国連合同エイズ計画(UNAIDS)から「ファクトシートJULY 2017」が発表されました。
日本では7月31日にエイズ予防情報ネットにて公開されています。
この中から主要なデータをあなたにもご紹介致しましょう。
【今回のテーマと目次】 ・ ●テーマ:「ファクトシートJULY 2017」から世界のエイズ動向をご紹介 ・ 1.世界のHIV陽性者累計と新規HIV陽性者の推移 ・ 2.世界の抗HIV治療を受けている患者累計とエイズ死亡者の推移 ・ 3.まとめ ・ |
1.世界のHIV陽性者累計と新規HIV陽性者の推移
「ファクトシートJULY 2017」は国連合同エイズ計画(UNAIDS)が毎年公開している世界のエイズ動向の2017年版です。
日本で言えば、厚生労働省エイズ動向委員会が公開しているエイズ動向みたいなものです。
では、さっそく「ファクトシートJULY 2017」から、世界のHIV陽性者の累計と、新規HIV陽性者の推移をご覧頂きましょう。
グラフ1.HIV陽性者累計と新規HIV陽性者
青色の棒グラフがHIV陽性者の累計です。
2016年時点で、世界のHIV陽性者の累計は凡そ3,670万人です。
2010年以降、増加ペースは衰えたものの、依然として増加し続けています。
現在の医学ではHIV陽性者からHIVを駆除することは出来ません。
いったんHIV陽性者となると生涯治療となります。
そして一方では抗HIV医療の進歩によってHIV陽性者の寿命は非陽性者とあまり変わらないまでに伸びています。
毎年、新規HIV陽性者がいて、亡くなる人は減り、しかし完治は出来ない。
こうした状況を考えるとHIV陽性者の累計が増加し続けることは理解できます。
しかし、新規HIV陽性者は確実に年々減少しています。
グラフ1の赤い折れ線グラフが新規HIV陽性者の推移を示しています。
2016年の新規HIV陽性者は凡そ180万人でした。
2000年には300万人の新規HIV陽性者がいましたから、この16年間で4割減少したことになります。
抗HIV治療によってHIV陽性者の体内のウイルス量が検出限界以下まで減少し、それが二次感染を防ぐのに役立っています。
抗HIV治療は患者本人にとってはむろん救命治療となりますが、社会全体でみると二次感染を減らす効果があります。
では、世界中で抗HIV治療を受けている患者はどのくらいいるのでしょうか。
それを次にご紹介しましょう。
2.世界の抗HIV治療を受けている患者累計とエイズ死亡者の推移
世界中で抗HIV治療を受けている人の累計数と、エイズで亡くなった人の推移をグラフ化しています。
グラフ2.抗HIV治療患者累計数とエイズ死亡数の推移
グラフ2の青い棒グラフが世界で抗HIV治療を受けている患者の累計数です。
2016年には凡そ1,950万人が抗HIV治療を受けています。
一方、グラフ1で示したように、HIV陽性者の累計は3,670万人です。
するとHIV陽性者の53%のみが抗HIV医療を受けている計算になります。
つまり、HIVに感染した人の2人に1人は抗HIV治療を受けていないことになります。
日本の場合、潜在的HIV陽性者を別にして、HIV検査で陽性と分かった人はほぼ100%近く抗HIV治療を受けていると思います。
公的支援の仕組みもあって、患者本人の医療費負担も軽減されます。
しかし、日本の外、世界に目を向けると実は2人に1人は治療を受けていない現実があります。
HIV陽性者が抗HIV治療を受けることが出来ないとエイズを発症し、死亡する危険性が高くなります。
グラフ2の赤い折れ線グラフがエイズ死亡者数の推移です。
2016年には世界中でエイズで亡くなった人は凡そ100万人でした。
年々エイズによる死亡者は減ってはいるものの、未だに多くの患者が亡くなっています。
それは抗HIV治療を受けることが出来ない患者が大勢いる現実を示しています。
3.まとめ
さて、今回は国連合同エイズ計画(UNAIDS)の「ファクトシートJULY 2017」から、いくつか主要データをご紹介しました。
そのデータから分かることは、
●2016年現在、世界中にHIV陽性者は3,670万人いる。
●このうち、抗HIV治療を受けている人は1,950万人に過ぎない。
●また、2016年に新規にHIVに感染した人は180万人いる。
●エイズで亡くなった人は100万人いる。
以上のことが分かります。
幸い、日本では早期にHIV感染が見つかれば抗HIV治療によってエイズ発症を防ぐことが出来ます。
それだけの抗HIV医療の環境が整備されています。
後はあなたがHIV検査を受けるだけです。
早期のHIV検査はあなたにとって救命的検査となります。
HIV検査の先送りは「いきなりエイズ」のリスクが増すだけです。
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