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現在、南アフリカでサッカーのワールドカップが開催されています。(2010年6月14日現在)

日本の苦戦が伝えられていますが、さてどんな成績が待っているのでしょうか。ところで、開催国南アフリカですが、ご承知のようにHIV感染者が非常に多い国でもあります。

国連合同エイズ計画(UNAIDS)の2007年報告によると、世界の成人のHIV感染率ワーストテンは下のようになっています。

HIV成人感染率(%)
順位 国  名 2007年 2001年
スワジランド 26.1 26.3
ボツワナ 23.9 26.5
レソト 23.2 23.9
南アフリカ 18.1 16.9
ナミビア 15.3 14.6
ジンバブエ 15.3 26.0
ザンビア 15.2 15.4
モザンビーク 12.5 10.3
マラウイ 11.9 13.3
10 中央アフリカ 6.3 6.4

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ワースト10は全てアフリカの国々です。国名を見ても、位置がすぐにピンとこない人も多いと思います。(私も実はよく分かりませんでした。)そこで、地図を載せます。正確な地図ではないので、だいたいの位置だけ確認して下さい。

HIV感染の世界分布

アフリカにおけるHIV感染は70年代後半から始まったと言われていますが、現在世界全体のHIV感染者のほぼ3分の2がアフリカに集中していま す。上の地図を見て頂いても分かるように、アフリカ南部は流行が深刻です。

南アフリカを含むワースト上位の国では、成人の4人に1人か5人 に1人はHIVに感染しています。国連合同エイズ計画の2006年発表によれば、サハラ以南のアフリカで2470万人のHIV感染者がいるそうです。そして、南アフリカだけを見ても、実に550万人のHIV感染者がいるのです。(2005年調査)

これらの国々ではエイズによって平均寿命の大幅な減少傾向が見られるそうです。日本をはじめ、先進国においては医療が行 きとどいており、HIVに感染してもエイズを発症して死ぬことはとても少なくなりました。しかし、ここに上げた貧しい国々では高い医療品を買うことは出来 ず、感染しても死を待つだけの患者が多いのです。

南アフリカにおいては、90年代の前半には平均寿命は60歳まで伸びたものの、そこからエイズによって大幅に減少し、2005年には50歳を大きく下回るまでに低下しています。(国連合同エイズ計画調べ)

連日テレビで映し出されるワールドカップに湧く南アフリカ。その華やかなお祭り騒ぎの裏側にはHIV感染の影が広がっています。