TOP コラム一覧コラム(基礎情報)HIV・エイズみんなの誤解

今回は、「HIV・エイズみんなの誤解」と題して、本田美和子さんの著書から話題をご紹介したいと思います。

このサイトの「お役立ちサイトのご紹介(1)」の中で、「ほぼ日刊イトイ新聞」と言うサイトをご紹介しています。この中に「遥か彼方で働く人よ」と言うコーナーがあるのですが、そのコーナーを担当されているのが本田美和子さんです。

本田さんは、現在国立国際医療センターエイズ治療・研究センターに医師として勤務されています。1998年から3年間アメリカのフィラデルフィアで研修医をされていたのですが、その当時に「遥か彼方で働く人よ」のコーナーで「フィラデルフィアの病院からの手紙」と言う記事を書かれていました。

その本田さんが書かれた記事を見つけた当時の私は、自分がHIVに感染しているかも知れない不安から、必死で安心出来る材料をネット上で探していました。⇒「自己紹介です」

医師としてHIV感染者、エイズ患者と向き合う本田さんの記事には、患者を思いやる温かさが溢れているように思えました。本田さんの記事は、私に安心感を与えてはくれなかったけど、医師の立場でネットに自分の想いを公開する人もいるんだと、強く印象に残りました。

そして、最近になって、街の本屋で偶然一冊の本を見つけました。「エイズ感染爆発とSAFE SEXについて話します」と言う本です。何気に立ち読みしてみると、思わず本の中に引き込まれてしまいました。1人の女性医師と、4人の一般女性の座談会形式でHIVやエイズのことを語る内容です。

若い女性たちがHIVやエイズについて、どう感じているのか、どんな知識を持っているのか。またHIV感染の予防や検査に対してどう対処しているのか。彼女たちのセックス経験まで踏み込んで語っています。

そして、その座談会の進行役であり、HIVやエイズの解説役である女性医師こそ、先にお話した本田美和子さんだったのです。思わぬところで本田さんと「再会」出来た私は迷わずその本を買いました。

「エイズ感染爆発とSAFE SEXについて話します」は2006年6月に出版されています。もう4年前になります。従って、その座談会で出たお話も今では状況が変わっている内容があるかも知れません。そこを承知の上で、その座談会からトピックスを選んで数回にわたって皆さんにご紹介したいと思います。

⇒「エイズ感染爆発とSAFE SEXについて話します」 本田美和子著 朝日出版社

◇HIV・エイズに関するみんなの誤解

本田さんが勤務されるエイズ治療・研究開発センターには、多くのHIV感染者、エイズ患者が治療を受けにやってきます。その患者さんたちの中には女性も年々増えているそうです。しかも、患者さんの多くは普通の女子学生、主婦、会社員であり、ごく普通の生活をしている人ばかりだそうです。それなのに、その人生のどこかでHIVに感染してしまったのです。

この事実に対して、座談会に出席していた若い女性たちは口を揃えて言います。

「私もそうだけど、友達もみんな、好きな人と普通にセックスしてたらHIVに感染なんてしないと思ってる。」

彼女たちは、いまだにHIVやエイズは他人ごとだと言う感覚なのです。男性の同性愛者の間で流行する病気、薬害エイズ事件で感染する病気、遠いアフリカで大勢の患者が問題になっている病気、そんな感覚なのです。

しかし、事実が決してそうではないことを、本田さんの患者さんたちが証明しています。HIVは特別な人が特別なセックスをして感染する病気ではないのです。ごく普通に私たちの身近に存在する病気なのです。

なのに、自分だけは大丈夫と言う根拠のない自信が危ないセックスを誘発させます。コンドームなしのセックスや、不特定多数相手のセックスです。その自信ゆえ、自分からHIV検査を受けようなんて思いもしないのです。

その根拠のない自信はどこから来ているかと言うと、HIVやエイズに対する知識や情報の不足からです。HIVの感染ルートや、感染の確率、またエイズを発症するとどうなるのかを正しく知りません。

座談会の席で、本田さんからエイズについて詳しく教えてもらった4人の若い女性たちは、段々と考え方が変わっていきます。自分ももっとセックスには注意しないとHIVに感染してしまうかも知れない。すでに心配だからHIV検査に行かなくちゃいけない、そんな風に思うようになっていきます。

本田さんご自身、そして出席した4人の女性ともに、けっこう突っ込んだ自己体験を話します。リアルに包み隠さず自己体験を話しています。そこからは、若い女性たちがHIVに感染していく原因、状況の一端がかいま見えるような気がします。

「好きな人と、普通にセックスしてたらHIVに感染なんてしない。」

これは、まさに「みんなの誤解」であり、決して事実ではありません。まずはHIV感染の予防が第一であり、少しでも不安や心配があるなら検査を受けることです。早期発見さえ出来れば、HIVに感染してもエイズ発症を抑えることが可能なのです。

根拠のない自信のままにHIVに感染し、しかも検査を受けずに自分の感染に気が付かない。やがて「いきなりエイズ」を発症してしまう・・・・。これが「みんなの誤解」の行きつくゴールです。誤解は一刻も早く解かなくてはなりません。

このサイトが、ほんのチョッピリでも誤解を解く手助けになれば、こんな嬉しいことはありません。

「HIV検査のススメ」=「いきなりエイズ」を防ぐには、早期の検査でHIV感染をみつける以外に 方法はありません。=

HIV感染からエイズ発症までの潜伏期間がどんどん短くなっているデータをご存知ですか? でも、HIV感染は早期に発見できればエイズ発症を抑え る(遅らせる)ことができるようになりました。「いきなりエイズ」の前に、絶対HIV検査を受けてください。

・・増加する「いきなりエイズ」を防ぐには、早期にHIV検査を受ける以外に方法はありません。⇒ 「HIV検査のススメ」








←「コラム一覧」に戻る