血液成分です。

・・3.献血件数の減少

今回のこうした年齢制限一部緩和の背景には献血者の減少があります。特に若い献血者が減っているのだそうです。

実際に献血者がどのくらい減少しているのか、下のグラフを見てください。1987年から2010年までの献血件数と、献血で見つかったHIV陽性件数を表すグラフです。

青い棒グラフの献血件数を見てください。1987年には8百万件を超えていた献血件数は、ここ数年は5百万件前後まで減っています。4割近くも減っているのです。

こうした背景があって、年齢制限の緩和が行われたのだと思います。

・・4.HIV感染のリスク

同じグラフに献血で見つかったHIV陽性件数が折れ線グラフで表されています。こちらは年々増加傾向にあります。献血で集められた血液は全てHIV検査を行い、陽性の血液が輸血に使われて血液感染することを防いでいます。

でも、もしあなたが自分でHIVに感染しているかも知れないと不安になっても、HIV検査代わりに献血を利用するのは絶対に止めてください。その行為は2つの意味で非常に危険だからです。

1つには、本当にあなたがHIVに感染していた場合、あなたの血液が輸血に使われてHIVの血液感染が発生する危険があります。

確かに輸血で集めた血液は全てHIV検査を行います。しかし、あなたもよくご存知の通り、HIVに感染しても感染直後は検査で見つけることが出来ません。ある期間が経過しないとHIVに感染しているのに陰性と判定されてしまう危険があるのです。

2つ目のリスクは、あなた自身の身に降りかかるリスクです。あなたが本当にHIVに感染していた場合、HIV検査で陽性と分かっても献血では検査結果をあなたに教えないことになっているのです。

検査結果を教えてしまうと、多くの人がHIV検査代わりに献血を利用するようになり、先ほど説明した1つ目の危険が大きくなります。従って、検査結果を教えないことによって献血をHIV検査の代わりに使われることを防いでいるのです。

ですから、あなたにHIV感染の不安が少しでもあるのなら、献血を利用している場合ではありません。即刻保健所や医療機関でHIV検査を受けてください。

HIV感染は早く見つかればエイズ発症を防ぐことが出来るようになりました。HIV検査を受けずにいきなりエイズを発症すると治療が非常に困難になることもあり、あなたの生命にかかわります。

文字通り、HIV検査はあなたにとって救命的検査であり、献血で代用しようなどと考えている場合ではないのです。

以上、献血の年齢制限一部緩和のご紹介と、HIV検査についてのお話でした。

もしも、あなたが保健所や医療機関を利用するのが嫌で献血を利用しようなどと思ったのなら、自宅でHIV検査を行うことも可能です。ですから決して献血をHIV検査代わりにしないでください。

誰にも知られず、あなたの都合のいいときに10分もあれば使える検査キットがあります。私も利用したHIV検査キットをご紹介しておきます。

*保健所や病院に行かなくてもHIV検査は可能です

■自宅でHIV検査体験記



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