まず、今回の関東・東北地震で被害にあわれた皆様、及びご家族、ご友人などの皆様、謹んでお見舞い申し上げます。

震災から2週間経った今もなお、多くの人々が不便な避難生活を送られ、長期化する中で体調を崩している様子などをニュースで見るたびに、1日も早く元の生活に戻れる日が来ることを願わずにはいられません。

私も九州の地から、ささやかではありますが募金運動に参加させて頂きました。

さて、今回の未曽有の大震災は医療現場にも大打撃を与えました。連日のように報道される避難所での生活は持病を持った患者さんには大問題です。常備薬は切れるし、医師の診察もままならないようです。

人工透析の患者さんのように、すぐさま生命の危機にかかわるようなケースはそれなりの施設に搬送されているみたいですが、慢性疾患の患者さんは避難所でじっと耐えて我慢されているようです。

何とか早くまともな医療が受けられるようになって欲しいと願うばかりです。私も高血圧の薬を飲んでいます。もしも、この薬が2週間も切れてしまったら、とても不安です。いつ危険な症状へと重症化するかも知れません。

そして、HIV感染の患者さんもまた大変不安な日々を送られているにちがいありません。

実は、HIV感染者の患者さんが飲んでいる抗HIV薬は、毎日決められた時間に決められた種類と個数を飲むことがとても大事なのです。

どんな薬でも飲み方は病院で指示されますが、抗HIV薬の場合は飲み忘れが薬の効能をなくしてしまう危険性があるのです。

HIVは薬品に対する耐性が出来やすく、そのために3種類の薬を同時に服用します。常に血中の3種類の薬の濃度をあるレベルに保つことでHIVの増殖を抑え、かつ耐性が出来ないようにしています。

それが、薬が切れて血中濃度が保てないとなると増殖すると同時に耐性が出来てしまう危険性があります。

今回の震災にあわれた、抗HIV治療を受けている患者さんに向けてアドバイスを発信しているサイトがあります。

・・エイズ治療・研究開発センター(ACC)からの緊急案内

【東北地方太平洋沖地震で被災され、主治医と連絡が取れない患者さんへ】
●やむを得ない場合の抗HIV薬内服中断の方法について

このサイトの記事によると、抗HIV薬が切れてしまったときは、3種類の薬を全て同時に服用を中止することが大事だそうです。

薬が無くなりそうなので節約して1日おきに飲んだり、1種類の薬が切れたときに残りの薬を飲み続けたりするのは返ってHIVが耐性を獲得する危険性が高くなるそうです。

つまり、決められた全部の薬を飲むか、全部の薬を止めるか、そのどちらかにしなくてはならないそうです。むろん、全部の薬の服用を中止するのは緊急避難的処置であり、長期間は不可です。

また、ストックリン錠(エファビレンツ)、ビラミューン錠(ネビラピン)、インテレンス錠(エトラビリン)などの薬を飲んでいる場合には、これらは他の薬よりも2日から7日早く飲むのを中止して欲しいそうです。

これらの薬は効果の継続性が長く、他の薬と同時に中止すると実質的には単独服用と同じ状態になってしまい、HIVが耐性を獲得する危険があります。

同サイトでは相談窓口も紹介されています。しかし、現在避難されて抗HIV治療を必要とされている患者さんがパソコンをネットに接続して見れる環境にあるとは思えず、サイトの情報がどれだけ伝わるのか、心配なところです。

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