TOP コラム一覧コラム(基礎情報)>HIVの寿命(?)について

ここでは、HIVの寿命についてお話します。ただし、HIVを始めとするウイルスは、生物学上は生物として認められない、と言う説もあるようで、生物でなければ「寿命」と言うのも変な話になってしまいます。

ここでの「寿命」と言う意味は、活動していたウイルスが、二度と活動出来なくなる時期を言います。まさに、生物であれば命が絶たれるときです。専門書や、医療サイトなどでは、このウイルスが活動出来なくなった状態を「不活性化」と言う表現を使っています。

ここでは説明が分かり易いように、ウイルスが「生きている」「死んでいる」と言う表現を使うことにします。生物学上の論争は難しすぎて、素人の私には分かりません。あくまでも、便宜上ですから、これにクレームつけないようにお願いします。⇒「HIVは生物か?」

・・1.宿主(人間)の体内での寿命は?

さて、HIVの寿命ですが、まず体内ではどうでしょうか。実は、調べてみてびっくり仰天しました。私のイメージでは、体内では一定期間で新しいウイルスが古いウイルスにとって代わるものだと思っていました。つまり、寿命がきて死んでいくウイルスと、新しく体内で作られるウイルスが交代するのだと思っていたのです。

しかし、色々と調べてみると、そうではないようです。HIVは、体外ではすぐに死んでしまう(不活性化)のですが、体内ではずーっと生きているのだそうです。宿主が生きている限り、HIVもまた体内で生き続けるのだそうです。

でも、そうするとHIVはいったい、どのくらい体内に増え続けるのでしょう。毎日信じられないくらいのコピーを作るHIVが、作られたまま、ずっと存在するなら宿主である人の身体はHIVだらけになるんじゃないかと心配です。

当然ながら、実際にはHIVだらけになることはありません。なぜなら、人間の免疫機能がHIVを攻撃するからです。HIVに感染した体内では、常にHIVと免疫機能が戦っているのです。

HIVは体内に侵入すると、ヘルパーT細胞と言う免疫機能の中枢細胞に取り付きます。そして、このヘルパーT細胞の中に入り込んで自分のコピーをどんどん作っていくのです。そして、最後にはヘルパーT細胞はHIVによって破壊されてしまいます。

つまり、HIVは自分のコピーを作る作業と同時に、ヘルパーT細胞と言う免疫細胞を破壊して免疫不全状態を作ろうとするのです。ただし、人の免疫システムもまた、破壊されたヘルパーT細胞をどんどん補充していきます。新しいヘルパーT細胞が作られるのです。

こうして、HIVもコピーを作りながら免疫細胞に攻撃されて減っていくという、増減を繰り返します。ヘルパーT細胞もHIVに破壊されて減り、新しく作られて増える、この増減を繰り返します。

そして、HIVに感染した後、何も治療をしなければ、この増減はHIVの勝利に終わり、多勢に無勢、やがてHIV軍が圧倒的に数を増やし、免疫機能は破たんして免疫不全状態となります。そして、色んな感染症を引き起こすのです。

このように、体内にあってはHIVは寿命が来て死ぬことはありません。人の免疫力によって攻撃を受け、減っていくだけです。

関連記事
「ウイルスと病原菌」:ウイルスが自分のコピーを作る方法を説明しています。とても巧妙です。

・・2.体外での寿命は?

では、HIVが体外に出た場合の寿命はどうでしょうか。皆さんご存知のように、HIVは非常に感染力の弱いウイルスです。それは、体外ではすぐに死ぬ、不活性化するからです。

ちなみに、HIVは空気中では約5分前後で死ぬそうです。でも、この5分と言うのはHIV単体の場合です。普通、感染した人間の体内から外へ出るのに、HIV単体で出ることはないですよね。血液中や精液、膣分泌液に混じって体外へ出ます。

では、こういった体液、血液中に入ったままのHIVは体外ではどのくらいの寿命でしょうか。これが、およそ1時間くらいの寿命だそうです。

以上の体外寿命の情報源はこちら⇒「病気/健康豆知識」

では、この体外で1時間と言う寿命をもっと早めて、殺す(不活性化)方法はあるでしょうか。あるとすれば、どのくらいの時間で死ぬのでしょうか。

これについては、こんなデータがありました。⇒「HIVの寿命」(新医学と切手の極意)

1.加熱する⇒煮沸消毒⇒10分で不活性化

2.家庭用漂白剤⇒10倍に薄めたもの⇒30分

3.消毒用エタノール⇒70%⇒5分

4.イソプロピルアルコール⇒50%⇒5分

5.クレゾール⇒0.5%⇒30分

6.オキシドール⇒3%⇒10分

と、こんな感じです。煮沸消毒10分て、すごく長くないですか?HIVてこんなに熱に強いのでしょうか。感覚的には瞬時に死んでしまいそうな気がするのですが。

以上、今回はHIVの寿命のお話しでした。

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