TOP コラム一覧コラム(保健所/血液センター)>HIV検査を保健所の即日検査で


保健所でHIV検査を受けようと思っている人にお役立ち情報をお伝えします。厚生労働省が全国の保健所に向けて、HIV検査の普及促進を図るために制作した「保健所等におけるHIV即日検査のガイドライン」からの情報です。

このガイドラインはを作成したのは「HIV検査体制の構築に関する研究班」で、厚生労働省がエイズ対策の一環として作ったものです。制作改訂日が2005年(平成17年)と少し古いのですが、当時の保健所におけるHIV検査の様子がよく分かります。

2005年にHIV検査を保健所で受けた件数はやっと10万件を超えるレベルでした。これをもっと促進するために即日検査という利用者にとっては非常に利便性の高い検査システムの導入を進めようとしていたのです。

みなさんもご存知だと思いますが、保健所が行うHIV検査には即日検査と通常検査の2種類があります。即日検査だと検査を受けたその日のうちに検査結果が分かります。だいたい1時間以内には教えてくれます。

一方、通常検査だとその日のうちには検査結果が分からず、1週間くらい後に出直しとなります。 メール、電話、郵送などでは検査結果は教えてくれません。必ず検査を受けた本人が再度保健所に行く必要があります。

このように即日検査と通常検査ではその利便性にすごく大きな差があります。ほとんどの保険所では平日の昼間にHIV検査を行っているため、学校や仕事のやりくりをしながら保健所に行くのが難しい人も多いのです。そんな中で1回で全て済めば大いに助かります。

先のガイドラインでは、この即日検査導入にあたって、保健所側がどんな対応をすればいいのか、注意点などを細かく説明しています。そして、HIV検査を受けに来る人たちに対して、どんな配慮が必要かもガイドラインを出しています。

ここを読むと、私たちが保健所に行ってHIV検査を受けるとき、どんな背景で保健所のスタッフが対応しているのかを理解することが出来ます。つまり、このガイドラインを先に読んでから保健所へ検査を受けにいけば、検査がより有効に受けられるという訳です。

例えば、即日検査では100人に1人の割合で偽陽性が出る可能性があり、それをいかに検査を受ける人へキチンと説明するか、という配慮についてかなり詳しく書かれています。この内容は保健所のスタッフ向けに書かれたものですが、私たち検査を受ける側が読んでもとても参考になります。

これを読んでおいて、保健所のスタッフの説明を聞けばその理解度はより深いものとなるでしょう。

あるいは、検査の予約から面接、検査、結果の知らせに至るまで、時系列に沿って保健所のスタッフが検査を受ける人にどう対応すべきか、注意点はどこにあるかを詳しく説明しています。ここを私たちが読めば、保健所ではどんなことをしてくれるのか、その手順を事前に知ることができます。

そうすれば余計な不安を抱かずに済むし、当日の検査を余裕を持って受けることが出来ます。

実は、私がHIV検査を保健所で受けたとき、梅毒とクラミジア感染症の検査も同時に受けられますよ、と希望を聞かれたのですが私は断ってしまいました。HIV検査のみを受けたのです。今考えるととても残念なことをしてしまいました。保健所が梅毒とクラミジア感染症の検査をHIV検査と同時に行うのにはそれなりの理由があって、もしもそれを私が知っていればきっと検査を受けたと思います。

ガイドランにはその理由が、詳しく書かれており、HIVとの同時検査を推奨しています。今、思い出しても私は保健所のスタッフにその理由を聞いた記憶がないので、ガイドラインの趣旨通りの対応をしてもらえなかったのかなと思います。

とにかく、保健所で行うHIV検査全般と、即日検査に特化した部分と、その両方について詳しくガイドされています。素人用ではないため、ところどころに専門用語も出てくるのですが、理解できる範囲だけでも読めばきっと役に立つと思います。これから保健所にHIV検査を受けに行こうと思う人はぜひガイドラインを読んでから行かれることをお勧め致します。

ちなみに、2009年、今年2010年と、保健所でHIV検査を受ける件数は減少傾向にあります。2008年(平成20年)に保健所、及び地方自治体の実施するHIV検査を受けた件数は1年間に177,156件ありました。それが昨年、2009年(平成21)年には150,252件と15%も減少したのです。この減少ペースは今年になっても変わらず、HIV検査を受ける人は減り続けています。

どうして保健所でHIV検査を受ける人が減ったのか、その理由は色々なメディアで解説されています。一番多く上げられている理由が2009年の新型インフレンザ流行です。保健所も新型インフルエンザの対策に追われ、一方HIV検査を受ける側も感染が心配で保健所には行きづらい状況があったのではないかと推測されています。

しかし、新型インフルエンザの流行が収まった今年になってもまだHIV検査を受ける人は減少したままで、一向に回復するきざしが見えません。これは新型インフルエンザの流行だけでは説明しきれない、別の要因もあるのではないかと言われています。その要因というのが、HIV、エイズに対する関心の低下ではないかと指摘されています。

HIVに感染しているかどうかは、HIV検査を受ける以外には絶対に分かりません。どうぞ便利な即日検査を利用してあなたも一度HIV検査を受けておいて下さい。何も症状がなくても感染しているかも知れません。「いきなりエイズ」を発症する前にぜひHIV検査を受けて下さい。

「HIV検査のススメ」=「いきなりエイズ」を防ぐには、早期の検査でHIV感染をみつける以外に 方法はありません。=

HIV感染からエイズ発症までの潜伏期間がどんどん短くなっているデータをご存知ですか? でも、HIV感染は早期に発見できればエイズ発症を抑え る(遅らせる)ことができるようになりました。「いきなりエイズ」の前に、絶対HIV検査を受けてください。

・・増加する「いきなりエイズ」を防ぐには、早期にHIV検査を受ける以外に方法はありません。⇒ 「HIV検査のススメ」








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