体に異変を感じて診察を受けたら・・・すでにエイズを発症していた!

これが「いきなりエイズ」です。つまり、HIV感染者が自分の感染に気がつかず、エイズを発症してから気がつくことを言います。

現在の抗HIV医療においては、エイズ発症前にHIV感染が分かればエイズの発症を防ぐことが可能になっています。ですから、早期のHIV検査によって「いきなりエイズ」は防ぐことが可能なのです。

しかし、残念ながら、日本国内においてはHIV感染者として報告された人の約30%が自分のHIV感染に気付かず、「いきなりエイズ」を発症しています。この件に関しては、当サイトでも色んなページですでに記事にしているので、ここでは繰り返しません。

ただ、ここでは外国人に的を絞って、HIV感染者・エイズ患者・いきなりエイズ報告率を見てみたいと思います。

◇外国人の新規HIV感染者・新規エイズ患者の推移


エイズ動向委員会報告によるデータをグラフ化

2001年から2010年までの10年間における、新規の外国人HIV感染者、エイズ患者の推移は上のグラフのようになっています。

グラフを見てお分かり頂けると思いますが、外国人に限って言えば新規のエイズ患者は減少傾向にあります。また、新規のHIV感染者もデコボコはありますが、ここ数年は減少傾向にあります。日本人の新規エイズ患者が過去最多を更新し続けているのとは対照的です。

なぜ、日本人のエイズ患者は増え続け、外国人のエイズ患者は減少し続けるのか。色んな資料を探してみましたが、この点に触れたコメントは見つかりませんでした。

◇外国人の「いきなりエイズの割合」

では、外国人の「いきなりエイズの割合」を日本人と比較して過去10年間の推移を見てみましょう。

なお「いきなりエイズの割合」とは、HIVに感染したと報告された人の中で、すでにエイズを発症していた人の割合を言います。
(新規エイズ患者)÷(新規HIV感染者+新規エイズ患者)×100%

グラフをご覧頂いてお分かりのように、2000年代の半ばくらいまでは外国人の「いきなりエイズ」の割合は40%を超えて非常に高かったのです。

それが2009年には25.2%、2010年には29.7%と、30%を切るところまで下がり、日本人のいきなりエイズの割合を下回っています。

外国人の新規HIV感染者数が減少傾向にある中で、新規エイズ患者はそれ以上のペースで減少しているため、「いきなりエイズ」の割合も下がっています。

新規のHIV感染者を減らすことはむろん大事なのですが、並行して「いきなりエイズ」を未然に防ぐことも大事です。HIV感染を予防することも、「いきなりエイズ」を未然に防ぐことも、あなたの自己管理、危機管理意識にかかっています。

あなたが少しでもHIV感染の不安があるなら、まずはHIV検査を早期に受けることを考えてみてはいかがでしょうか。

ほんのわずかな時間と手間、場合によってはお金も使いますが、「いきなりエイズ」発症を思えば問題にならないくらい小さな犠牲だと思いますが。

○「生存率」・「いきなりエイズ」・「潜伏期間」、この3つをご存知ですか?

■あなたがHIV検査を先延ばしに出来ない3つの理由とは?