TOP コラム一覧コラム(基礎情報)HIV・エイズの用語や表現

今回はHIV・エイズに関する用語・表現をクイズにしてみました。皆さんもいっしょに考えてみて下さい。

今から、いろんな用語、表現を並べます。その使い方が正しいか、間違っているか、考えて下さい。日頃私たちが使っている表現を、もっと厳密に考えて適切かどうかを判断してみて下さい。

表現が適切か、不適切かの基準は、UNAIDS(国連合同エイズ計画)の用語ガイドラインです。
質問と答えのソースはこちらです。⇒「HIV・エイズ用語ガイドライン」

では、クイズをどうぞ!

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第一問

「エイズウイルス」

さて、この表現は正しいでしょうか?どうですか?

そう、答えは「ノー」ですね。エイズは症候群ですから、ウイルスを「エイズウイルス」と表記するのは間違いです。エイズに関連するウイルスはHIV(ヒト免疫不全ウイルス)であり、エイズウイルスなるものは存在しません。
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第二問

「HIVウイルス」

さて、これはどうですか?正しい表現、使い方ですか?第一問はノーでしたが、これは何となくイエスっぽいですか?

正解は・・・・「ノー」です。HIVのVはウイルスのことですから、「HIVウイルス」と言う表現は同語反復となって不適当です。HIVとだけ表記するのが正解です。

HIV=Human Immunodeficiency Virus
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第三問

「エイズに感染する」

これはもう、お分かりですね。エイズは病原体のウイルスを指す用語ではなく、従って「エイズに感染する」と言う表現もあり得ません。「ノー」が正解です。
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第四問

「エイズ検査」

これはどうでしょうか。実際、色々なところで目にしますよね。保健所でやっているエイズ検査、と言う使い方は普通に目にします。では、正しい表現、使い方でしょうか。

答えは、「ノー」です。保健所でやっているのは、「HIV検査」もしくは「HIV抗体検査」であって、「エイズ検査」なるものはありません。
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第五問

「エイズで死ぬ」

この表現はどうでしょうか。正しい表現でしょうか。

答えは・・・「ノー」です。人はエイズで死ぬのではありません。HIV関連疾患、またはエイズ関連疾患で死ぬのであって、エイズで死ぬのではないのです。

では、最後にもう一問です。
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第六問

エイズについて説明するのに、次の2つの表現のうち、どちらが適切でしょう?

A:「エイズは不治の病であり、死の病だ」

B:「エイズは高血圧や糖尿病と同じ、コントロール出来る慢性疾患だ」

さて、適切な表現は、A、B、どちらでしょうか。はい、大抵の方は、「B」とお答えでしょう。
実は、AもBもバツです。ひっかけ問題で申し訳ありません。Aは恐怖心をあおり、差別や偏見を生む元になります。
Bは逆にエイズが思ったより深刻な病気ではないという誤解を人々に与える可能性があって不適切です。

では、エイズを説明するときには、どう表現すればいいのでしょうか。
UNAIDS(国連合同エイズ計画)の推奨は次のような表現方法です。

「エイズ(後天性免疫不全症候群)は、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)によって起きる致死性の高い疾患である。HIV は感染や疾病と闘う身体の力を破壊し、最終的に人を死へと導く可能性がある。最近は抗レトロウイルス薬がウイルスの増殖を抑え、生活の質(quality of life)を大きく向上できるようになったが、抗レトロウイルス薬も、HIV 感染を消滅させることはない。」

さて、皆さんは何問正解出来たでしょうか?ひっかけの第六問目は別として、それ以外の5問は全部正解出来ましたか?

ただ、このサイトでも、「エイズ検査」、「エイズで死ぬ」、などの表現を使っています。正しい使い方ではありませんが、この表現の方が一般には知られて使われているからです。

また、「エイズは慢性疾患」と言う表現を使うこともあります。これは、「エイズは死の病気」と信じ込んで、HIV検査を受けない人に対して、仮に陽性だったとしても人生を絶望することはない、と伝えたくてそんな表現を使っています。

ですから、表現の使い方を間違えるとHIV感染を軽くみて、安易に危険な行動に走る原因となってしまいます。昨年から今年、HIV検査を保健所で受ける件数が減少傾向にあるのは、HIVやエイズに対する認識が甘くなっているのではないかと言う指摘もあります。

未だにHIV感染は治すことの出来ない、怖い病気であることに変わりはありません。

関連記事:「HIVとエイズってちがうの?」・・「エイズ治療について」

「いきなりエイズ」を防ぐには、早くHIV検査を受ける以外に方法はありません。⇒ 「HIV検査があなたの命を救います」

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