TOP > コラム一覧>コラム(HIV/エイズの現状編)>2009年エイズ発生動向の概要 |
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5月27日付けで、エイズ動向員会の岩本委員長コメントが発表されました。「2009年エイズ発生動向の概要について」と言うタイトルです。本サイトにも、「HIV感染者・エイズ患者の現状」と言うページがあります。そこでは、2009年の速報と、2008年の詳細データを記事にしてあります。
今回のエイズ動向委員会、岩本委員長コメントは2009年の概要をコメントしたものです。2009年の詳細データは7月末に発表されるそうです。詳細はそれまで待つとして、岩本委員長から発表された概要の中から、主な数字を拾ってお伝えします。
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【新規HIV感染者】
◇感染者数
・新規HIV感染者は1,021件で過去3位
◇感染ルート
・同性間性的接触によるものが694件(全HIV感染者報告数の約68%)と最多
・異性間性的接触によるものが210件(全HIV感染者報告数の約21%)
◇感染年代
・年齢別では、特に20~30 代に多い
◇感染報告地域
・東京都を含む関東・甲信越ブロック及び近畿ブロックの報告が多数を占める(75%)
・九州ブロックが増加
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【新規エイズ患者】
◇患者数
・新規AIDS患者は431件で過去最高と同数
◇感染ルート
・同性間性的接触によるものが210件(全AIDS患者報告数の約49%)と最多
・異性間性的接触によるものが132件(全AIDS患者報告数の約31%)
◇患者年代
・年齢別では、30 歳以上に多い
◇患者報告地域
・東京都を含む関東・甲信越ブロック及び近畿ブロックからの報告が多数を占める(65%)
・北海道・東北ブロック及び近畿ブロック、九州ブロックで増加
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【データから】
◇合計は1,452件で過去3位(一日あたり約4.0件)
・これまでの最高は、平成20年(確定値)HIV感染者1,126件、AIDS患者431件、合計1,557件
◇総感染者に占めるエイズ患者の比率は29.7%(いきなりエイズの発生率)
・HIV感染者の早期発見に、いっそうの取り組みが必要(特に感染が増加している九州ブロック)
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